本年度のノーベル平和賞に、原水爆被害者団体:日本被団協と長崎の被爆者谷口稜曄氏、広島の被爆者・セツコ・サーロー氏(カナダ在住)の3者が推薦されました。
推薦の理由は「この70年、被爆者は行動する道を選び、自らの経験とたたかいを語り、核兵器の全面禁止のために一貫して活動し、世界の政府と人々に訴え続けてきた」ことで、推薦者はスイス・ジュネーブにある国際平和ビューロー※です。
※ 1959年に設立された平和機関国際連絡委員会の事務局で、その理事会メンバーにはノーベル平和賞の推薦権が付与されています
日本被団協の田中熙巳事務局長は、推薦を受けて「被爆70年の節目で大変意義深い」と語りました。
ところで被爆者と支援団体の長年にわたる熱心な要求に応えて日本政府が被爆者援護法を制定したのは、被曝から実に50年も経った1994年でした。しかし多くの被爆者たちはその前にもう亡くなっていました。
日本政府の対応はこの分野でもまことに冷酷で理解に苦しむものでした。
日本政府の対応はこの分野でもまことに冷酷で理解に苦しむものでした。
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日本被団協などノーベル平和賞候補に推薦 国際平和団体
「核兵器廃絶の先頭に」
しんぶん赤旗 2015年2月4日
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)、長崎の被爆者で日本被団協代表委員の谷口稜曄氏、広島の被爆者・セツコ・サーロー氏(カナダ在住)の3者が、原爆投下から70年の2015年ノーベル平和賞の候補に推薦されたことが3日までにわかりました。
推薦したのは国際平和ビューローです。「この70年、被爆者は行動する道を選び、自らの経験とたたかいを語り、核兵器の全面禁止のために一貫して活動し、世界の政府と人々に訴え続けてきた」ことが理由です。
国際平和ビューローは、ノーベル委員会への書簡で「これらの勇気ある人々と勇気ある運動へのノーベル平和賞の授賞が、全世界の核軍備撤廃を求める人々への重要な貢献となると確信する」とのべています。
書簡では、日本被団協について、1956年の結成以来被害の実相とたたかいを知らせるなどの活動が「『平和のチャンピオン』の名にふさわしい」。谷口氏とセツコ氏について、「自らの痛ましい経験にもとづき、核兵器廃絶を求め、被爆者の努力の先頭に立ち続けてきた」としています。
今回、ノーベル平和賞候補に推薦されたことについて、日本被団協の田中熙巳事務局長は「被爆70年の節目で大変意義深い」と語ります。「4月末からNPT(核不拡散条約)再検討会議が開かれる国連に代表団を送り、被爆証言をおこないます。被爆者は高齢となっています。みなさんの絶大な支持を受けて一つひとつの行動を成功させ、核兵器廃絶の世論をいっそう広げたい」。