2024年8月21日水曜日

コバホーク(=小林鷹之)という観念的タカ派の怖さ(田中龍作ジャーナル)他

 田中龍作ジャーナルに掲題の記事が載りました。
 聞き慣れない名前ですが次期自民党総裁候補として真っ先に名乗りを上げたのが元財務官僚の小林鷹之氏でした。
 民主党政権時代、菅直人首相の後任に突如野田佳彦氏が名乗りを上げて民主党代表選を制したことがありました。当時は前原誠司氏の方が優勢と見られていたのですが、財務省が全力で応援した結果野田氏が当選して前原氏を驚かせました。
 財務省にはそうした底力があることが改めて示されました。それ以後 野田氏が財務省の手先になったのは言うまでもありません。

 従って小林氏も財務省の力で次期総裁⇒首相になる可能性があり、当然民生重視の政治ではなく、財務省系の政治が行われることになります。
 また、彼は15日に靖国神社を参拝したゴリゴリの改憲派で、選択的夫婦別姓にも同性婚にも反対という日本会議や「旧統一協会」と同じ考えの持ち主です。これでは首相が代わろうとも何の変化も生まれようがありません。

 因みに小林氏は旧統一協会関連団体の式典?に出席している写真が出回っていますが、本人はそこで「教義を高く評価する発言」をしたことについて記憶がないと否定しています。








 併せて、くろねこの短語と日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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コバホークという観的タカ派の怖さ
                      田中龍作ジャーナル 2024年8月21日 

【写真説明】小林鷹之氏。こんな恐ろしい目の男が総理になれば自衛隊の最高指揮官となる。  19日、衆院会館 撮影:田中龍作=

軍人ほど軍事力の行使に慎重になる、と言われる。戦争の現実と怖さを知っているからだ。
開戦した以上、どんなことがあっても勝利しなければならない。それ以上に自国の国土と国民への被害を最小限度に食い止めなければならない。簡単に武力行使できるものではないのだ。
指揮官は交戦相手の兵器、将兵の練度、兵站を把握し、自軍のそれらも知り抜いていなければならない。 
緻密な計算の上で勝てると確信し、そして自国民の犠牲が最小限で済むことの確証が持て、初めて武力行使に踏み切れる。
   【写真説明】伝説的なまでに有能な軍人だったラビンが今も首相だったら泥沼のガザ
    侵攻はなかっただろう。=2023年10月、ガザボーダー= 写真省略
「占領した土地をパレスチナに返す」と言って、PLOのアラファト議長との間で「土地と和平の交換」(オスロ合意)を約束したイスラエルのラビン首相は、極めて優秀な軍人だった。
ラビンがユダヤ教の極右青年に暗殺(1995年)されなければ、「土地と和平の交換」は実現した可能性がある。
地域の力関係を決定づけた第3次中東戦争(1967年)で、ラビン将軍率いるイスラエル軍はわずか6日間で、アラブ連合軍に勝利した。  
戦争は期間が短ければ短いほど市民生活への影響が少なくて済む。もちろん将兵の死傷者も少なくて済む。
ラビンがもし今、イスラエルの首相だったら、泥沼のようなガザ侵攻は間違いなく決行していないだろう。

ラビンと真逆の首相となる恐れがあるのがコバホークこと小林鷹之氏だ。
観念的タカ派は実戦経験もなければ、軍隊経験もない。二言目には「防衛力の増強」を唱え、「敵基地先制攻撃」などと勇ましいことを言う。
自衛隊法第7条では内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つとしている。
「緊急事態条項の創設と自衛隊明記は喫緊の課題」などと臆面もなく唱える観念的タカ派に自衛隊の指揮権を持たせたらどうなるか。
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戦争と平和はコインの表と裏です。戦地の現実を伝えるのが田中龍作の仕事です。
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小林鷹之の推薦人は「裏金議員」と「壺議員」ばかり・・・これのどこが「新たな自民党に生まれ変わる」ことになるんだ!!
                       くろねこの短語 2024年8月20日
 統一教会の息のかかった小林君が予定通りに自民党総裁選出馬を正式表明したとたん、テレビは小林、小林、小林の大合唱。11人とも言われている候補者が全員揃った日にゃ、自民党のメデアジャックは大成功ってなるのだろう。それにやすやすと乗っちまうメディアって何なんだろう。
 それにしても、壺の息のかかった小林君の推薦人って、ほとんどが裏金議員って、国民も舐められたものです。

