北朝鮮の核実験について、安倍首相は9日午後、オバマ米大統領と電話で会談し、北朝鮮に対して国連安全保障理事会で新たな制裁を含めた措置が必要との認識で一致しました。安倍首相は会談で「北朝鮮の核・ミサイル開発の進展は日本の安全への直接的、重大な脅威で、地域、国際社会の平和と安全を著しく損なう。断じて容認できない」と訴えました。
「自分たちは核兵器やミサイルを持ってもいいが北朝鮮はダメだ」という国連決議を北朝鮮に守らせようというのはそもそもが無理な話です。
「自分たちは核兵器やミサイルを持ってもいいが北朝鮮はダメだ」という国連決議を北朝鮮に守らせようというのはそもそもが無理な話です。
天木直人氏が、「北朝鮮の核実験に大騒ぎする愚」 と題した短いブログを発表しました。
「何をいまさら北朝鮮の核実験にここまで大騒ぎしているのか」と書き出して、「いま議論すべきは どうやったら北朝鮮の核攻撃から日本を守ることが出来るか」で、「ミサイル攻撃力や迎撃力の強化で日本を守ることは出来ない」としています。
そして「北朝鮮の核の脅威に対しては、米国を含めた世界の核保有国の核廃絶しかな」く、「そのことを世界に主張できるのは憲法9条を持つ、唯一の被爆国である日本だけ」であると述べています。
要するに安倍政権の対応はすべて間違っているという指摘で、極めて的を得た主張です。
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北朝鮮の核実験に大騒ぎする愚
天木直人 2016年9月10日
何をいまさら北朝鮮の核実験にここまで大騒ぎしているのか。
すべては想定の範囲内ではなかったか。
大騒ぎをする暇があったら、どうしたら北朝鮮の核の脅威から日本を守ることができるか、いますぐ議論すべきだ。
北朝鮮が日本に届くミサイルを保有していることは明らかだ。
そして今度の核実験が核爆弾の小型化、すなわち核弾頭の開発に成功したらしいことも皆が認めている。
ということは、北朝鮮は、たとえ米国を核攻撃する能力はなくても、いまや日本を核攻撃できるということだ。
どうやったら北朝鮮の核攻撃から日本を守る事が出来るか。
いま議論すべきはそのことだ。
もちろん、憲法9条だけで日本を守ることは出来ない。
しかしミサイル攻撃力や迎撃力の強化で日本を守ることは、もっと出来ない。
出来ないどころか、北朝鮮との核戦争を覚悟しなければいけない。
そんな覚悟があるというのか。
北朝鮮の核の脅威に対しては、米国を含めた世界の核保有国の核廃絶しかないのだ。
その事を世界に主張できるのは憲法9条を持つ、唯一の被爆国である日本だけだ。
きょうの各紙の紙面を見ても、この、自明の事を唱えるものが、ただの一人もいない。
それこそが大問題である(了)