22日、湯沢平和の輪から10日に申し入れていた「町の平和取り組みに関する提案・要請」について湯沢町から回答があり、引き続きその問題について町と懇談しました。(10:00~11:00)
町側の出席者は町長、教育長はじめ6名で、当会側は9名でした。
はじめに町長から、提案・要請について要旨下記のような回答がありました。
1 3年毎の中学校における平和教育講演会は10月~11月の開催を目指して、現在講師を選定中である。(町民への公開等は前回通り)
2 広島平和記念式典への中学生の代表派遣については、県内で10市町あまりが公費による派遣の形で実施していることを把握しているが、湯沢町ではそうした予算は見ていない。特定な生徒だけが参加する形ではなくて、全員が参加できる形として1項の催しを考えている。代表方式は代表を選定する段階で差別や不平等が生じる惧れもあるのではないか。
3 8月の成人式の際に新成人に日本国憲法の冊子を配ることについては、町としては成人式の内容・運営を当人たちが作る実行委員会に任せている。彼らの主体性を尊重する立場から、そこまで立ち入ることは考えていない。
昨年度は「日本国憲法」という書籍(脚注以外には解説のないもの)を相当部数成人式の会場に置いて「自由にお持ち帰りください」と張り紙をしておいたが、誰も持ち帰らなかった。
町の平和活動については、湯沢町非核平和都市宣言、平和宣言都市の記念看板の写真、平和市長会議加盟認定証の写真などをまとめたリーフレットを新成人たちに渡した。
4 非核平和都市宣言5周年を期して「非核平和宣言のまち湯沢」をアピールする取り組みについては、安全と平和こそが観光都市の基本条件になるということは良く理解し、重要な点であると考えている。
5 町の平和への取り組みが町民に伝わるようにすることは大切で、「広報湯沢」に加えて町のホームページの充実も図りたい。
懇談は広島平和記念式典への中学生の代表派遣問題にほぼ集中し、会側は、
・代表の派遣でも当人が受ける感動は大きいので、報告会や報告書等でそれが全生徒に拡大してゆく筈。決して代表だけに留まるものではない。
・町は予算による公費負担を前提に考えておられるが、派遣の費用は町民によるカンパで賄える可能性も大きい。
・代表を選考する過程で不平等が生じないかということについては、現に10校以上の中学校が毎年継続的に実施していることが、そういう問題が起きていないという証明であると思われる。
・代表を選出することと代表が受け止めた感動をみんなのものにしていくことの二つの過程自体が、生徒たちが成長するための良い体験になるのではないか。
などを挙げて、戦後70年という節目に当たり是非代表派遣をする方向で、もう一度再検討をお願いしました。
またこの問題は代表派遣が実現するまで会として毎年要請すると述べたことに対して、町長からは「それは了解した。流れの中で足踏みしている間には・・・」と、いつかは実現に向かう可能性を示唆したと受け取れるような発言がありました。
また昨年の成人式当日、町が折角本格的な「日本国憲法」の書籍を準備していただいたのに新成人が誰も持ち帰らなかった点について会が確認したところ、町は主催者ではないので単に会場の一角においただけで、それ以上の働きかけはしなかったということでした。
持ち帰るかどうかは各人の自由であるにしても、そういう趣旨の書籍が会場においてあるということの周知は大事だということで、今年は実行委員会にその点を申し入れることになりました。
以 上
Google Chrome の場合は左下タイトル(「○○.pdf」)をクリックすると開きます。
成人式リーフ(PDF)
追記) 10日に会から町宛に提出した提案・要請書は以下のとおりです。
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町の平和取り組みに関する提案・要請について
今年は戦後70年という節目の年であるとともに、湯沢町非核平和都市宣言5凋年という記念すべき年でもあります。この特別な年に、町がこれまでの実績と経験を土台に、さらに充実した平和のための取り組みを進められることを心から期待しているところです。そこで、下記のことを提案・要請しますので、実現に向けてご検討くださるようお願いいたします。
記
1 11月開催予定と聞いております平和教育講演会については、父母や町民に開かれたかたちで実施し、大勢の参加が得られるよう取り祖みを進めていただきたい。
2 近隣市町村や県内各市町村の取り組み事例などを参考にしながら、8月の広島平和記念式典への生徒派遣を是非とも実現させていただきたい。
3 この国の主権者として社会的に自立していく新成人に、その前途を祝ってハンディーでチャーミングな『日本国憲法』の冊子をプレゼント配布していただきたい。
4 湯沢町非核平和都市宣言5周年を期して、観光リーフレットなどを活用した「非核平和宣言のまち湯沢町」をアピールする取り組みを具体化していただきたい。
5 『広報ゆざわ』などを活用して、町の平和取り祖みが町民に生き生きと伝わり、町民みんなのものになるよう工夫していただきたい。
6 私たちの会の諸企画に、町職員や教職員のみなさんの積極的な参加を促すなどのご協力をいただきたい。
2015年6月10日
湯の町湯沢平和の輪
湯沢町 町 長 様
湯沢町 教育長 様