イスラエルがガザ地区への軍事侵攻を始めてから7日で10カ月が経過しました。
ガザ保健省の発表によると、ガザでの死者は3万9677人に達し、4万人に迫っています。負傷者も9万1645人に上ります。
国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新報告によると、約1万人が行方不明になったり、攻撃で破壊された建物のがれきの下敷きになったりしています。
6月末時点で身元が分かった犠牲者2万8185人のうち、9351人が子ども、5320人が女性で、女性と子どもが過半数を占めました。
国連人権高等弁務官事務所によると、イスラエル軍は先月だけで少なくとも17の学校を攻撃し、160人以上を殺害しました。ガザの学校に通う子どもたち約62万5000人全員が1学年分の教育を受けられませんでした。7月末時点で約2600人の教師が死傷しています。
まさに鬼畜の行いというべきです(なお死者等の実際の数字は公表値の数倍であるという説もあります)。
併せて下記の記事を紹介します。
・学校など空爆50人超死亡 イスラエル軍
・「子どもは絶望している」 ガザ戦闘長期化でユニセフ広報官
・ガザ学校空爆100人超殺害 イスラエル軍
・イラン精鋭部隊 改めて報復明言 イスラエルを「処罰」
・ハニヤ氏殺害は 「戦略的間違い」 イラン外相代行
・イスラエルに35億ドル提供へ 自国製兵器購入用で米
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
イスラエルのガザ軍事侵攻10ヵ月 死者4万人に迫る 女性や子が犠牲に
しんぶん赤旗 2024年8月9日
イスラエルがパレスチナのガザ地区を軍事侵攻し始めてから7日で10カ月が経過しました。ガザ保健省の同日の発表によると、ガザでの死者は3万9677人に達し、4万人に迫っています。負傷者も9万1645人に上ります。イスラエル軍は、避難民が集まる学校や人道支援要員までも攻撃対象とし、女性や子どもが特に犠牲になっています。
イスラエル軍は7日も、ガザ南部ハンユニスや中部デイルバラで攻撃を実施しました。米ワシントンを拠点とする国際NGO「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」は同日、デイルバラ近くでパレスチナ人スタッフー人が殺害されたと発表しました。
国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新報告によると、約1万人が行方不明になったり、攻撃で破壊された建物のがれきの下敷きになったりしています。
6月末時点で身元が分かった犠牲者2万8185人のうち、9351人が子ども、5320人が女性で、女性と子どもが過半数を占めました。
イスラエル軍はこれまで172ヵ所の避難所を攻撃しました。このうち152は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)などが連営する学校でした。
国連人権高等弁務官事務所によると、イスラエル軍は先月だけで少なくとも17の学校を攻撃し、160人以上を殺害しました。同事務所は今月5日、イスラエル軍の行為は国際人道法違反だと批判しました。
ガザの学校に通う子どもたち約62万5000人全員が1学年分の教育を受けられませんでした。7月末時点で約2600人の教師が死傷しています。
学校など空爆50人超死亡 イスラエル軍
しんぶん赤旗 2024年8月10日
【イスタンブール=時事】イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市の二つの学校を空爆し、パレスチナ通信によると市民15人が死亡しました。中部ブレイジの難民キャンプも攻撃を受けて15人が死亡。中東の衛星テレビ局アルジャジーラによれば、ガザ各地でこの日だけで計56人が犠牲になり、過去―週間で空爆された学校は少なくとも8ヵ所に達しまじた。
イスラエル軍は、攻撃対象の学校がイスラム組織ハマスの司令官や戦闘員の拠点として使われていたと主張しました。学校敷地内には戦闘から避難した多くの人が暮らしていたといいます。不明者も多く、死者は増える恐れがあります。
ガザ当局の8日までの集計では、昨年10月以降の戦闘に伴ろガザの死者は3万9699人となりました。
イスラエル軍報道官は8日、ガザ南部ハンユニスの一部地域住民にSNSを通じて、軍が指定する「人道地域」への退避を勧告しました。ハンユニスには、新たなハマス最高指導者となったシンワル氏を含む幹部が地下に潜伏している可能性も取り沙汰されており、軍が近く大規模な作戦に着手するとみられます。
「子どもは絶望している」 ガザ戦闘長期化でユニセフ広報官
しんぶん赤旗 2024年8月10日
国連児童基金(ユニセフ)のサリム・オウェイス広報官は、パレスチナ自治区ガザで「激しい攻撃が続き、状況は日々悪化している。戦闘の終わりが見えず、子どもたちは絶望している」と述べ、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突長期化に伴い人道状況がさらに悪化していると訴えました。視察先の現地から8日までに、時事通信のオンライン取材に応じました。