小林鷹之氏を支援する議員は誰? 出馬会見の同席者リスト 自民党総裁選 「われわれは派閥の枠組みで動いていない」

 さらに、統一教会との関係では、
「自民党は公明党と自公連立政権だから、こんなことを言ったら怒られますけど、公明党さんが勉強されている教えより、皆さんの勉強されている教えの方が上ですよ。自民党の国会議員として真の家庭運動を推進できるように皆さんと一緒に頑張ります」
 という過去の発言ついて、「記憶にない」ってきたもんだ。「記憶にない」ってのはこれまでの壺議員の常套句で、これのどこが「新たな自民党に生まれ変わることを約束する」ことになるんだ。

旧統一教会の教義に共感する発言は「記憶にない」と小林鷹之氏 自民総裁選に出馬を表明 

いかにも世代交代で「刷新」を図るってイメージで売り込みをかけているが、この男の信条は、「改憲」にはもろ手を上げて賛成で、「選択的夫婦別姓」「同性婚」には反対で、いわば「守旧派」そのものってことを忘れてはいけない。
 統一教会の息のかかった桧林君の風貌に、兵庫県知事のおねだり齋藤君や元安芸高田市長のほぼほぼカルトの石丸君に共通の胡散臭さが漂っていると感じる今日この頃なのだ。

    以下Xの紹介 (省略)


小林鷹之氏「総裁選出馬会見」は拍子抜け…報道陣150人詰めかけるも、裏金議員に“忖度”
                           日刊ゲンダイ 2024/08/20
 にわかに注目を集める「コバホーク」こと小林鷹之前経済安保相(49)が19日、国会内で会見を開き、9月の自民党総裁選への出馬を表明した。裏金事件で失った国民の信頼を取り戻すため政治改革と党改革に取り組むとし、「自民党は生まれ変われることを証明したい」と語ったが、改革に向けた具体的な道筋はなし。期待感が高まっていたが拍子抜けもいいところだった。
  ◇  ◇  ◇
 出馬表明は小林氏が第1号。注目度の高さもあり、報道陣約150人が詰めかけた。開始時刻10分前になると、国会議員が続々と入室。立候補に必要な推薦人の数と同じ「20席」が用意されていたが、定刻と同時に満席になり立ち見する議員も。最終的に安倍派を中心に、麻生、二階、岸田、森山各派の所属議員や無派閥を含む24人が出席した。
 小林氏が現れるや議員席からは拍手と共に「よしっ!」「いいぞっ!」と野太い声が上がる。昭和感丸出しの出迎えに笑みを浮かべた小林氏は冒頭の挨拶を済ませると、総裁選で掲げる政策として「経済」「外交安保」「安心と希望」「改憲」の4つに言及。自信に満ちた表情を浮かべていたが、いずれもどこかで聞いたことがあるような内容で新味はなかった。

「自民党の調査には限界がある」
 気がかりだったのは、目下、国民の最大の関心事である裏金事件について、切り込んでいく姿勢がまるで見えなかったことだ。肝心の実態解明などについて、約30分に及んだ前半のスピーチでは一切触れずじまい。ようやく言及したのは、後半の質疑応答で促されてのことだった。実態解明に後ろ向きな党の態度や再調査の必要性について問われるとこう答えた。
「私も実態がよく分からない思いはあるが、権限を持っている検察当局が調べる中で不起訴処分となった。そんな中で、自民党の調査には限界がある」
 実態は分からないけど、もう調査はしないというわけだ。それも、岸田首相や党執行部が繰り返してきた弁明と全く同じ理屈だ。政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「生まれ変わると言うのなら、当然、裏金事件の徹底調査をイの一番に掲げるべきです。ところが、ほとんど言及しないのですから、ヤル気がないのでしょう。それに、全体を通して発言が抽象的で、これまでのアベスガ岸田政治と何が違うのか分からない。要するに、刷新とは名ばかりで、何も変えないと宣言したも同然。古い自民党政治と何ら変わらない印象です」

 小林氏が裏金事件の解明にここまで消極的なのには理由がある。
「小林さんを支援するのは、組織的な裏金づくりに手を染めた安倍派の議員が多い。あまり厳しい態度を打ち出し過ぎると、彼らの不信を買ってしまい、下手をすると支援してもらえなくなる可能性もある。だから、トーンを抑えざるを得ないわけです」(官邸事情通)

 裏金議員に“忖度”しているのだから世話はない。勇ましい「鷹」とはかけ離れた姿だった。