2012年12月13日木曜日

各地で汚染がれきを処分するのは放射能管理の原則に反すると

 11日、三条市など5つの市が震災地の放射能汚染がれきを受け入れて焼却処分をしようとしていることについて、新潟県が懸念する文書を出していたことが分かりました。
    これは国際原子力機関(IAEA)が「放射性物質は国が集中管理する」としていることや、「放射能の希釈政策の禁止」の国際合意に反するためです。
1018日付記事「許されない うそ!でたらめ!- ◇がれき焼却灰 三条市も基準下回る」を参照。http://yuzawaheiwa.blogspot.jp/2012/10/blog-post_18.html 

またこれまでは、キロ当たり100ベクレルを超えるものは「低レベル放射性物質」としてドラム缶内で厳重保管されてきたものを、突然にキロ当たり8000ベクレルを超えるものだけを国が管理責任を負うと変更するなどの極めてお座なりな対応に、国民を放射能汚染から守ろうとする意志が見られないという不信もあることでしょう。

震災地への協力は勿論しなくてはならないことですが、燃焼ガスや焼却灰によってセシウムなどの汚染を各地に広げる行為は、避けなければなりません。 

 以下に新潟日報の記事を紹介します。
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震災がれき、5市に文書で懸念 新潟県、放射能管理の原則主張
新潟日報 20121212 

 東日本大震災で発生した岩手県大槌町のがれき受け入れを検討している三条市など新潟県内5市に、県が焼却灰に含まれる放射性物質の管理方法などについて懸念する文書を出していたことが11日、分かった。
 県の文書は、泉田裕彦知事のこれまでの発言をまとめたもの。国際原子力機関(IAEA)の基本原則は放射性物質を集中管理することだとし、5市の最終処分場での長期的な焼却灰管理を懸念している。

 県によると、長岡、三条、柏崎の3市には県の担当課が持参。「焼却灰の管理については具体的な協議が必要」として協議の場も要請した。新潟、新発田の両市にはメールで伝えた。
 三条市は本格的に受け入れた場合、焼却灰をコンクリート固化し、市内の最終処分場に埋め立てる方針。県の文書に対し、三条市の国定勇人市長は「そもそも(がれきは)一般廃棄物で市町村事務。知事は立場をはき違えている」と批判。また、新潟市の篠田昭市長は「真意が分からない」と述べた。

 県は「焼却灰の管理の在り方について協議が必要と考えているが、5市から反応がないので、あらためて知事の見解を伝えた」としている。