オウェイス氏は1日から、ガザ中部の病院や避難民が身を寄せるテントを訪問。「話をした子どもたちは、まず『戦争はいつ終わるの』と聞いてきた」といいます。「劣悪な環境の中、毎日を生き延びるのに精いっぱいで、貴重な子供時代を奪われている」と語り、水や食料など生活必需物資を支援する重要性を強調しました。
衛生状態の悪化も深刻で、下水処理施設が空爆などによって破壊され、汚水が街にあふれ出ていると説明。発疹症状が出ている子どもが多く「悲惨な状態だ」と述べました。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、ガザでは戦闘が始まった昨年10月以降、汚染された水などを介して広がるA型肝炎の感染例が約4万件確認されました。7月下旬には下水からポリオウイルスが検出され、さらなる感染症流庁が懸念されています。(時事)
ガザ学校空爆100人超殺害 イスラエル軍
しんぶん赤旗 2024年8月11日
【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市の学校を空爆して100人以上を殺轡し、数十人を負傷させました。学校には家を追われた住民が遊離していました。パレスチナ通信が伝えました。
ガザ地区の市民防衛隊報道官、マハムード・バサル氏は10日、本紙の電話取材に応じ、学校にロケット弾3発が撃ち込まれたと話しました。
バサル氏は「この戦争で行われた最悪の虐殺の一つだ。遺体はちぎれ、足や頭部が飛び散っている。遺体を完全に元に戻すのは困難だ」と述べ、「犠牲者は神にお祈りをしていた民間人だ。国際社会はこのジェノサイド(集団殺害)をとめるべきだ」と語りました。
ロイター通信は、ガザのメディア当局が「イスラエル軍の攻撃はファジュルの礼拝(イスラム教徒の夜明けの礼拝)中の避難民を標的にした。死傷者数の急増につながった」と述ぺたと報じました。
イスラエル空軍はイスラム組織ハマスが学校に設置した司令所を攻撃したと主張しました。
イラン精鋭部隊 改めて報復明言 イスラエルを「処罰」
しんぶん赤旗 2024年8月11日
【イスタンブール=時事】イランで起きたパレスチナのイスラム組織ハマス最高指導者たったハニヤ氏の暗殺で、イラン国営メディアは9日、精鋭軍事組織「革命防衛隊」の対外工作を担う「コッズ部隊」のガアニ司令官が新たなハマス指導者シンワル氏に宛てた書簡で「厳しく処罰する」とイスラエルヘの報復を改めて明言したと伝えました。
イランはイスラエルが殺害したと主張し、最高指導者ハメネイ師は「報復は義務だ」と宣言しています。イランのメディアによれば、革命防衛隊のファダビ副司令官も「最高指導者の命令は明快で、可能な限り最良の方法で実行される」とけん制しました。
一方、英紙デーリー・テレグラフ(電子版)は9日、イランの改革派ペゼシュキアン大統領側近の話として、ペゼシュキアン氏が全面戦争を招く可能性を懸念し、革命防衛隊にイスラ工
ルヘの直接攻撃を思いとどまるよう説得を試みていると報じました。
同紙によると、ペゼシュキアン氏はイランの隣国のアゼルバイジャンやイラクにあるイスラエル関連施設の攻撃や、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの軍事支援強化を代替案として示したといいます。
ハニヤ氏殺害は 「戦略的間違い」 イラン外相代行
しんぶん赤旗 2024年8月10日
【イスタンブール=時事」イランのバゲリ外相代行は8日、イスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏が首都テヘランで殺害された事件について、「シオニスト(エスラエル)の行為は、戦略的な間違いだ。彼らに大きな代償を払わせるからだ」と述べ、報復は避けられないと示唆しました。イスラム協力機構(OIC)外相級会合が開かれたサウジアラビアで、AFP通信の取材に応じました。
バゲリ氏は、イスラエルが「緊張や戦争の拡大」を望んでいると指摘。同国にはイランと戦争を始める「資格も能力もない」と強調し、イランが報復すれば反撃する構えを示すネタニヤフ政権をけん制しました。報復方針に関し、OIC加盟各国から個別に支持を得たとも主張しました。
イスラエルに対しては、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラやイエメンの武装組織フーシ派など、イランの支援を受ける組織も報復を宣言しています。バゲリ氏は、それら組織が「同じ目標」を掲げているとしつつ、目標実現の方法は各組織が独自に判断すると説明しました。
イスラエルに35億ドル提供へ 自国製兵器購入用で米
しんぶん赤旗 2024年8月11日
【ワシントン=洞口昇幸】米国務省は9日、イスラエルに米国製の兵器・軍事装備品の購入用として35億ドル(約5130億円)を提供すると発表しました。国務省報道官によると、8
日に連邦議会に通知したといいます。ロイター通信などが報じました。
米CNNは、4月に議会で可決されたイスラエルを援助する141億ドルの追加予算からこの資金が支払われると報じました。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。