2024年4月3日水曜日

パレスチナ「土地の日」 ガザに連帯し各地で行動(しんぶん赤旗)

 パレスチナの「土地の日」30日、世界各地で、イスラエルが攻撃を続けるガザ地区への援助物資の搬入と即時停戦を求め街頭デモが取り組まれました。
 1976年3月30日、6人がイスラエルの警官に殺害され「土地の日」の起源となったデリハンナでは、アラプ系住民数千人が「ガザヘの戦闘をとめよ」の横断幕を掲げて行進しました。他に欧米のロンドン、ベルリン、コペンハーゲン、アムステルダム、ニューヨーク、中東のベイルート、イスタンブール、ラマラ、中南米のメキシコ市やブエノスアイレスなど世界の諸都市で実施されました。

 東京・新宿では連日ガザ地区への攻撃に抗議するデモ集会が開かれ31日も約200人が参加しました。31日、「ガザも地球も泣かないで」デモ集会で家族がガザにいるパレスチナ料理の料理人のアイダ・アルヒンディーさん(36)がマイクを握り、「この半年の間に多くの子どもや女性が殺された。学校などが壊され、これ以上ない悪夢だ」と通訳を通じて訴えました。

 米ウィスコンシン州マディソンでイスラエルヘの軍事支援を続ける米政府に抗議する集会が行われ「イスラエルが虐殺を続けるのは、米政府による無条件の支援があるからだ」として2日に同州で行われる大統領週の民主党予備選で、政府への批判票の「該当者なし」への投票を呼びかけました。

 英北部スコットランド最大都市グラスゴーの市議会は28日、ガザでのジェノサイド(集団殺害)を非難し、イスラエルへの武器禁輸を支持する決議を賛成73、反対2の圧倒的大差で採択しました。決議は、国際司法裁判所(ICJ)が出した、ジェノサイド行為の中止を求めた暫定措置をイスラエルが守っていないと批判し、同市は「ジェノサイドに全面的に反対し続ける」と述べています。

 イスラエル・エルサレムの国会周辺で31日、ネタニヤフ首相の退陣と政権交代のための早期の総選挙実施などを求めるデモが行われ、過去最大規模の数万人が参加しました。デモ参加者は国旗を振りながら「今こそ選挙だ」と唱和しました。

 ガザ地区の保健当局は31日、イスラエルがこの24時間にパレスチナ人77人を殺したと発表しました。同がガザ中部のアルアクサ病院中庭の指令部を攻撃し、ガザ南部ハンユニスで、二つの主要病院を引き続き封鎖し、戦車が砲撃しました。ガザ市のシファ病院で作戦を継続住居を破壊しました。

 6つのしんぶん赤旗の記事を紹介します。
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パレスチナ「土地の日」 ガザに連帯 各地行動
                        しんぶん赤旗 2024年4月1日
 世界各地で30日、イスラエルが攻撃を続けるガザ地区への援助物資の搬入と即時停戦を求め街頭デモが取り組まれました。同日パレスチナの「土地の日」。1976年のこの日にイスラエルが同国北部で土地収奪に抗議するアラブ系住民を弾圧し、6人を殺害したことにちなみ、毎年デモや集会が取り組まれてきました。
 イスラエルメディアによると、弾圧のあったデリハンナでは、アラプ系住民数千人がパレスチナの旗と「ガザヘの戦闘をとめよ」の横断幕を掲げて行進。ユダヤ人も加わり、「ユダヤ人とアラプ人は敵にならない」と声を上げました。

 英国メディアによると、ロンドンでも数千人が、停戦を求めてデモをしました。参加したジェレミー・コービン下院議員(前労働党党首)は「悲惨でぞましい武器取引をイスラエルと続けている」と英国政府を批判しました。
 行動は他に欧米のベルリン、コペンハーゲン、アムステルダム、ニューヨーク、中東のベイルート、イスタンブール、ラマラ、中南米のメキシコ市やブエノスアイレスなど世界の諸都市で実施されました


ガザも地球も泣かさない 東京・新宿 攻撃に抗議 学生ら 連帯呼びかけ
                        しんぶん赤旗 2024年4月1日



(写真)「あと何人の愛する人が殺されなければならないのか」と訴えるアイダ・アルヒンディーさん(中央左)=31日、東京都新宿区


 イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃に抗議するデモが東京・新宿で連日開かれています。31日、パレスチナ問題や気候危機問題で活動する学生が主催したデモ集会「ガザも地球も泣かないで」が新宿駅東南口前でありました。ガザ出身者らが「もう殺さないで」などと声を上げ、通行人らに向けて抗議活動へ連帯を呼びかけました。
 集会は、「〈パレスチナ〉を生きる人々を想う学生若者有志の会」と「フライデーズ・フォー・フューチャー(FFF)東京」が共催しました。主催者によると約200人が参加。前日にあった同駅周辺を取り囲むように開催されたデモ参加者や外国人などが集まり、スピーチや「虐殺やめろ」などと唱和しました。
 イスラエル軍は、ガザなどの病院に対して軍事作戦を継続しています。

 家族がガザにいるパレスチナ料理の料理人のアイダ・アルヒンディーさん(36)がマイクを握り、「この半年の間に多くの子どもや女性が殺された。学校などが壊され、これ以上ない悪夢だ」と通訳を通じて訴えました。通行人らに向け「あなたが行動する前に、あと何人の愛する人が殺されるのか」と呼びかけました。
 ガザ出身のハニー・シアムさんのメッセージが代読され、イスラエル軍の戦闘機や戦車などから「莫大(ばくだい)な温室効果ガスが排出されている」と、環境破壊について指摘がありました。


