TBSニュースが、18日の参議院本会議で、野党議員の集団的自衛権行使のマイナス面やリスクに関する質問に対して、やはり安倍首相がまともに答えなかったことを報じました。
また18日のしんぶん赤旗は、17日、日本共産党の志位和夫委員長が記者会見し、自身の代表質問に対する安倍首相の答弁について、「どの問題も、聞かれたことに正面から答えようとしない。私がただした問題の中心点を答えようとしませんでした」と批判したことを報じました。
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首相、集団的自衛権行使のリスク明言せず
TBSニュース 2015年2月18日
安倍総理は参議院本会議で、集団的自衛権の行使を可能にすることでどのようなマイナスやリスクがあるのかと質問されたのに対し、「自衛隊員は今後とも我々の期待に応えてくれると確信している」などと述べるにとどめて、明言はしませんでした。
「集団的自衛権の行使を可能にすることのプラスの部分はこれまで十分に語っていただいてます。マイナス、リスク、デメリットのそういった部分、全くないとは言えないはずです。どのようなものがあるのか総理、お答えいただきたいと思います。答えをはぐらかし続けますと、私のような行使容認派も段々と疑義の念を抱くことになりかねません。重要な問題に、正面から答えるのがリーダーのあるべき姿だと思います」(日本を元気にする会 松田公太議員)
「自衛隊員の命が危険にさらされるのではないかとの議論もあります。自衛隊員は災害派遣や個別的自衛権の行使にあたっても自らの危険を顧みず、身をもって任務の遂行に努めてくれます。今後とも、我々の期待に見事に応えてくれる、そう確信しております」(安倍晋三 首相)
また、安倍総理は、「日本国民に対するテロのリスクが増大するのではないかとの議論もある。今後、万が一、邦人がテロ集団の人質になったような場合に、その安全を確保するためにあらかじめ万全の備えを行っておくことは政府の重要な責務だ」などと答弁しました。
しかし集団的自衛権の行使を可能にすることで、実際に自衛隊員が危険にさらされるリスクや、日本人に対するテロのリスクが増すと考えているのかどうかは明言しませんでした。
(下線は事務局が引きました)
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どの問題も正面から答えない 首相答弁を志位委員長が批判
しんぶん赤旗 2015年2月18日
日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内で記者会見し、自身の代表質問に対する安倍晋三首相の答弁について記者団に問われ、「どの問題も、聞かれたことに正面から答えようとしない。私がただした問題の中心点を答えようとしませんでした」と批判しました。
志位氏は、「(過激武装組織ISの問題で)『テロに屈する』という一言で検証を拒否する態度でいいのかと聞きましたが、それに対する答えはありませんでした」「(アフガニスタン戦争・イラク戦争が)ISのような組織を作りだした原因として働いているという大きな問題提起への答えもありません」と述べました。
消費税増税に関する答弁でも「10~12月期のGDP(国内総生産)がプラスになったというだけをもって問題なしというものでした」と指摘。雇用では「残業は月45時間までと定めた大臣告示の法制化という具体的な提起についても一切、回答を避けました」と語りました。
志位氏は、集団的自衛権の問題で米国が違法な先制攻撃を行った場合でも「新3要件」を満たせば発動があり得るのかをただしたことに対し、首相が「否定しなかった」と指摘。「(発動を)やらないとは言わない。これは大きな問題点に今後なっていく。引き続き追及していきたい」と表明しました。