2013年7月26日金曜日

憲法会議が声明を発表

 憲法会議が25日、「2013参議院選挙を終えて  憲法を守り、生かす運動の新たな推進を」と題する声明を発表しました。

 声明は1~3で構成され、1.では参院選の結果を概観し改憲派が多数にはなったものの、世論は9条を変えることに反対が62%、96条改憲に反対が55%と改憲を望んでおらず、国会の勢力分布は民意と「ねじれ」ているとしています。

 2.では、安倍首相改憲推進の意欲を露骨に語っているとし、軽視できないのは獲得した国会内の多数をてこに法律制定など9条のなし崩しの改悪を一気にすすめようとしていることでとりわけ集団的自衛権行使の解釈変更ねらっていることだとしていす。

 そして3.ではまとめとして、憲法の破壊をすすめるあらゆる企てに反対し、憲法を守り生かす国民的な共同をすすめ、改憲勢力を包囲し、改憲策動を阻止するたたかいを広げることを呼びかけています。 
 
 以下に憲法会議の声明文を紹介します。
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声明
2013年参議院選挙を終えて─憲法を守り、生かす運動の新たな推進を
2013年7年25日       
憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)

.7月21日の参議院選挙では、改憲を公約に掲げる自民党・公明党が過半数を占め、マスコミは「衆参のねじれ解消」を大宣伝していますが、「第3極」として与党を補完してきたみんなの党、日本維新の会などは伸び悩みました。民主党は大敗しました。一方、憲法を守り、生かすことを強く主張した日本共産党が11議席に躍進しました。
 改憲派は衆議院とともに国会内では多数となり、その比率を高めましたが、「9条を変え国防軍をもつことに反対」62%(「朝日」5/2付)、「96条改憲に反対」55%(「東京」6/4付)などに示されているように国民は改憲など望んでいません。これほど国民の意思とかけはなれ、「ねじれ」ていることはありません。与党内にも、改憲政党内にも矛盾があります。世界の人びとも日本の改憲勢力の動きに対し、平和主義からの後退を危惧しています。

2.安倍首相は選挙中から改憲に向けて「残っている議論を深めていきたい」と語り続け、自民党内からも「憲法改正草案」を国民に説明する大規模な「対話集会」を開いていくなどの声が上っています。選挙後の記者会見(22日)で安倍首相は、「(改憲のために)国民投票法の整備をしていく」、「96条改定について腰を落ち着けて進める」などと改憲推進の意欲を露骨に語っています。
 軽視できないのは、国民の反対によって明文改憲がただちに実現しにくいと見たうえで、獲得した国会内の多数をてこに法律制定や閣議決定などという方法で、9条のなし崩しの改悪を一気にすすめようとしていることです。とりわけ、集団的自衛権行使の解釈変更については、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の報告を急がせ、「防衛計画大綱」の見直しや「国家安全保障基本法」制定などをねらっています。日米同盟における日本の役割分担の拡大をはかる「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」見直し・強化の作業もすでに始まっています。

3.参議院選挙での憲法を守り生かす勢力の前進に託された国民の願いを実現し、改憲勢力のねらいを打ち砕くために、憲法会議は、憲法の破壊をすすめるあらゆる企てに反対し、憲法を守り生かす国民的な共同をすすめ、改憲勢力を包囲し、改憲策動を阻止するたたかいを広く呼びかけます。また、日本国憲法の先駆的・先進的価値を確認し、自民党改憲案の本質を明らかにする草の根からの学習と宣伝・対話を促進し、国会での政治的たたかいと結んだ活動を推進します。
 憲法会議は、「改憲反対、9条守れ、憲法を生かそう」の運動を飛躍的にひろげるために、先頭にたち奮闘する決意です。