11月19日(月)の午後1時45分から湯沢中学校で広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパーさんを講師に迎えての平和講演会が行われました。
会場となった体育館には、原爆の悲惨さと平和の大切さを訴えるパネル『原爆と人間』が展示され、約200人の生徒のほか30人ほどの父母や一般町民も参加して、リーパーさんの話に耳を傾けました。
「平和がいそがれる理由」と題して行われた講演の中で、リーパーさんは「ごく一部の人たちだけに都合のよい世界(力の文明・戦争文化)をめざすのか、それともみんなの幸せを考える世界(愛の文明・平和文化)をめざすのか」と問いかけ、覇を競って争う力の文明・戦争文化ではなく、協力し助け合って共に生きる愛の文明・平和文化の中にこそ人として生きる喜びがあると強調しました。そして、「ここ5~10年の間に核兵器を廃絶し戦争のない平和な世界を実現しないと、地球環境は破壊され人類は滅亡しかねない」と戦争文化から平和文化への転換をいそぐことの必要性を強調しました。
講演の後に設けられた質問の時間では、「平和のために僕たちにできる身近なことを教えてください」という生徒からの問いに、「平和のために何ができるかを真剣に考えることです。真剣に考えれば答えは必ず出てくるでしょう。」と答え、具体的な実例を紹介しながら丁寧に説明しました。
「覇を競って争う立場の人たちは真剣です。私たちはそれを上回る真剣さで平和を考え、平和を築いていく努力をすることが必要です。」というリーパーさんの言葉が心に残る講演会でした。
(註.
この記事は笛木世話人にお寄せいただきました)