17日に開かれた日本活断層学会で、先に行われた大飯原発敷地内の破砕帯の現地調査に参加した2人の学者が、原子力規制委員会の調査のやり方を批判しました。
大飯原発敷地の破砕帯の判定では、学界から参加した岡田篤正氏(立命館大教授)は地滑りの跡だとし渡辺満久氏(東洋大教授)は活断層を否定できないと判定したために結論が持ち越しになりましたが、規制委が主催した現地調査のやり方が適切でなかった点では一致しました。
原発を動かせるかどうかを判断する重大な調査なので、誰もが納得のできる方法であって欲しいものです。
以下に読売新聞の記事を紹介します。
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大飯調査批判「過酷だ、性急な判断求められた」
読売新聞 2012年11月18日
関西電力大飯原子力発電所(福井県)敷地内の破砕帯(断層)が活断層と指摘されている問題で、原子力規制委員会の現地調査団に加わった2人の専門家が17日、京都府宇治市で開かれた日本活断層学会で、規制委を批判した。
今月2日の現地調査には、島崎邦彦・委員長代理(66)に加え、岡田篤正・立命館大教授(70)、渡辺満久・東洋大教授(56)ら計5人が参加した。
岡田教授は、この日の講演で、「1日で5か所も調査した。過酷な調査だった」と振り返り、「時間が足りず、性急な判断を求められた」と、規制委の手法を批判した。
一方、渡辺教授は、規制委が現地調査後に関電に指示した追加調査が、原発を動かしたまま、原発施設の直下ではない場所で行われる点について、「原発が動いていたらきちんとした調査はできない。追加調査をするなら、まずは原子炉を止めるべきだ」と批判した。発表後、報道陣に語った。