毎日新聞の世論調査によれば、来年4月に消費税率を8%に増税することに、賛成が21%、反対が25%、先送りが18%、段階的引き上げが33%でした。生活必需品などに軽減税率を適用すべきは69%でした。
憲法解釈で禁じられている集団的自衛権の行使については、反対が53%、賛成が37%でした。
また共同通信が行った世論調査でも、消費税率を予定通り8%に引き上げるのに賛成が22・5%、反対が29・1%、先送りが22・7%、上げ幅縮小が22・0%でした。
集団的自衛権については「行使できないままでよい」が47・4%で最多でした。
世論は安倍政権の目論見を容認していません。民意と「ねじれ」た政策を民意の納得を得ないで強行すれば、そのまま自滅につながることでしょう。特に増税至上主義の財務省の主導で消費税増税に踏み切ることは間違いです。彼等にとってはひたすら税率のアップのみが勲章で、その結果実際の税収が落ちようが不景気になろうが、それらのことはもともと眼中にはない人種だといわれています。
ところで消費税に関しては、渡辺恒雄・読売新聞グループ代表が、今月上旬政治家たちに暑中見舞いを送り、その中で「8%への増税を中止し、代わりに5%から10%に上げる時に、生活必需品は5%にとどめる」案が提案されていて話題になっています。新聞(代)は生活必需品というわけです。
新聞各社は、新聞代が消費税アップの対象から除外されるという見込みで、政府の消費税増税案に当初から賛成の一大キャンペーンを張ってきましたが、ここに来て世論等の反対で安倍首相がそれを確約しなくなったことで、各紙はにわかに消費税増税に難癖をつける論調に変わって来ました。
あれほど消費税増税の必要性を説いてきた新聞こそが真っ先に増税に応じるのかと思きや、なんと自分たちだけは増税から逃れようというわけです。新聞(代)が生活必需品と看做されるかどうかも大いに議論を呼ぶ話でしょう。
世界から奇異な目で見られている日本のメディアは、もうこれ以上みっともない姿を晒して欲しくないものです。
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消費増税:「段階的に」33% 本社世論調査
毎日新聞 2013年08月25日
◇8%に引き上げなら「買い控え」51%
毎日新聞は24、25両日、全国世論調査を実施した。安倍晋三首相が今秋に最終判断する2014年4月の消費税率8%への引き上げについて、「予定通りに引き上げるべきだ」との回答は21%にとどまった。「段階的に引き上げるべきだ」が33%で最も多く、「引き上げるべきだが、時期は先送りすべきだ」も18%を占めた。消費増税自体は容認しつつ、引き上げ方や時期の見直しを求める意見が過半数に達している。「現在の5%を維持すべきだ」は25%だった。
政府は26日から31日まで消費増税の集中点検会合を開き、有識者や各界の専門家ら計60人から意見を聞く予定だが、首相は難しい判断を迫られそうだ。
税率の段階的引き上げは、14年4月に8%、15年10月に10%という現行の増税スケジュールを見直す考え方。政府内では本田悦朗内閣官房参与が景気への影響を考慮し、毎年1%ずつの増税を主張している。自民支持層でも「段階的」36%、「先送り」18%で、「予定通りに引き上げるべきだ」は24%にとどまっている。
消費税が8%に引き上げられた場合、今より買い物に使う金を「減らす」との答えは51%で、「減らさない」の44%を上回った。「減らす」と「減らさない」の割合は男性がそれぞれ46%と50%、女性が55%と40%で、男女の意識の差が鮮明になっている。
また、消費税を引き上げる際、生活必需品などに軽減税率を導入すべきだという意見に「賛成」は69%、「反対」は24%で、7月の前回調査とほぼ同率だった。
首相の経済政策「アベノミクス」で景気回復が「期待できる」との回答は53%で、前回より3ポイント増加した。ただ、「期待できる」と答えた層でも、消費増税については「段階的」が37%と最も多く、「予定通り」の27%を上回った。
調査では前回に続いて、憲法解釈で行使が禁じられている集団的自衛権について、行使できるようにした方がいいと思うかどうかも聞いた。「思わない」は53%、「思う」は37%で、行使否定派が過半数を占める傾向は変わっていない。
安倍内閣の支持率は59%で前回から4ポイント増加。不支持率は22%で3ポイント減少した。
主な政党支持率は自民37%▽民主5%▽日本維新の会6%▽公明、みんなの党、共産各4%−−など。「支持政党はない」と答えた無党派層は33%だった。【中田卓二】
消費増税「予定通り」22% 共同通信世論調査
共同通信 2013年8月25日
共同通信社が24、25両日に実施した全国電話世論調査によると、来年4月に消費税率を8%に引き上げる方針に関し、予定通り実施すべきだとの回答は22・5%にとどまった。現行税率5%の維持を求める回答が29・1%で最も多く、次いで「引き上げ時期の先送り」22・7%、「引き上げ幅の縮小」22・0%となった。見直し策をめぐっても意見が割れた格好だ。
安倍晋三首相は10月上旬に消費税増税に結論を出す構えだが、国民の意見が割れている状況は判断に影響を与えそうだ。
憲法解釈で行使が禁じられている集団的自衛権については「行使できないままでよい」が47・4%で最多だった。