2026年8月31日月曜日

新米より古米が高い逆転現象~にコメ業界が悲鳴! 大量在庫の25年産米はどう処分するのか

 日刊ゲンダイが掲題の記事を出しました。
 スーパーなどのコメの小売価格は、24年6月ごろまでは5kgあたり2000~2200円程度でしたがその後高騰し、24年10月には3700円台24年12月には4000円台に急騰しました。
 僅か半年で主食のコメの価格が倍増するなどは決してあってはならないことで、庶民が困窮したのはいうまでもありません。偏に自民党の農業(米作)無策の顕れというしかありません。
 それでも石破内閣の小泉進次郎農水相は、備蓄米の放出などの対策に奔走しました。ところが25年10月に高市内閣に代わると、鈴木 憲和 農水相は「米価は市場の趨勢に任せるべきもの」として放置し、代わりに「お米券」なる珍妙な案を決めました。
 しかしそれは国民のためではなく、いわばコメの販売の中間業者で自民党の票源である農協や日米連などを保護するものであったため、殆どの県はそれを採用せずに独自の対策を講じました。
 そして今度はコメ余りの結果新米の方が古米よりもはるかに安いという 逆転現象が生じました。政府の農業無策がこうした形で顕れたわけです。
 自民党が支持団体の農協や日米連の利益のため政策に固執する限り、米農家と国民の両方が満足できる米価問題の解決はあり得ません。

 併せて同紙の記事「出口戦略なき「ガソリン補助金」に累計9兆円…血税垂れ流しの“無間地獄”」を紹介します。
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新米より古米が高い逆転現象…深刻な“親不孝相場”にコメ業界が悲鳴! 大量在庫の25年産米はどう処分するのか
                         日刊ゲンダイ 2026/08/27
 間もなく新米シーズンが本格化するコメ市場で、異変が起きている。コメの集荷の際にJAから農家に前もって支払われる「概算金」が、各地で大幅に引き下げられているのだ。
 JA全農にいがたは、2026年産の一般コシヒカリの1等米に対して、玄米60キロ1万8500円と提示した。昨年から4割もの値下がりだ。ほかにも、北海道ではななつぼしが1万7000円、岩手県ではひとめぼれが1万7200円、福井県ではコシヒカリが1万7000円などと、どれも昨年から4割以上の引き下げとなっている。
「概算金の大幅下落は、コメの民間在庫量が過去最大水準に膨れ上がっているのが原因です。コメがダブついているのです。さらに、今年は各地で豊作になるとの見方が強く、今後、需給が一層緩む可能性があります」(農水省担当記者)
 その結果、新米より古米の方が価格が高い“逆転現象”が起こっている。古米となった2025年産米は、昨年の集荷シーズンに米価が高騰。集荷業者が高値で仕入れざるを得ず、現在でも値下げが難しくなっている。そのため、銘柄によっては今年の新米の方が古米より安価になる、いわゆる“親不孝相場”に陥っているのだ。

古米を売りさばくしか
 大量にある“高くて古い”古米を、どう売ればいいのか。コメ業界は頭を悩ませている。京都府舞鶴市の老舗米屋「まつもと米穀」の松本泰社長は、コメ業界の苦境についてこう話す。
「新米が続々と出荷されはじめ、25年産米が売れなくなっています。正直、妙案はなく、赤字を出しても損切りし、古米を売りさばくしか方法はありません。ただ、新米と同じ価格水準まで25年産米を値下げしたら大きな損失になるうえ、たとえ価格を下げても、恐らく多くの消費者は新米を選ぶはずです。他にできることといえば、安く仕入れたコメと25年産米を混ぜて原価を下げ、複数原料米(ブレンド米)として業務用などで安く売り出すくらいです」
 それでも、経営の悪化は避けられない。
新米と古米の価格がここまでハッキリと逆転するのは、私も見たことがありません。すでに多くの卸売業者は赤字を出しながら、25年産米を売っている。このままでは多くの業者が追いつめられ、倒産が相次いでしまう恐れがあります」(松本泰社長)
 米価の乱高下に、コメ業界は振り回され続けている。


