2013年7月22日月曜日

参院選を終わって (NHKニュースより収録)

 
 参院選の結果が判明しました。
 残念ながら改憲勢力が143議席を獲得し、参議院の3分の2議席まであと19議席に迫りました。

 改憲勢力のうち維新の会は改憲に積極的で野党の再編成にも言及していますが、みんなの党はそれとは違ったスタンスです。

 隣国の中国と韓国は、改憲への流れに強い警戒感を示しています。

 以下にNHKニュースからいくつかを収録します。
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改憲賛成政党 143議席確保  7月22日 3時0分

憲法改正に賛成の立場をとる自民党、日本維新の会、みんなの党などは、非改選の議席と合わせて143議席を確保し、憲法改正の発議に必要な参議院の3分の2の162議席には届かなかったものの19議席差までに迫りました。

今回の参議院選挙で、憲法改正に賛成の立場をとる自民党、日本維新の会、みんなの党は、自民党が65議席、日本維新の会が8議席、みんなの党が8議席を獲得し、3党で合わせて81議席を獲得しました。
これに新党改革を含めた非改選の議席を合わせると、憲法改正に賛成の立場をとる政党は参議院で143議席を確保することになり、憲法改正の発議に必要な参議院の3分の2の162議席には届かなかったものの19議席差までに迫りました。

改憲勢力伸び具体的議論進むか  7月22日 5時37分

21日に投票が行われた参議院選挙で、憲法改正に賛成の立場をとる自民党、日本維新の会、みんなの党などは非改選の議席と合わせて143議席を確保し、憲法改正の発議に必要な参議院の3分の2の162議席には届かなかったものの19議席差までに迫りました。
公明党や民主党の対応によっては、憲法改正に向けて、より現実的な議論が進むことも予想されます。

今回の参議院選挙で、憲法改正に賛成の立場をとる自民党、日本維新の会、みんなの党は、自民党が65議席、日本維新の会が8議席、みんなの党が8議席を獲得し、3党で合わせて81議席を獲得しました。
これに新党改革を含めた非改選の議席を合わせると、憲法改正に賛成の立場をとる政党は参議院で143議席を確保することになり、憲法改正の発議に必要な参議院の3分の2の162議席には届かなかったものの、19議席差までに迫りました。
憲法改正を巡って、与党の公明党は憲法に新たな条文や理念を加える「加憲」を主張し、慎重に議論を進めるとしています。
また民主党内にも、改正に賛成する議員がいることから、各党の今後の対応によっては、憲法改正を巡って、より現実的な議論が進むことも予想されます。

高村副総裁 憲法改正は柔軟対応も  7月22日 1時50分

自民党の高村副総裁は、午前0時半前、NHKの番組で、憲法改正について「具体的な議論を始めたとしても、かなり息の長い話になる。すでに自民党は、憲法改正案の全体像を示しているが、国民的議論や政党間の議論が行われるなかで、理解を得られるものから着手していくことになる。内容について柔軟に対応することも考えなければならない」と述べました。

山口代表 国民は改憲優先度高くない  7月22日 1時36分

公明党の山口代表は、21日午後11時半すぎ、党本部で記者団に対し、憲法改正について、「今回の選挙で、国民は、憲法改正を高い優先度に位置づけていない。国会で幅広く議論し、国民の理解を得る努力が重要だ」と述べました。

みんな・渡辺氏 理念違う勢力組まない  7月21日 23時44分

みんなの党の渡辺代表は、午後10時すぎ、NHKの番組で、ほかの野党との協力について、「みんなの党は、『誰と組むか』よりも『何をやるか』を徹底して追求してきた。理念も政策も違う勢力と組んだら野合となり、民主党と同じ運命をたどることになる。この基本路線は絶対に曲げない」と述べました。
また渡辺氏は、安倍政権の経済政策について、「デフレ脱却のための大胆な金融緩和は高く評価してきたが、安倍総理大臣が掲げる成長戦略は、本丸に切り込めていない。自民党が古い体質に先祖返りしないよう、安倍内閣には改革を進めることを望みたい」と述べました。

みんな・渡辺氏 野党再編は拙速  7月22日 0時48分

みんなの党の渡辺代表は、午後11時ごろ、東京都内で記者会見し、ほかの野党との協力について、「覚悟と戦略、信頼を共有することが絶対的に必要で、今すぐ『野党再編』というのは、あまりに拙速すぎるのではないか」と述べました。
そのうえで渡辺氏は、日本維新の会との関係について、「維新の会は、党内で歴史認識を統一することもしておらず、仮に『一緒になろう』と言われても困難が伴う。ほかの党に野党再編を呼びかける前に、みずからの党を再編したらどうか」と述べました。

