21日の参院選の投票日に向けて、19日のブログ「五十嵐仁の転成仁語」に
「与党の暴走阻止に向けて1人区では非自民、複数区では反自民の『戦略的投票』を呼びかける」
と題した呼びかけ文が載りました。
全文を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
与党の暴走阻止に向けて1人区では非自民、複数区では反自民の「戦略的投票」を呼びかける
五十嵐仁の転成仁語 2013年7月19日
参院選の投票日が明日に迫りました。これから3年間、基本的には国政選挙が予定されていませんので(衆院が解散された場合は別)、最長で3年間の国政の行方を決める選挙になります。
最終盤の情勢分析では、自民党と公明党の与党が圧勝するとの予測が示されています。しかし、最後の最後になってのどんでん返しによってこの予測を覆し、日本の未来を切り開こうではありませんか。
せっかくの一票です。政治を動かす手段として、効果的に活かしたいものです。
そのためにも、与党の多数阻止に向けて、1人区では非自民、複数区では反自民の「戦略的投票」を呼びかけたいと思います。
「戦略的投票」というのは、「特定の戦略」のために本来の支持政党ではない候補者に投票するという行動です。今の場合、「特定の戦略」とは与党の多数阻止です。
与党の多数を阻むために、自民党が圧倒的に強いとされている1人区で対抗できると思われる有力候補者に票を集中することです。そうすることで、1人でも多くの自民党候補者の当選を阻止しなければなりません。
とはいえ、自民党よりもっと右寄りで悪質な日本維新の会の候補者は、その対象にはなりません。与党でなくても「非自民」とは言えず、結局は改憲勢力を増やすことになってしまいますから……。
とりわけ、野党の統一候補として普天間基地撤去という県民の願いを一身に背負っている沖縄選挙区の糸数候補の当選はきわめて重要です。糸数当選は安倍首相の辺野古移転に対する最も明確な「ノー」の表明となり、今後の基地問題の帰趨を左右することになるでしょうから……。
2人区以上の複数区でも、このような「戦略的投票」は意味を持つでしょう。この場合の「戦略」は、自民・維新・みんな3党の改憲勢力の議席を減らすということになります。
これらの候補者と競っている野党の候補者に票を集中しなければなりません。これ以外の野党同士が競り合っている場合には、「反自民」の候補者の当選をめざすべきです。
民主党やみんなの党と共産党の候補者が競っている選挙区が多いようですが、どちらを当選させた方が自民党や安倍首相に大きな打撃となるかによって判断しなければなりません。「半自民」や「自民亜流」ではない明瞭な「反自民」の候補者の当選をめざし、より大きな打撃を与えるための一票を投ずることで選挙情勢を左右できれば、その一票は大きな効果を発揮したことになるでしょう。
比例代表の場合は、このような「戦略的投票」ではなく、本来の政党支持に基づいた投票行動が可能です。自分が支持する候補者に投ずればよいだけです。
比例代表ですから、全国どこで、どの政党の候補者に投票しても、有権者の支持は正確に議席に反映され、投じられた票が「死票」となって「殺される」ことはありません。本来、選挙というのはこのような制度でなければならないと思います。
同時に、自民党や安倍首相の暴走を阻みたいというのであれば、最も鋭く、改憲、消費増税、原発推進と再稼働、TPPへの参加、米軍普天間基地の普天間移設、社会福祉サービスの削減、生活保護の切り下げ、貧困化とブラック企業の跋扈など、あらゆる問題で自民党と対決している政党に票を投ずることが、最も効果的に一票を活かすことになります。それは、安倍首相に対する最も厳しい異議申立であり、強烈な政権批判の意思表示となるでしょう。
個々のテーマについて、それぞれの政党や候補者の政策は様々です。しかし、それらを総合した場合、ある程度の政策的グループ分けが生じてきます。そのグループのどれが自分の意見に近いかを見定め、その中で最も有力な政党の候補者に一票を投ずるのが良いでしょう。
同時に、その政策や立場をコロコロと変えてしまうようでは困ります。嘘をつかない、ぶれない、確固とした立場と主張を維持しているかということも、選択のための重要な尺度になります。
これらの尺度を参考に、誤りのない選択を行っていただきたいものです。「今日の政治」は「明日の生活」に直結するということを忘れず、貴重な一票を投じていただきたいと思います。