出口戦略なき「ガソリン補助金」に累計9兆円…血税垂れ流しの“無間地獄”
                         日刊ゲンダイ 2026/08/27
 人気スナック菓子のキャッチコピーじゃないが、高市政権のガソリン補助金も「やめられない、とまらない」状態だ。高市首相は25日、ガソリン1リットルあたり170円程度に抑える補助金の支給継続を表明。財源である基金が9月にも枯渇する恐れがあるため、中東情勢等対応予備費(25兆円)を取り崩す。血税垂れ流しの対症療法に、一体いくらかかるか分かったもんじゃない。

与野党からは「補助見直し論」が噴出
 最新の各社世論調査で物価高対策がまったく評価されていないことを気にしてか、高市首相は改めて「『物価高』への対応は、昨年10月の高市内閣発足以来の最優先課題」と強調。ガソリン補助がなければ「1リットルあたり約187円」と恩着せがましく訴えたかと思えば、「高市内閣の措置によってガソリン価格は、8月17日時点で169.8円と、日米欧の中で日本が一番安価な状況」と胸を張った。
 しかし、与野党から「補助見直し論」が噴出しているにもかかわらず、出口 戦略は描けないまま。高市首相は「措置の出口を含め、支援の存り方については柔軟に検討する」と言うにとどめたが、ガソリン補助金につぎ込まれた予算は3~7月の5カ月間で約1兆円。当初に積まれた基金約1兆1600億円から随分と派手に使ったものだ。
 政府がガソリン補助金を始めたのは、ロシアがウクライナに侵攻する直前の2022年1月。そこから今に至るまで実に9兆円超ものカネをつぎ込んできたことになる。
「現状のガソリン1リットル170円を維持し続けるのは、かなり無理があります。毎月数千億円も補助金に支出しながら、来年4月には財源すら不確かな食料品の消費税減税を強行するつもりなのでしょうか。いい加減、出口戦略を模索しなければなりません。現在、原油価格は1バレル=85ドル程度。米国のイラン攻撃直後よりも落ち着いてきているので、この水準であればガソリン価格を1リットル175~180円に切り上げてもいいのではないか。再び1バレル=110ドルになるようなことがあれば1リットル170円に戻せばいい。いずれにせよ、補助縮小は避けられないでしょう」(ABC経済研究所・熊野英生代表エコノミスト)

コスト増を借金で穴埋め
 打ち出の小づちでもあれば話は別だが、原油の輸入コストは膨れ上がっており、このままガソリン補助を続ければ、さらに財政を圧迫するのは間違いない。ただでさえ、ガソリン補助金の財源を含む今年度の補正予算3.1兆円の財源は赤字国債頼み。割高な米国産原油への代替調達を進めた結果、足元の原油輸入額は前年のほぼ倍に達し、ガソリン補助金にかかる経費は青天井だ。コスト増を借金で穴埋めする、出口なき無間地獄である。コネクトエネルギー合同会社CEOの境野春彦氏が言う。
「資源に乏しい島国の日本はエネルギーを海外に頼らざるを得ないのに、高市政権は需要抑制を呼びかけるどころか、普段通りの使用を奨励しました。『エネルギーは大切に使う』という当たり前の意識にすら欠ける。ある官僚は補助金政策を『絵面として分かりやすい』と言ってはばかりませんが、最終的に負担を国民に付け替えているだけ。政権のやってる感の演出に過ぎない人気取りのために、国民は将来どれだけのツケを払わされるのでしょうか」
 物価高に拍車をかける原油調達のコスト増に、高市首相は補助金以外に打つ手がない。外交も金融・財政政策もダメダメなクセに自分を良く見せることだけに必死では、国民生活は一層汲々とするばかりだ。