2012年度に日本が負担する在日米軍経費は、総額6515億円に及ぶことが外務省の資料で判明しました。
このうち、日米地位協定上、日本側に支払い義務があると解釈されるのが、土地の賃料1,656億円や基地周辺対策費1,822億円、基地交付金377億円(合計は3,855億円)で、これ以外は日本側に支払い義務はありません。
しかし、厳しい財政状況にもかかわらず、在日米軍には11~15年度までの5年間、毎年2000億円規模の「思いやり予算」を支払うことになっています。この思いやり予算は1978年度に始まり、その後日本が支払った、「思いやり経費」の総額は5兆円を超えています。
日本の米軍駐留経費負担額は世界の中でも突出していて、米軍一人当たり約90,000ドルにも達しています。因みに2位のイタリアは一人当たり30,800ドルです。
世界における上位5位の米軍駐留経費負担額を下表に示します。
米軍駐留経費負担 国際比較
国
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基地数
|
米軍人数
|
総 額
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1人当り
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日
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130
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49,000人
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44.0億ドル
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89,800ドル
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伊
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89
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12,000人
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3.7億ドル
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30,800ドル
|
韓
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106
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29,000人
|
3.4億ドル
|
29,000ドル
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独
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287
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64,000人
|
15.6億ドル
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24,400ドル
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英
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57
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11,000人
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2.4億ドル
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21,800ドル
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※2002年とする資料もあります。
「1人当り」は事務局で計算
以下にしんぶん赤旗の記事を紹介します。
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米軍関係経費6515億円 12年度グアム移転費以外は維持 日本側負担分
しんぶん赤旗 2012年11月23日
在日米軍の活動関係経費のうち、2012年度の日本側負担分の総額が6515億円に達しました。外務省が日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に提出した資料に基づく本紙計算で判明しました。
過去最高の7000億円規模に達した10~11年度を下回っていますが、これは在沖縄米海兵隊のグアム移転経費が激減したため。グアム移転計画は米議会が一昨年から凍結しており、予算計上自体が意味をなしません。
一方、厳しい財政状況にもかかわらず、国内での活動経費は維持されています。民主、自民、公明3党が昨年、在日米軍に11~15年度までの5年間、毎年2000億円規模の「思いやり予算」を支払う特別協定を強行承認したことが、大きな要因になっています。
米側の最新の負担額は示されていませんが、10年度では約53億ドル(現在の為替レートで約4350億円)となっています。同時期(10年)の日本側負担額(7146億円)を大きく下回っています。