2024年8月26日月曜日

イスラエル首相逮捕状を ICC検察官、改めて主張

 しんぶん赤旗に掲題の記事が載りました。
 国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は5月、昨年10月以来のガザ地区でのイスラエルとハマスの戦闘に関し、イスラエル首相やハマスの幹部らに戦争犯罪などで逮捕状を請求していますが、そのままになっています。
 カーン氏は23日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルによる残虐行為について、イスラエルのネタニヤフ首相やガラント国防相に戦争犯罪と人道に対する罪で刑事責任があると主張し、両氏への逮捕状発行を改めて求めました。
 なお、カーン氏が5月に逮捕状を請求したハマス幹部は、ガザ地区のシンワル、軍事部門のディアプ、政治部門のハニヤの3氏。ハニヤ氏は7月末にイランで暗殺され、イスラエル軍はディアプ氏も作戦で殺害したと発表しています。

 併せて下記の二つの記事を紹介します。
パレスチナに平和を 東京で行動 ガザ出身者ら訴え
エジプト境界地帯 軍完全撤退ならず 米、イスラエル会談も
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
イスラエル首相逮捕状を ICC検察官、改めて主張
                        しんぶん赤旗 2024年8月25日
 国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は23日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルよる残虐行為について、イスラエルのネタニヤフ首相やガラント国防相に戦争犯罪と人道に対する罪で刑事責任があると主張し、両氏への逮捕状発行を改めて求めました
 ICCが同日に公表した予審法廷への申請書で明らかになりました。カン氏は5月、昨年10月以来のガザ地区でのイスラエルとハマスの戦闘に関し、イスラエル首相やハマスの幹部らに戦争犯罪などで逮捕状を請求しています。
 同日の予審法廷では、ICCの管轄外だとして逮捕状請求を棄却するよう求めるイスラエルなどからの申し立てに対し、カーン氏は、パレスチナ自治区で残虐行為を犯したイスラエル人への管轄権はすでに確立されていると主張。同国内でネタヤフ、ガラントの両氏が訴追されたとの情報もないと述べ、ICCの管轄権外との主張は当たらないと強調しました。
 カーン氏は、逮捕状発行の遅れは、「被害者の権利に有害な影響を与える」として、両氏を逮やかに逮捕する必要性を主張しました。
 カーン氏が5月に逮捕状を請求したハマス幹部は、ガザ地区のシンワル、軍事部門のディアプ、政治部門のハニヤの3氏。ハニヤ氏は7月末にイランで暗殺され、イスラエル軍はディアプ氏も作戦で殺害したと発表しています。


パレスチナに平和を 東京で行動 ガザ出身者ら訴え
                        しんぶん赤旗 2024年8月25日
「戦争させない・9条壊すな!総がかり行実行委員会」も参加「パレスチナに平和を!緊急行動」が23日、東京・新宿駅東南口で行われ「イスラエルは虐殺をやめろ!直ちに停戦を!」と、コールやスピーチで訴えました
 参加者は「イスラエルはガザから撤退しろ」「ガザに自由を」と書かれた横断幕やプラカードをかかリー、フリー、パレスチナ」とコールしました。
 主催団体から、憲法会議の高橋一事務局長、戦争をさせない1000人委員会の田中樹さん、許すな・憲法改悪・市民連絡会の土井登美江さんがスピーチ。「イスラエルによるガザ攻撃が始まって死者は4万人を超え、その7割が女性と子ども。子どもの死者は1万6000人に上る」「日本政府来年度予算概算要求で8兆5000億円も軍拡をしようとしているが、憲法9条に基づき、紛争を平和的に解決する外交努力こそ日本のやるべきことだ」などと訴えました。
 ガザ出身のノラさんは、国でパレスチナの子どもの支援に取り組んでいた財団の人たちが最長65年もの懲刑を受けたことを語り「アメリカの法律、イスラエルの法律、日本の法律では、助けられない子どもたちがいます」と述べ、パレスチナの人々を「テロリスト」扱いし、イスラエルによる攻撃を支援する米国などの姿勢を告発しました


エジプト境界地帯 軍完全撤退ならず 米、イスラエル会談も
                        しんぶん赤旗 2024年8月25日
【カイロ=時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、米ネットメディア「アクシオス」は23日、複数のイスラエル当局者の話として、同国のネタニヤフ首相がガザ南部の対エジプト境界地帯の一部から軍部隊を撤退させることを受け入れたと報じました。軍駐留関しイスラエル側が譲歩した形ですが、交戦するイスラム組織ハマスは納得しない可能性があります。
 ネタニヤフ氏は、ハマスの武器密輸を阻止するため、全長約14キロに及ぶ境界地帯「フィラデルフィ回廊」の掌握を継続したい考えです。しかし、ハマスやエジプトはイスラエル軍の完全撤退を求めており、停戦交渉の争点となっています
 アクシオスによると、バイデン米大統領が21日のネタニヤフ氏との電話会談で、回廊の一部地域かの撤退を要求し、ネタニヤフ氏が承諾しました。イスラエル当局者は、22日からエジプトの首都カイロで再開したイスラエルと仲介国との停戦交渉で、この問題に関しエジプト側と「進展があったと説。ただ、回廊の大部分に部隊が残ることを意味し、「ハマスが同意するとは考えていない」と厳しい見通しを示しました。

 バイデン氏は23日、仲介国であるカタールとエジプトの両首脳とそれぞれ電話で会談しました。「合意妥結に向けた外交努力」について協議したといいます。