マレーシアで開かれるTPP交渉会合で、日本の合流は、工業品や農産品の関税撤廃を扱う「市場アクセス」分野の協議に間に合わないことが、政府関係者への取材で分かりました。
仮に「市場アクセス」分野の協議の最終段階に間に合ったとしても、決定事項が覆されることはないと最初から宣告されているので、関税の聖域を守ることなどは出来ない話でした。
そんなことは官僚も政府関係者も、最初から分かっていたことです。
しかし安倍首相は、それが2月の日米首脳会談であたかも可能になったかのように国民に語り、昨年末の衆院選では、それができなければ脱退も辞さないとまで約束したのですから、そのことが現実となったいまこそ、その約束を果たすべきではないでしょうか。そうしないのであれば、安倍首相の二枚舌は厳しく糾弾されるべきです。
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日本、関税撤廃協議に間に合わず TPPマレーシア会合
東京新聞 2013年7月11日
マレーシアで15~25日に開かれる環太平洋連携協定(TPP)交渉会合で、日本の合流が、工業品や農産品の関税撤廃を扱う「市場アクセス」分野の協議に間に合わないことが11日、政府関係者への取材で分かった。合流する見通しの23日午後の段階で「市場アクセス」の協議日程が終わっているためだ。
日本は初めて臨む交渉会合で、最大の焦点である関税撤廃の議論に加わることができない。参加の出遅れが実際の交渉に大きく響く形となった。
交渉会合は「市場アクセス」「投資」「知的財産」など分野別に日程を振り分けて議論を進める。「市場アクセス」は15日から5日間程度議論されるという。(共同)