2013年3月24日日曜日

民主党が子どもの貧困対策法案を提出へ


民主党は「子どもの貧困率」の改善に向けた法案を取りまとめ、今の国会に提出することになりました。「子どもの貧困率」:平成21年現在15.7%(過去最悪)を平成33年までに10%未満に改善したいとしています。

民主党政権の時代になぜ注力しなかったのかという思いがしますが、実は公約であった子供手当が満額実施されていれば、「子どもの貧困率」は大幅に改善したのでした。
それが、「財源はどうする」、「バラマキではないか」という野党や官僚それにマスメディアの大合唱のなかで、無理矢理に潰されました。そして政権が交代すると不思議なことに、「財源はどうする」、「バラマキではないか」の声はピタリとなくなったのでした。 

それはともかく、ユニセフの発表によれば日本の子どもの相対的貧困率は、OECD35ヵ国中、9番目に高いということです。1人当たりのGDPが高い先進諸国20国の中では日本は高い方から4番目、日本より子どもの貧困率が高いのは、アメリカ、スペイン、イタリアだけです。(北欧諸国に比べると日本の子どもの貧困率は約3倍です)

これら4ヵ国に共通しているのは、税金や社会保険料などを生活保護、児童手当などに回す機能(政府の再分配機能)が全く不十分で、再分配の前後で貧困率が殆ど変わっていない点です。
その点北欧は勿論ですが、英・仏・独・オーストラリアなどでは再分配が機能していて、貧困率が再分配後には半分乃至それ以下に減じています。

 日本の再分配機能の不全度はギリシャ、イタリアに続いて下から3番目と言われます。
まさに政治の貧困に他なりません。
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民主 子どもの貧困対策法案を提出へ
NHK NEWS web 2013324 

民主党は家庭の所得が少ないために貧困の状態にある子どもの割合を示す「子どもの貧困率」の改善に向けて、国や地方自治体が保護者の職業訓練や子どもに対する無料の学習支援を行うなどとした法案を取りまとめ、今の国会に提出することになりました。
「子どもの貧困率」は家庭の所得が少ないために貧困の状態にある17歳以下の子どもの割合を示したもので、厚生労働省が平成21年に行った調査では過去最悪の15.7%となっています。

こうした状況を受けて、民主党は「子どもの貧困率」の改善に向けて、国や地方自治体の責務などを盛り込んだ法案を取りまとめました。

それによりますと、総理大臣を議長とする対策会議を内閣府に設置し、総合的な対策を講じるための計画を策定するとしたうえで、国や地方自治体は計画に基づいて、保護者の職業訓練の実施や保育所の拡充を進めるほか、子どもに対しては無料の学習支援や奨学金の充実を図るなどとしています。
民主党はこの法案を今の国会に提出することにしており、成立させて対策を講じることで、8年後の平成33年までに「子どもの貧困率」を10%未満に改善したいとしています。