2014年2月12日水曜日

山形・甲府で平和集会 ほか各地で建国旗念日 賛否の集会

 11日、山形市で平和集会があり元外務省局長の孫崎享氏が「東アジアの安全保障と安倍政権」と題して講演ました。
 孫崎氏は都知事選何の魅力も感じない候補者を20代の若者支持したことに怖さを感じる大手マスコミは上手に操作され、権力側に寄っている。ツイッターなどのSNSが有効になる」などと述べました
 
 また甲府市では、「歴史に学び平和を考える2・11山梨県民集会」が開かれ、9条の会の呼びかけ人で憲法学者の奥平康弘・東京大名誉教授が「日本国憲法をめぐる状況と私たちの課題」と題して講演をしました。
  奥平氏は首相の靖国神社参拝に触れ、「歴史認識は国によって違いがある。首相はその考えに聞く耳を持たない」、また特定秘密保護法については、「この法律はあらゆる情報を隠せるようにできている。憲法9条をないがしろにするための、第一歩としか思えない」などと語りました
 
 建国記念日の11日には、各地でこれ反対する集会やこれを祝う式典、護憲の集会や改憲をすすめる集会が開かれました。
 
 山形新聞、朝日新聞、東京新聞、NHKの各記事を紹介します。
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「憲法改悪反対」若い世代にどう発信 山形で平和集会
山形新聞 2014年02月12日
 「2・11憲法改悪反対山形平和集会」が11日、山形市の山形国際交流プラザで開かれ、元外務省国際情報局長で元防衛大学校教授の孫崎享(うける)氏が「東アジアの安全保障と安倍政権」と題して講演した。
 
 孫崎氏は先の都知事選を振り返り「われわれが何の魅力も感じない候補者を20代の若者は支持していた。日本の将来に怖さを感じる」と強調。憲法改正議論と重ね合わせた上で「若い世代にどう発信するかが大切。大手マスコミは上手に操作され、権力側に寄っている。ツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が有効になる」と述べた。
 
 県教職員組合山形地区支部内などに事務局を置く実行委員会が建国記念の日に合わせて毎年開催。約200人が参加し「主権者はわれわれ国民。自由と責任を自覚し憲法を守る」などとする集会宣言を採択した。 
 
 
「憲法9条守ろう」 奥平康弘さんが講演
朝日新聞 2014年2月12日
  建国記念の日に憲法や平和について考える、市民団体の集会「歴史に学び平和を考える2・11山梨県民集会」が11日、甲府市朝気1丁目の県男女共同参画推進センターであった。憲法研究者の奥平康弘・東京大名誉教授(84)が「日本国憲法をめぐる状況と私たちの課題」と題して講演した。
 
 奥平氏は、憲法を守ろうと訴える有識者らでつくる「九条の会」の呼びかけ人としても知られる。
 講演では、安倍晋三首相の靖国神社参拝に触れ、「歴史的事実は一つでも、歴史認識は国によって違いがある。首相はその考えに聞く耳を持たない」。特定秘密保護法については「国家機密の中心は軍事だが、この法律はあらゆる情報を隠せるようにできている。憲法9条をないがしろにするための、第一歩としか思えない」と話した。
 
 
改憲賛否各団体が建国記念日に集会
 東京新聞 2014年2月12日 
 建国記念の日の十一日、憲法改正に対し賛否それぞれの団体が、東京都内で集会を開いた。反対派は自民党などが進める改憲や集団的自衛権の行使容認に向けた動きに危機感を示し、賛成派は「改憲への機運を高める」と勢いづいた。
 
 歴史学研究会などでつくる団体は中央区で、神話に基づいた戦前の「紀元節」に由来しているとして、建国記念の日に反対する集会を開いた。名古屋大の中嶋哲彦教授は約二百三十人の参加者を前に、自民党の改憲草案が「教育が国の未来を切り開く」とした点を「『国の未来のために教育を行う』とした戦前の教育勅語と同じことが書かれている」と指摘した。
 
 研究会の久保亨委員長も、安倍晋三首相がこの日を迎えるに当たって発表したメッセージの中で「戦争などの試練を経験した」と記したことに対し「日本人が侵略をしたのだから試練ではない。戦争への反省が何もない」と批判した。
 
 一方、神社本庁などでつくる「日本の建国を祝う会」は渋谷区で式典を開催し、約千三百人が参加。自民党の高村正彦副総裁が「今年は改憲についての全国的な対話集会を開催し、党の草案への理解を広げて国民全体の改正機運を高める」とあいさつした。
 
 祝う会は、改憲を「日本が真の独立国としてよみがえる唯一の道」と位置付け、昨年の参院選の結果を踏まえて「われわれは今、好機を迎えている」などとする決議を採択した。
 
建国記念の日 各地で式典や集会
NHK NEWS WEB 2014年2月11日 
建国記念の日の11日、これを祝う式典や、反対する集会が各地で開かれました。
 
このうち東京・渋谷区では神社本庁などで作る「日本の建国を祝う会」が式典を開き、主催者の発表でおよそ1300人が参加しました。
主催者を代表してあいさつした國學院大学の大原康男名誉教授は、安倍総理大臣が建国記念の日に合わせて発表したメッセージに触れ、「現職の総理大臣によるメッセージが出されたのは初めてで、心より歓迎し、政府主催の式典が開催されることを願う」と述べました。
そして「中国の脅威が拡大し、勢力がきっ抗しつつある米中両国のはざまにあって、憲法改正は国政の急務であり、誇りある国造りへ向けて尽力することを誓う」などとする決議を採択しました。
参加した21歳の大学生の男性は、「留学の経験から国を大切にすべきだと思うようになり、今回、初めて参加しました。憲法もアメリカに縛られたものなので、いずれは改正したほうがいいと思います」と話していました。
一方、東京・中央区では、教職員や歴史研究者など、主催者の発表で230人余りが参加して、建国記念の日に反対する集会が開かれました。
講演した名古屋大学大学院の中嶋哲彦教授は、自民党の憲法改正草案について「草案は本来、子どもたちのためにあるはずの教育を、国策遂行のための手段と位置づけるもので、大変危険だ」と訴えました。
このあと、「安倍政権は集団的自衛権の行使容認で、クーデター的な解釈改憲に突き進もうとしている。戦争する国への道を許さず、憲法を守って平和なアジアと日本の新しい未来を築いていこう」などとする宣言を採択しました。
参加した大学生の男性は、「去年のニュースでこうした集会があることを初めて知り、参加しました。一方の主張を聞くだけでなく、自分の目で事実や歴史的な経緯をきちんと確認していきたい」と話していました。