2013年3月15日金曜日

両議院で憲法審査会が開かれました


 1314日の両日、参議院と衆議院で安倍政権発足後初めての審査を行いました。
13日には参院で「二院制のあり方」をテーマに、14日には衆院で憲法第1章「天皇」と第2章「戦争の放棄」について、それぞれ自由討議を行いました。

衆議院の自由討議では、自民党、日本維新の会、みんなの党が、1条で天皇を「元首」と位置付けることや、集団的自衛権の行使を認める9条改正でほぼ足並みをそろえ、国会での憲法論議が活発化しそうです。
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参院 憲法審査会

参院、憲法審査会を開く 安倍政権での憲法論議が始動
  朝日新聞 2013313

 参院憲法審査会は13日午後、安倍政権発足後、初めての審査を行い、「二院制のあり方」をテーマに自由討議をした。衆院も14日から憲法審査会を開く予定で、改憲を公約に掲げる安倍政権下で衆参両院の憲法論議が始動する。
 社民党の福島瑞穂党首は審査会で「参院が行政の肥大化をチェックするのが大事」と二院制の維持を主張。新党改革の舛添要一代表は「ねじれ国会で政治が動かない中、衆参の役割分担を明確化する必要がある」と訴えた。参院での実質的な審査は昨年5月末以来で、今後は週1回のペースで審査会を開催。二院制の次は環境権などの「新しい人権」を討議する予定だ。衆院の憲法審査会は14日、憲法第1章「天皇」と第2章「戦争の放棄」について各党が自由討議を行う。 

休眠状態の参院憲法審、議論を再開 二院制、ねじれ克服策など
産経新聞 2013313

参院憲法審査会は13日、昨年12月の政権交代後、初めての会合を開いた。昨年5月30日を最後に実質審議が開かれなかったため約9カ月半ぶりの再開。各党委員が二院制を中心に国会の仕組みについて意見を述べた。衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」が生じた場合に意思決定手続きが停滞しないよう克服策も話し合った。

 社民党の福島瑞穂党首は「参院が内閣と衆院の双方をチェックすることが大事だ。一院制では、強権的な採決があれば、ずさんな立法になる」と二院制の意義を主張。新党改革の舛添要一代表は「衆参両院の役割分担を明確にすべきだ。ねじれ国会で政治が動いていないとの国民の不満に対し、議論を深める必要がある」と指摘した。
 13日の審査会では、2000年に設置された参院憲法調査会が05年に集約した最終報告書に関し、事務方から説明を聴取した。衆院憲法審査会は14日に開催。 

衆院 憲法審査会

自維み、9条改正を主張=衆院憲法審も再開
Goo ニュース 2013314

 衆院憲法審査会は14日午前、憲法第1章「天皇」と第2章「戦争の放棄」に関する自由討議を行い、参院に続いて審査を再開した。自民党の中谷元氏は、戦力不保持などを規定した9条を改正し、「国防軍」の保持を明記するよう主張。日本維新の会、みんなの党も9条見直しを訴えた。

 中谷氏は「軍隊の保有は世界の常識だ。世界の平和や人道支援のための活動も広くできるようになる」として、国防軍への理解を求めた。維新の馬場伸幸氏は「自衛のための戦力保持を明確に定め、首相の指揮監督権、民主的統制の原則を明記すべきだ」と表明。みんなの党の畠中光成氏は「9条に自衛権をはっきり明記すべきだ」と強調した。

 これに対し、民主党の山口壮氏は「9条改正のタイミングが今なのか、慎重に考えた方がいい」と述べ、拙速な見直しは避けるべきだと指摘。「加憲」の立場を取る公明党の斉藤鉄夫氏も「戦後の日本の平和と繁栄に果たした9条の役割は大きい。現行規定を堅持すべきだ」と語った。

 共産党の笠井亮氏は「9条は日本が二度と侵略国家にならないという国際公約だ」と、改正反対を主張。生活の党の鈴木克昌氏は「自衛隊の憲法上の在り方を議論する必要はある」と述べる一方で、「9条見直しはアジア諸国など周囲の国際情勢に影響を与える」とも指摘、慎重な検討を求めた。

 天皇に関しては、自民党と維新、みんなが「元首と明記すべきだ」と主張。民主、公明、生活の各党は、天皇を象徴と位置付けた条文の改正は不要との認識を示した。(了)