国民党の玉木代表が4日、自身のツイッターで「野党合同ヒアリングには出席しない」と明らかにしました。それを自民党寄りのメディアが都合のいいように解釈した上で、「官僚を呼びつけて公開リンチ」と揶揄するなどして、合同ヒアリングを止めさせようとする動きがあるということです。
多くの合同ヒアリングに立ち会って来た田中龍作氏は、「コロナで多くの人たちが医療につながることもできずに自宅でもがき苦しみながら亡くなっていった。それにもかかわらず与党が国会を開かなかった中で、国会の役割を果たし 国民に情報を提供していたのが野党合同ヒアリングだった」として、それを潰すのは政権側の思うツボで、「野党合同ヒアリングを潰してはならない」とする記事を出しました。短い記事ですが気迫に満ちています。
以下に紹介します。
LITERAも6日付で、「『野党は批判ばかり』論に騙されるな! 批判こそ野党の仕事 野党ヒアリングがなければ数々の不正が闇に」という記事を出しました。興味のある方はクリックして原文にアクセスしてください。
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自公の思うツボ 野党合同ヒアリングを潰してはならない
田中龍作ジャーナル 2021年11月6日
【写真説明】野党合同ヒアリングに籠池夫妻を呼んだこともあった。籠池氏は森友疑
惑の知られざる真実を暴露した。=2019年3月、衆院第16控室
最高権力者や政府の不正を追及してきた野党合同ヒアリングの継続を危ぶむ声がある。
国民民主党の玉木代表が4日、自身のツイッターで「野党合同ヒアリングには出席しない」と明らかにしたことを、自民党寄りのメディアが都合のいいように解釈、報道したのがきっかけだった。玉木代表は立・共・社と一線を画すのがねらいで「出席しない」と言っただけだ。
にもかかわらず自民党寄りのメディアは、野党合同ヒアリングを「官僚を呼びつけて公開リンチ」などと揶揄した。
いいがかりにも等しい。官僚は政府の重要な一員として、国民に問題を説明する責任がある。コロナでバタバタと人が死亡し、夥しい数の国民が医療につながることもできずに自宅でもがき苦しみながら亡くなっていったにもかかわらず、与党は国会を開かなかった。そんな中、国会の役割を果たし国民に情報を提供していたのが、野党合同ヒアリングだった。
同ヒアリングの成果を挙げればきりがないが、記憶に鮮やかなものを記すと―
今夏の東京五輪で選手、役員、メディアが隔離を猶予されていることが明らかになった。それも数字を挙げて。水際対策は防疫の要諦であるにもかかわらず、だ。オリンピックと感染爆発は密接な関係にあることが証明されたのである。
【写真説明】オリンピック選手は隔離が免除されていることが、野党合同ヒアリング
で明確になった。コロナウイルスを撒き散らす危険性があるにもかかわら
ず、だ。=7月、羽田空港 撮影:田中龍作=
「桜を見る会」の追及では、アベ首相(当時)の国会答弁が虚偽であることを内閣官房から引き出した。
アベ首相は参院予算委員会(2019年11月8日)で、田村智子議員(共産)の質問に対して「私は主催者としてあいさつや招待者の接遇は行うが、招待者の取りまとめなどには関与していない」と答弁していた。
ところが6日後(11月14日)のヒアリングで、野党議員の追及に対して内閣官房の中井亨参事官(当時)は「安倍事務所に最終確認して推薦を頂いている」と答えたのである。ヒアリング会場の衆院第16控室には大きなドヨメキが起きた。
野党合同ヒアリングが廃止に追い込まれれば、自公が喜ぶだけ。思うツボである。
~終わり~