天木直人氏の2つのブログを紹介します。
天木氏のブログは短い中に最新の情報(ファクト)が含まれているので見過ごせません。
一つ目は、3日に安倍首相が突然改憲項目として「高等教育の無償化」を挙げたのは、維新の会との連携を重視したからだというものです。全く何の布石もないままでの提案はそう理解するのが妥当なのでしょう。
もう一つは安倍首相とトランプ氏の間で、北朝鮮や中国との関係を巡って齟齬が生じているという指摘です。トランプ氏はなかなか掴みにくい人柄なのに、初対面で分かり合えたという方がそもそも胡散臭い話でした。
トランプ氏は習近平氏を評価したかと思えば次には金正恩氏を「切れる男」と誉めるなど、相手に応じてそれなりの柔軟性を見せていますが、一方の安倍氏の方は自分の都合で敵国視政策を始めておきながらそこで硬直したままになっているのですから当然の成り行きです。いわゆるボタンの掛け違いというものです。
トランプ氏は習近平氏を評価したかと思えば次には金正恩氏を「切れる男」と誉めるなど、相手に応じてそれなりの柔軟性を見せていますが、一方の安倍氏の方は自分の都合で敵国視政策を始めておきながらそこで硬直したままになっているのですから当然の成り行きです。いわゆるボタンの掛け違いというものです。
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「橋下徹と組む」と告白した安倍首相のビデオメッセージ
天木直人のブログ 2017年5月4日
自衛隊の明記と並んで安倍首相が言及したのが高等教育の重要性だ。
なぜわざわざ改憲の重要テーマとして、国防と並んで教育の重要性に言及したのか。
教育勅語を復活させようとするくらいだから、やはり教育においても国防教育を強化しようするつもりなのか。
あのビデオメッセージを見た時、私はその程度の事しか浮かばなかった。
しかし、きょう5月4日の産経新聞のスクープ記事を読んで合点が行った。
日本維新の会の橋下徹顧問が、党が掲げる教育無償化の財源に相続税増税を充てる検討を日本維新の会の所属議員に提案していることが3日、分かったというのだ。
日本維新の党は教育無償化を憲法改正の柱に位置付けており、安倍首相も前向きな考えを示しているとその産経の記事は書いている。
なるほど、あのメッセージは橋下徹に対するメッセージでもあったのだ。
次の衆選選で橋下徹みずからが政界復帰をするかどうかはわからないが、安倍首相は橋下徹に期待し、橋下徹は間違いなく安倍政権を支援するだろう。
おりから都知事選後の小池東京都知事の動向が注目されている。
小池知事がどのように国政に参加するのか、その場合には安倍自公政権とどう関係を持つのか、さらに言えば小池都知事と橋下徹の関係はどうなるのか。
もし安倍・橋下の連携に加え、小池都知事と橋下徹の日本維新の会が国政で連携するようになると、改憲が一挙に近づくことになる。
ますます野党共闘が弱くなる。
都知事選後の政局は、一気に流動的になるという事である(了)
トランプとの電話会談の有無まで隠すようでは安倍首相もお終いだ
天木直人のブログ 2017年5月3日
ついに安倍首相はトランプ大統領との電話会談の有無まで隠すようになった。
きょう5月3日の各紙が報じている。
安倍首相は1日午前、トランプ米大統領と電話会談したと。
ところが、これまで過去5回の電話会談はいずれも、会談の事実を明らかにするとともに、会談内容の概要も発表してきたが、今回はその会談の事実さえも公表しなかったと。
その理由を、政府高官は次のように釈明しているという。
すなわち、米国とは頻繁にやりとりしているので、そのすべてを公表する必要はない、今後も公表しないことはある、というわけだ。
この釈明はお笑いだ。
情報隠ぺいも、ついにここまで来たということだ。
その背景を、きょう5月3日の産経新聞が書いてる。
今度の電話会談の直前に、自衛艦による米軍艦船の保護の方針が報道され、安倍首相が激怒したという。
ここまで関係者から内部情報が漏れるぐらいなら、いっそ首脳会談があったかどうかさえも分からなくしてしまえ、というわけだ。
確かに、北朝鮮をめぐる動きは、あまりにも不可解な事が多い。
安倍首相はトランプ大統領と一体となって北朝鮮包囲網や中国包囲網を強めていると強調しているが、トランプの動きはまったく違う。
米中首脳会談後は、やたらに習近平を褒めそやし、北朝鮮に対するけん制は中国に任せるようになった。
北朝鮮に至っては、金正恩との直接交渉まで口にするようになった。
プーチンとの直接電話会談すら報じられるようになった。
安倍首相とトランプ大統領との間では、方針の違いが目立ち始めてきたのではないか。
それがばれては困るので、電話会談の有無さえも隠すようになったのではないか。
「強固な日米同盟関係」が、実はそうではないとすれば、安倍首相もおわりだ。
その不都合な真実を隠すために、日米電話首脳会談の有無までも公表しないようになったのではないかと私は思っている(了)