関東大震災直後の朝鮮人虐殺を巡り、東京大学の教職員が5日、小池都知事宛てに虐殺の認定などを求める要請書を提出しました(犠牲者数は諸説ありますが、「東大吉野文庫」によると2613人とされています)。
虐殺を巡っては、歴代都知事は毎年9月1日に開かれる犠牲者の追悼式典に追悼文を寄せてきました。しかし小池知事は就任2年目(2017年)以降「都慰霊協会が営む大法要で、関東大震災のすべての犠牲者に哀悼の意を表している」として追悼文を寄せることを見送り、事実認定についても明言を避けています。
外村大 教授は会見で、「行政も過ちを犯したが、そうならないように取り組むというメッセージを出すことに意味がある」と訴えました。
小池氏は以前からヘイト組織「日本女性の会 そよ風」のリーダと親交があり、その影響が大きいと見られます。
毎年9月1日に多数の朝鮮人犠牲者を追悼する式典が墨田区・横網町公園で行われますが、その都度「そよ風」は会場のすぐ近くで妨害のための集会を開き、大音声のスピーカーでガナリタテルことを繰り返しています。
さすがに都も2019年に それがヘイトスピーチであることを認めましたが、その一方で、同年12月に突如「朝鮮人犠牲者追悼式典」の公園占有許可申請に対し様々な条件をつけて、これに従わなければ式典を中止や不許可にするという圧力を加えるようになりました。
そんな嫌がらせは、小池氏の意向に沿ったものとしか考えられません。
東京新聞の記事を紹介します。
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(21.9.2)小池百合子が関東大震災の朝鮮人追悼式典に5年連続で追悼文拒否
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小池百合子知事を東大教職員83人が批判「学説への信頼を壊している」 「朝鮮人虐殺」はっきり認めるよう要請
東京新聞 2024年8月5日
(※2024年8月8日午後0時45分追記 記事初出時、見出しを「小池百合子知事を東大教員83人が批判」としていましたが、「東大教職員83人」と修正しました。要請書を出した人たちの中に職員を含んでいたためです。本文の修正はありません)
関東大震災直後の朝鮮人虐殺を巡り、東京大の教職員が5日、東京都の小池百合子知事宛てに、虐殺の認定などを求める要請書を初めて提出した。虐殺問題を研究する外村大(とのむら・まさる)教授(近代日本史)ら83人の連名。記者会見などで虐殺について明確に答えない小池知事に「定まった評価を受けている学説への信頼を毀損(きそん)している」と批判した。
◆犠牲者に追悼のメッセージを求める
要請書では、朝鮮人が暴動を起こしたというデマが原因となり、無実の朝鮮人らが多数殺害された史実を認定し、犠牲者に追悼のメッセージを出すことを求めている。都秘書課は取材に「要請文は庁内の関係部署で共有する」と話した。
虐殺を巡っては、歴代知事が毎年9月1日に開かれる犠牲者の追悼式典に追悼文を寄せてきたが、小池知事は就任2年目の2017年以降「都慰霊協会が営む大法要で、関東大震災のすべての犠牲者に哀悼の意を表している」として見送っている。事実認定についても、記者会見で明言を避けている。
外村教授は都庁で会見し、外国籍や海外にルーツを持つ住民が増えている現状を踏まえ「行政も過ちを犯したが、そうならないように取り組むというメッセージを出すことに意味がある」と訴えた。(原田遼)