17日、安倍首相が11日の米誌「フォーリン・アフェアーズ」のインタビューで、憲法9条を改正し自衛隊を「国防軍」と明記する必要性を強調したことが分かりました。
インタビュー内容は17日の電子版で公開されるほか、6月下旬発売の同誌7・8月号の巻頭に掲載されるということです。
また自民党は、政府が今年新たに策定する「防衛計画の大綱」に、敵基地攻撃能力の保持を検討するよう提言することが明らかになりました。
“戦争をする国”への意思を海外に対しても表明し、かつ“防衛計画”の名の下に公然と「敵基地攻撃能力の保持」を謳うということで、もはや鎧を衣で隠すという必要はないと言わんばかりの振る舞いです。
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首相、9条改正に意欲…米誌インタビュー
読売新聞 2013年5月17日
【ワシントン=中島健太郎】安倍首相が米外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」のインタビューで、憲法9条を改正し、自衛隊を「国防軍」と明記する必要性を強調したことが17日、分かった。
また、「日本が過去にアジアの多くの国に与えた大変な苦しみと損害について深い後悔の気持ちを表明している」と強調した。
インタビューは11日、同誌のジョナサン・テッパーマン副編集長が東京で行った。17日に電子版で公開され、6月下旬発売の7・8月号にも巻頭で掲載される。同誌は各国の知識層や政策担当者に影響力がある。
首相は憲法9条の改正について「自国防衛の組織を軍と呼んでいない世界で唯一の国だ。自衛隊を国防軍と規定すべきだ」と述べたが、「我々はこの問題を慎重なやり方で提起しなければならない」とも指摘した。
また、集団的自衛権の行使が可能となっても、「ほかの国と同じ立場に日本がなるだけだ」と語った。
自民、敵基地攻撃能力の保持検討 新防衛計画大綱の提言骨子案
東京新聞 2013年5月17日
自民党は17日、国防部会・安全保障調査会の合同会議で、政府が今年新たに策定する長期的な防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」に向けた提言の骨子案を示した。北朝鮮の核・ミサイル開発を踏まえ、敵基地攻撃能力の保持を検討するよう主張。中国の海洋進出を念頭に、離島防衛の強化も打ち出した。月内に正式決定し、政府へ提出する。
岩屋毅安全保障調査会長は会議で「自民党がこの国を守る決意を示しながら、参院選で信を問う」と述べた。
骨子案は北朝鮮の脅威を念頭に、海上配備型迎撃ミサイル搭載のイージス艦を含め、ミサイル防衛)のための効果的な部隊配備、運用態勢の構築を図るべきだと明記した。(共同)