イスラエル支援やめよ 米ウィスコンシン政府に求め
                       しんぶん赤旗 2024年4月1日
 【マディソン(米西部ウィスコンシン州)=石黒みずほ】パレスチナの「土の日」の30日、米ウィスコンシン州マディソンで、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザヘの侵攻に反対し、イスラエルヘの軍事支援を続ける米政府に抗議する集会が行われました
 集会で発言した「パレスチナの正義を支持する学生」のメンバーは、米政府が国安全保障理亭での停戦決議に相次いで拒否権を行使してきたことにふれ、「イスラエルが虐殺を続けるのは、米政府による無条件の支援があるからだ」と批判。4月2日に同州で行われる大統領週の民主党予備選で、政府のイスラエル支援に反対を示す「該当者なし」への投票を呼びかけ、「激戦州であるこの州から強いメッセージを送ろう」と訴えました。

 参加者は集会後、「イスラエルは占領をやめろ」「パレスチナに自由を」「イスラエルの犯罪に資金を出すな』と声をあげて行進しました。
 大学の職員メイさん(33)は、スラエルがガザ住民全体に対する集団懲罰を行い、人道支援の遮断で飢餓を引き起こしていることに憤ります。「パレスチナの人々がどれだけ不当な状況に置かれているか知らない人もまだ多い。『該当者なし』への1票が政府への不満を示す方法であることを知らせたい」としました。


ガザ ジェノサイド非難 イスラエルへの武器禁輸  英グラスゴー市議会決議
                        しんぶん赤旗 2024年4月1日
 英北部スコットランド最大都市グラスゴーの市議会は28日、イスラエルによるパレスチナ・ガザでのジェノサイド(集団殺害)を非難し、同国への武器禁輸を支持する決議を賛成73、反対2で採択しました。英共産党系紙モーニング・スター(電子版)が29日報じました。
 決議は、国際司法裁判所(ICJ)がイスラエルに対して出した、ジェノサイド行為の中止を求めた暫定措置をイスラエルが守っていない、と批判。市は「ジェノサイドに全面的に反対し続ける」と述べています。
 またICJの暫定命令によって、英国のすべてのレベルの政府・自治体は「直接・間接にジェノサイドを支持する危険を冒さないようにする道徳的義務を負っている」と指摘。
 市の調達に関わる団体、その物資・サービスのサプライチェーンが「国際人道法に違反しないようにする」ために、どのような措置がとれるかの報告書の作成を指示しました。市の契約のうち、パレスチナ占領地で製造、組み立て、操業されている物資やサービスについても現状の評価を求めています。
 決議は、スコットランド自治政府が、英国によるイスラエルに対する武器禁輸を求めたことを支持。英国政府に対して「直接、間接にジェノサイドに関与する危険を冒さないために」、武器禁輸を求めています。
 グラスゴーの姉妹都市であるパレスチナのベツレヘムについて、「襲撃と非常に長期の占領」にさらされているとして、連帯を表明しています。


首相退陣求め数万人デモ イスラエル 政権への批判高まる
                        しんぶん赤旗 2024年4月2日
 イスラエル・エルサレムの国会周辺で3月31日、ネタニヤフ首相の退陣と政権交代のための早期の総選挙実施などを求めるデモが行われました。同国メディアは、昨年10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル側への奇襲以来の最大規模のデモで数万人が参加したと報じています。イター通信が伝えました。

 同奇襲ではイスラエル側で約1200人が亡くなり、250人以上が人質としてハマスに連れ去られました。
 同国中部テルアビプでは人質の家族や支援者らが幹線道路を封鎖し、人質の帰還実現に注力しないネタニヤフ政権に対して抗議しました。
 奇襲を防げなかったなどネタニヤフ政権の「安全保障上の過失」への批判が広がり続けています。国会周辺のデモに参加したヌリット・ロビンソンさん(74)はロイター通信に「ネタニヤフ政権は全くもて大失敗を犯した。彼らは私たちを奈落の底に突き落とすだろう」と述べました。
 ユダヤ教超正統派を優遇し、兵役を免除するという長年イスラエル社会に分断をもたらしている問題でも不満が高まっています。デモ参加者は国旗を振りながら「今こそ選挙だ」と唱和しました。
 ネタニヤフ首相はエルサレムでの記者会見で、ハマスとの戦闘を続けている今、選挙を行えば「この国は何力月もまひすることになる」と語りました。


病院など攻撃「77人殺す」 ガザ保健当局が発表
                        しんぶん赤旗 2024年4月2日
 パレスチナ・ガザ地区の保健当局は3月31日、イスラエルがこの24時間にパレスチナ人77人を殺したと発表しました。
 イスラエルによると、同がガザ中部のアルアクサ病院中庭の指令部を攻撃し、ハマスと共闘する「イスラム聖戦」幹部ひとりを殺害しました。イスラム聖戦はコメントしていません。’
 ガザ保健当局などによると、イスラエルはアルアクサ病院内のいくつかのテントを攻撃。4人を殺し、ジャーナリスト5人を含め人を負傷させました。
 イスラエル筆はガザ南部ハンユニスで、二つの主要病院を引き続き封鎖し、戦車が砲撃しました。
 ガザ当扁によると、イスラエルは、ハンユニス近くのバニスハイラを空爆し9人を殺害。ガザ中部アルマガジ難民キャンプも空爆し4人を殺しました。
 スラエル車はガザ市のシファ病院で作戦を継続。付近の住民によれば、同が住居を破壊しました。