2024年10月19日土曜日

自民裏金議員「落選濃厚」20人リスト…非公認6人+比例重複なし14人が落選の瀬戸際(日刊ゲンダイ)

 15日に公示された衆院選は、裏金事件に関与した自民党の前議員ら45人が立候補しました。11人が公認されず、残る34人は公認されたものの比例には重複立候補できません。この背水の陣で45人中20人が落選の瀬戸際に立たされています。

 石破首相は勝敗ラインについて「自公で過半数(233議席)」と設定しましたが、状況は非常に厳しく、想定以上に議席を失う可能性が大で、単独過半数どころか200議席にすら届かない可能性があります(日刊ゲンダイ17日付)
 
 東京都と神奈川県についてみると、東京では自民は30選挙区中15で劣勢で、神奈川では、自民は20選挙区中14で劣勢です(日刊ゲンダイ18日付)
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自民裏金議員「落選濃厚」20人リスト…非公認6人+比例重複なし14人が“ドボン”の瀬戸際
                          日刊ゲンダイ 2024/10/17
 裏金議員が早くも死屍累々の気配だ。裏金隠しの衆院選が15日公示され、裏金事件に関与した自民党の前議員ら45人が立候補11人が公認されず、残る34人は公認されたものの比例には重複立候補できない。必勝をかけた背水の陣の戦いだが、45人中20人が“ドボン”する瀬戸際に立たされている。
 石破首相は勝敗ラインについて「自公で過半数(233議席)」と設定。「状況は非常に厳しい」と引き締めを図っているが、想定以上に議席を失う可能性に党内は大揺れだ。
「自民党が今月実施した情勢調査によると、最悪のケースで120超の議席を失う可能性があるといい、単独過半数どころか200議席にすら届かない。公明党が解散前の議席を維持できたとしても、自公で過半数を割る可能性が拭えません」(永田町関係者)
 とりわけ落選危機に立たされているのが裏金議員の面々である。非公認(無所属)のうち6人が、比例重複なしのうち14人が落選濃厚だ

 【落選濃厚危機の裏金議員20人

 目を引くのが「八王子のジャイアン」こと、旧安倍派幹部の萩生田光一元政調会長。政治資金収支報告書への不記載額は2728万円に上ったが、党の役職停止1年間という軽い処分で逃れた。
 萩生田候補は15日の第一声で、地元・八王子の支援者に「改めて、ご心配をおかけした、不快な思いをさせた皆さまにおわび申し上げたい」と謝罪。「反省している」と頭を下げる一方、ロクに説明責任も果たしていないのに「意図して裏金をつくるとか、私的流用を図るとか、脱税だとか、このような事実は一切ない」と疑惑を完全否定した。
「支援者を前に強気でも、逆風は裏金事件だけじゃないし、統一教会との関係も尾を引いている。応援に駆け付けた井上都連会長は『小池都知事にも応援をお願いしている』と明かしたものの、本当に小池さんが出てくるのかどうか。アテにできません」(自民党関係者)
 井上氏はなぜか、萩生田候補が7月の都議補欠選挙での自民大敗を受けて都連会長を引責辞任したことなどに触れて「反省し、責任を取っている」と意味不明な理屈で擁護。「八王子の皆さま、安心して(萩生田を)応援して欲しい」とトンチンカンなお願いを呼びかけた。

参院から鞍替えした丸川珠代元五輪相も劣勢
 同じく旧安倍派幹部だった下村博文元文科相も苦戦必至だ。「勝ち目があるとすれば野党乱立による漁夫の利」(同前)だが、下村候補も萩生田氏と同様、裏金と統一教会問題のダブルパンチで大逆風にさらされている。
 参院から鞍替えした丸川珠代元五輪相は第一声で「不透明な資金の流れに私自身が気づくことができず、解決することができなかった」などと釈明。これまた反省の弁を垂れていたが、今年1月に政治資金パーティーのノルマを超えた分を派閥に納めない「中抜き」をTBSにスクープされている。額にして700万円も抜いたのに「気づきませんでした」で済まされるわけがない。代名詞の「愚か者め!」も形無しである。
「イメージや知名度がものを言う参院選に比べ、衆院選は結局はドブ板勝負。説明責任が厳しく問われますが、丸川さんは裏金問題について釈明はしても、説明は一切していない。維新、立憲との三つ巴の戦いとはいえ、それでも劣勢です」(前出の永田町関係者)
 参院議員時代を含め当選14回を誇る大物・衛藤征士郎元衆院副議長は83歳の高齢かつ保守分裂選が重荷。いよいよ裏金をこさえたツケが回ってきた。


自民が東京・神奈川で大苦戦…下村元文科相、甘利元幹事長が落選危機、裏金前職は7人中6人が劣勢
                         日刊ゲンダイ 2024/10/18
 27日投開票の衆院選。報道各社が17日報じた序盤情勢では裏金事件による自民への逆風がクッキリ。複数の野党候補が立っていても自民が劣勢の選挙区が少なくない。その傾向は首都圏の東京、神奈川で顕著だ。
 そこで、報道各社や政党の情勢調査に日刊ゲンダイの取材を加えて独自に情勢分析し、当落を探った。

【別表】がその結果だ。「裏金議員」は(裏)、非公認などの無所属も自民党籍のある候補は自民系とした。野党系については、自民系候補とトップ争いをしている、もしくは次点の候補を表記した。
 裏金議員が6人もいる東京では、自民は30選挙区中15で劣勢だ。丸川珠代元五輪相、下村博文元文科相が苦戦。萩生田光一元政調会長は僅差の劣勢で、立憲候補とデッドヒート。優勢でも、3区、10区、15区、28区、29区、30区は激しい接戦で、投票先を決めていない無党派層の動向次第で野党系が逆転する可能性は十分ある。
    東京都 2024年衆院選の当落予想】



















甘利候補は今回、年齢制限で比例重複ナシ

 神奈川では、自民は20選挙区中14で劣勢だ。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との癒着が報じられた2人が苦しい戦いで、「マザームーン」こと山本朋広前議員は比例復活も危うい
 山際大志郎元経済再生相は接戦ではあるが劣勢だ。口利きワイロ疑惑の“元祖裏金議員”甘利明元幹事長も劣勢。立憲候補に大きく引き離されている。
 前回比例復活の甘利候補は、今回は年齢制限で比例重複ナシ。小選挙区で負ければ落選でドボンだ。
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 今回の衆院選には裏金事件に関与した自民党の前議員ら45人が立候補。11人が公認されず、残る34人は公認されたものの比例には重複立候補できない。必勝をかけた背水の陣の戦いだが、45人中20人が“ドボン”する瀬戸際に立たされている。
    【神奈川 2024年衆院選の当落予想】