自民党は党内からの反対もあり、一時憲法９６条改定を参院選の公約から外すという観測が流れましたが、安倍首相の強い思い入れがあって当初の予定どおり公約に掲げることになりました。
もしも参院選に勝利すれば９６条の改定が国民に信任されたという口実で突き進もうというわけですが、仮に選挙で勝利したとしても、そのことで『憲法の存在理由そのものへの挑戦』といわれる９６条改定が信任されたことにはならない のは明らかなことです。
一方これまで９６条の改定に関して態度を明らかにしなかった民主党は、ようやく参院選マニフェストに憲法改正要件を定めた９６条の先行改定に反対する方針を盛り込む方向となりました。
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憲法９６条:自民幹事長、改正目指す 民主代表は警戒感
毎日新聞 2013年05月25日
自民党の石破茂幹事長は２５日、佐賀県鹿島市で講演し「現実と憲法を近づけるようにする」と、参院選に勝利し、憲法９６条改正などを目指していくことを強調した。一方、民主党の海江田万里代表は同日、福岡市内で街頭演説し「日本の分かれ道。安倍（晋三首相）さんは参院選に勝ったら何をするかわからない」と改憲への警戒感を改めて示した。
石破幹事長は、日本の環太平洋パートナーシップ協定（ＴＰＰ）参加にも言及。「（農業など）守るべきものは守る」「農業・農村の所得を倍にする」と訴えた。海江田代表は、株価が急落したことなどを挙げてアベノミクスの危険性を指摘し、「経済が良くなるなら、一歩ずつ確実に良くならなければ。安倍政権の政策は急激だ」と警鐘を鳴らした。【蒔田備憲、木下武】
９６条先行改正反対を明記へ マニフェストで民主憲法調査会
産経新聞 5月22日
民主党憲法調査会（大畠章宏会長）は２１日、役員会を開き、２７日の政策調査会全国会議で示す夏の参院選マニフェスト（政権公約）のたたき台に、憲法改正要件を定めた９６条の先行改正に反対する方針を盛り込むことで一致した。