22日、参院憲法審査会が開かれ「二院制」について議論しました。
みんなの党は「一院制にすれば効率的な審議、迅速な政策決定、経費の削減も実現できる」と衆参両院の統合を主張し、維新の会も「日本の政治はスピード感がなさ過ぎる」とし、衆参両院の廃止による新たな一院の創設を掲げました。
自民党をはじめその他の8党はそれぞれ参院の意義・利点を強調し、さらに衆院参院の役割分担や参院の独自性を強めるなどの改善点を述べました。
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8党、二院制堅持強調 「衆院激変 緩和の役割」参院憲法審
東京新聞 2013年5月23日
参院憲法審査会は二十二日、憲法が規定している国会の二院制について議論した。意見を述べた十党のうち、八党は内閣や衆院に対する参院の監視機能を重視し、二院制の堅持を強調した。これに対し、みんな、日本維新の会の二党は一院制移行を主張した。 (金杉貴雄、宮尾幹成)
二院制維持を主張した八党は、民主党、自民党、公明党、生活の党、共産党、みどりの風、社民党、新党改革。参院の重要性と改善点を指摘した。
民主党の松井孝治氏は「両院の機能・役割分担の明確化が必要」とし、参院は決算と行政監査の機能を高めていくべきだとした。自民党の野上浩太郎氏はねじれ国会の対応策として、両院協議会を党首など実質的権限のあるメンバーにするなどの改革を提案した。
一院制を主張したみんなの党の江口克彦氏は二院制を「時間と経費が無駄。決められない政治で国民に迷惑をかける」と酷評した。
日本維新の会の水戸将史氏も首相公選制と一院制導入を訴え、二院制による現状を「スピード感がなさすぎる」と批判した。
こうした「参院悪者論」に対し、公明党の魚住裕一郎氏は衆参の「ねじれ」で決められないのは政党に問題があるとして「衆院の勢力が大きく変わっても、参院が激変緩和の役割を果たす」と反論。「参院は衆院の再考を促す」と前向きに評価した。
共産党の井上哲士氏も「二院制が多数派と政府の暴走に縛りをかけている」と意義を強調し、参院にふさわしい選挙制度への改革も訴えた。
社民党、みどりの風、新党改革も、二院制は一方の院の抑制と監視機能を果たすと意見を述べた。