維新・松井氏 首相は96条改正を  7月22日 1時0分

日本維新の会の松井幹事長は、午前0時すぎに、NHKの番組で、「憲法については、われわれは、96条の先行改正を打ち出して選挙に挑んだので、この部分については、ぜひ、安倍総理大臣に積極的に動いてほしい」と述べました。
また、松井氏は、野党の再編について「政党は、政治信条や理念、政策が一致するグループなので、そういうものが一致すれば、しっかりとかたまりを作っていかなければならないと思っている」と述べました。

データ分析 ツイッター発信は共産が最多  7月21日 21時37分

インターネットを使った選挙運動が解禁された、今回の参議院選挙の期間中、各党の党首や候補者がツイッターに投稿した件数は、合計でおよそ5万3000件に上りました。
政党別では、共産党が最も多かった一方、自民党は安倍総理大臣の発信力の大きさを生かすことを重視し、各党の取り組みには違いがみられました。
政党別の投稿 共産が最多
NHKは、今回、インターネットを使った選挙運動が解禁されたことを受けて、ネット上の関心の変化などを探るため、世論調査や出口調査とは別に、ネットに存在する膨大な情報=「ビッグデータ」の分析を行いました。
具体的には、NTTデータと協力し、日本語で書かれたすべてのツイッターの投稿から候補者や各党の党首が投稿したものを抜き出して分析しました。
その結果、今月4日から20日までの参議院選挙の期間中、各党の党首や候補者がツイッターに投稿した件数は、合わせて5万3062件に上りました。
政党別では、共産党が1万361件で最も多く、次いで、日本維新の会が6988件、民主党が5967件、みんなの党が4769件、自民党が4724件でした。
このほか生活の党が1975件、公明党が1883件、社民党が1547件、みどりの風が1262件でした。
このうち、共産党は、全体の92%に当たる58人の候補者がツイッターを活用し、1日当たりの投稿件数もほとんどの日でほかの党を上回っていて、党を挙げて組織的に活用していたことが伺えます。
首相の「拡散力」を活用
 (略)

中国 憲法改正に向けた動きに警戒感  7月21日 23時8分

21日に投票が行われた参議院選挙で自民・公明両党が過半数に必要な63議席を大きく上回る議席の獲得を確実にしたことについて、中国国営の中国中央テレビは日本時間の21日午後9時半ごろのニュースで伝え、東京で取材している特派員が「安倍政権は憲法改正に向けた動きを加速するだろう」という見通しを示しました。
国営の新華社通信は論評を配信し、自民・公明両党の勝因について、「アベノミクスがもたらした短期的な効果が、日本の有権者に安倍政権継続への期待を抱かせた」と分析したうえで、「日本は今後、消費税率の引き上げや財政再建など多くの難関に次々と直面する」と指摘し、「羊頭く肉の勝利にすぎない」と断じました。
さらに論評は「安倍政権の右翼的な色彩は誰の目にも明らかだ」としたうえで、「安倍政権の長期化は、おそらく日本がアジア太平洋地域、ひいては世界の不安定化の源になることを意味する」と述べ、憲法改正に向けた動きなどに警戒感を示しています。
また、新華社通信が21日昼すぎに配信した記事では、「日本の経済界と多くの国民は中国との関係悪化を憂慮し、安倍氏に関係改善に力を入れるよう望んでいる」としたうえで、「安倍氏は今後関係改善を試みるだろうが、対中政策を大きく変えることはないだろう」という見通しを示しています。

韓国メディア 警戒感伝える  7月21日 23時59分

参議院選挙で自民・公明両党が過半数に必要な63議席を大きく上回る議席の獲得を確実にしたことについて、韓国のメディアは、歴史認識問題や憲法改正の動きを巡って、今後日韓の間で摩擦が強まるおそれもあると警戒感を伝えています。

韓国のテレビ局や通信社は「安倍総理大臣が長期政権の土台を築いた」などと一斉に速報で伝えました。
このうち、公共放送のKBSテレビは21日午後9時からのニュースで、「衆参両院を掌握した安倍総理大臣は憲法改正を進めようとしている」としたうえで、「歴史認識問題や領土を巡って、韓国や中国などとの摩擦が強まるとみられる」と伝えました。
また通信社の連合ニュースも、「周辺国との関係は当面冷え込んだ状態が続くと予想される」としたうえで、「平和憲法の改正など日本の右傾化への歩みも進む見通しだ」と伝えるなど、今後の日韓関係の行方に警戒感を示しています。一方、韓国政府はこれまでのところ公式の反応を出していません。選挙結果を受けた安倍政権の動向をまずは見極めたい方針で、憲法改正の論議や来月15日の終戦記念日での靖国神社参拝の動きについて注視しています。