2024年4月14日日曜日

内閣支持16・6%、過去最低更新 裏金処分「軽い」5割超 時事世論調査

 時事通信が5~8日に実施した4月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比1・4ポイント減の16・6%となり、政権発足以来最低を更新しました。
 自民党は派閥裏金事件を受け、安倍、二階両派の幹部を処分しましたが、内閣支持率の回復にはつながりませんでした
 支持率は2月の16・9%を下回り、1212月の自民政権復帰以降でも最低です
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内閣支持16.6%、過去最低更新 裏金処分「軽い」5割超―時事世論調査
                        時事通信 2024年04月11日




 時事通信が5~8日に実施した4月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比1.4ポイント減の16.6%となり、政権発足以来最低を更新した。不支持率は2.0ポイント増の59.4%だった。自民党は派閥裏金事件を受け、安倍、二階両派の幹部を処分したが、内閣支持率の回復にはつながらなかった。
 支持率は2月の16.9%を下回り、2012年12月の自民政権復帰以降でも最低。「分からない」は24.0%だった。自民の政党支持率は前月比2.4ポイント減の15.3%で低迷した。
 事件に関わった議員の処分については「軽すぎる」が56.4%と半数を超えた。「妥当だ」は「29.2%」で、「重すぎる」は2.6%にとどまった。
 安倍派でキックバック(還流)が継続した経緯を知ると目される森喜朗元首相による説明に関しては「必要だ」が68.5%で、「必要ない」は13.3%だった。
 内閣を支持する理由(複数回答)は「他に適当な人がいない」6.5%、「首相の属する党を支持している」3.6%の順。支持しない理由(同)は「期待が持てない」34.0%、「首相を信頼できない」26.2%、「政策がだめ」24.4%だった。





 政党支持率は自民に続き、立憲民主党3.8%(前月比0.9ポイント減)、公明党3.6%(同0.8ポイント増)、日本維新の会3.5%(同0.1ポイント減)と続いた。共産党は1.6%、れいわ新選組は1.2%、国民民主党と参政党はいずれも0.7%、社民党は0.3%で、教育無償化を実現する会はゼロだった。「支持政党なし」は前月比2.1ポイント増の66.9%で12年の自民政権復帰以降で最高となった。
 調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は60.4%。


永田町にまた吹き始めた「6月解散風」の舞台裏…内閣支持率最低更新なのにナゼ?
                          日刊ゲンダイ 2024/04/13
 国賓訪米の手厚いもてなしに浮かれる岸田首相だが、内閣支持率はまた下落した。時事通信が5~8日に実施した世論調査で前月比1.4ポイント減の16.6%となり、政権発足以来最低を更新したのだ。自民党の支持率も前月比2.4ポイント減の15.3%に沈んだ。
 ところが、である。こんな低すぎる支持率では普通はあり得ない「解散風」が、永田町にまた吹き始めている。6月の国会会期末解散、7月総選挙だ。理由は岸田首相の言動が読めないこと。「首相は何を考えているのかさっぱり分からない」が、与野党ともに最近の合言葉みたいになっている。
 窮地に追い込まれると誰も想定しないサプライズを繰り出すのが岸田首相の常套手段。最近では、裏金問題をめぐる派閥解散宣言も政治倫理審査会出席もそうだった。
 裏金議員39人の党内処分を決めた今月4日、自らの処分を見送った理由を問われた岸田首相が「最終的には国民の判断」と答えたことで、永田町はますます「解散風」に浮足立つ。
 自民党内は6月解散について「ある」「ない」の両論が半々で飛び交う。
「いま解散総選挙なんてやったら、自民党の議席減は昨年言われていたような最悪60程度では済まない。選挙なんてやれるわけないでしょう。今月28日投開票の衆院補選も3戦全敗が濃厚です。そうなったら『岸田降ろし』が始まってもおかしくない。菅前首相ら非主流派は手ぐすね引いている。裏金問題で大量処分された安倍派も首相に恨み骨髄です」(中堅議員)

公明党は早期解散を絶対阻止
 だが、補選全敗が逆に「破れかぶれ解散」を誘発するとの説も根強い。
「岸田首相が総裁再選戦略を描いているなら、秋の総裁選で降ろされる前に解散総選挙に踏み切って勝負するしかない。勝敗ラインを『自公過半数維持』に低くすれば十分クリアできる」(ベテラン議員)
 野党も「信を問うのは当然だ」(立憲民主党・泉代表)などと早期解散機運に沸くが、そこには野党なりの事情がある。
「情勢調査の数字がすこぶる良く、政権交代並みだった。こちらとしては岸田首相のままで選挙をしたい。早期に解散してほしい」(立憲関係者)
 一方、早期解散を絶対阻止したいのは公明党。自民と一蓮托生で大幅議席減が避けられない。
「ここまで自民党が乱れてしまったら、国民の審判を受けるのが憲政の常道。早く解散して信を問うべきです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 破れかぶれ解散、大歓迎である。