2017年5月15日月曜日

15- 安倍首相の「自衛隊は違憲と教科書に」は真っ赤な嘘

 安倍首相は国会の答弁でも、その場で少しでも自分が「優位?」に立とうとして、まるで見てきたような嘘を言います。
 共産党の小池晃議員との議論で安倍首相は、「採択されている多くの教科書で『自衛隊が違憲である』という記述があると言う状態」だと述べましたが、作家の森田隆二氏7社の教科書を調べたところ、「自衛隊は違憲」と断定的に書いた教科書は1社もなかったということです(まるこ姫の独り言)。
 文科省が行っている教科書検定は、重箱の隅をほじくるようにして少しでも政府の見解と異なる記述があると訂正させているのが現状で、「自衛隊違憲」などと教科書に書こうものなら絶対に検定を通らないことを知らないのでしょうか。
 「まるこ姫」は、「この首相は、国会であろうとどこであろうと、なんでこんなにいい加減なことを平気で言うのだろう。国会での答弁は本当に醜く酷すぎるすぐにバレるような嘘を平気で突く神経が分からない」と酷評しています
 
 また安倍首相は以前山尾志桜里議員に対して、「辞書を調べると『そもそも』には『基本的に』という意味がある」と答弁しました。しかし山尾議員が16種類(毎日新聞に至っては30種類)の辞書を調べたもののそんなことは載っていなかったということです。
 これは共謀罪法案の審議において、「そもそも」を「最初から」という本義で解釈すると政府側が不利になるのを避けるために、首相が苦し紛れに「『基本的に』という意味も辞書に載っている。その辺のこともきちんと勉強しておいてください」と嘘を吐いたのでした。
 そこで民主党議員がそれに関し質問主意書を出したところ、要旨次の答弁を「閣議決定」したということです。まさにお笑いの世界に入ってしまいますが・・・
 「そもそも」を「どだい」と説明した辞書が一冊ある。「どだい」は「基本的に」と同じ意味なので
 「そもそも」には「基本的に」という意味もある
 答弁書を読んでみても、なぜ「どだい」が「基本的に」なるのかさっぱりわかりません。添付した毎日新聞の記事にあるように、「どだい」は「どだいそれは無理な話である」などと否定文の頭につける言葉であって、それを「基本的に」と等値であるというのはどだい無理な話です。
 
 あとで嘘だとバレル話を、その場をしのぐ・・・あるいはその場で「優位?」に立ちたいために口にするとはあまりにも子供じみています。
 まるこ姫の独り言と毎日新聞の記事を紹介します。
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安倍首相「自衛隊が違憲と教科書に書いてある」これが真っ赤な嘘だった
まるこ姫の独り言 2017年5月14日
共産党の小池晃との議論で自衛隊が違憲と教科書に書いてあると上から目線で言っていたが、これは真っ赤な嘘だった。
安倍首相 『採択されている多くの教科書で自衛隊が違憲であるという記述があると言う状態
講釈師見てきたような嘘を吐きとは、このことだ。
 
私の好きな作家の森田隆二氏によると、
 『7社中6社の教科書が「自衛隊は憲法9条に反しているのではないかという意見もある」と両論併記しており、「自衛隊は違憲」と断定的に書いた教科書は1社もない。
政府を頭から批判したり、異議を唱えるような教科書はまず採 択されない事からも、無難な記述になるのは当然と言えば当然の事で,素人が考えても「自衛隊は違憲」などとは絶対に書かないだろうと想像がつく。
政府が合憲としているものを、表立って違憲とは書かない。書けば採択される可能性ゼロだから。
 
それを安倍首相は、生半可な知識や、知ったかぶりだろうけど国会で、採択されている多くの教科書で『自衛隊が違憲である』という記述がある、と見てきたような嘘を付く。
まったくこの首相は、国会であろうとどこであろうと、なんでこんなにいい加減なことを平気で言うのだろう。
この国会での答弁は、本当に醜く酷すぎるものだ。
 『多くの教科書 と言っていたが、どこを調べたら多くの教科書に行きつくのか。
すぐにバレるような嘘を平気で突く神経が分からない。
息を吐くように嘘を付くとは、安倍首相を想定して作られた用語のような物だ。
普通に生きていたら、ウソをつくと罪悪感のような物があるが、安倍首相に限っては、ウソという認識が無いのかもしれない。
 
先日の、安倍首相の国会答弁で、
 『「そもそも」を辞書で念のために調べてみたんでありますが
といい加減な事を、さも本当のように言っていたが、あれも嘘だったし。
また笑えることに、安倍内閣のバ閣僚たちは、閣議決定までして安倍首相の嘘を正当化している。
 
その前にも、蓮舫との議論で
安倍首相 『憲法学者の7、8割が違憲としている。そういう状況を変えていくのは私たちの世代の責任だ
と言っていたが,だったらなぜあの安保法制の時の議論も憲法学者の7割・8割どころか、9割以上が違憲であると言っていたのを強行したのか。
自分たちのご都合如何で、憲法学者の意見は頭から無視したり肯定したり、まったくどれだけ政権ファーストの集団なのか。
こんな嘘つきな人間を、どうやったら首相として評価できるのか、国民の程度も試されていると私は思っている。
 
 
政府答弁書 「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理
毎日新聞2017年5月12日
 いわゆる「共謀罪」を巡り、安倍晋三首相は「『そもそも』の意味を辞書で調べると『基本的に』という意味もある」と国会で述べた。そんな辞書はないと4月30日朝刊の本欄で報告したところ、政府は「そもそも」に「基本的に」という意味があるとする答弁書を12日に閣議決定した。読んだが文法的に理屈が通らず、校閲記者の私は頭が混乱した。【岩佐義樹】 
 
 答弁書の前に首相の発言を振り返る。 
 「共謀罪」でどんな団体が摘発対象となるかを巡り、4月19日の衆院法務委員会で民進党議員は首相の「そもそも罪を犯すことを目的とする集団でなければならない」という1月の答弁を引用。「そもそも」は「最初から」の意味で、当初オウム真理教は宗教団体だったので摘発対象外か、と矛盾を突いた。首相は「辞書で念のために調べた」と自信たっぷりに「基本的に」という意味を挙げた。 
 私は30種類以上の辞書を調べたが、そんな意味はなかった。 
 その後、民進党議員から同趣旨の質問主意書が出た。政府の12日の答弁書は「大辞林によると『そもそも』に『どだい』という意味があり、『どだい』に『基本』という意味がある」としている。 
 
 大辞林で「どだい」の意味があるとする「そもそも」は名詞用法だ(文例「そもそもは僕が始めたもの」)。「どだい」も、その意味とする「基本」も名詞だが、首相の言う「基本的に」は名詞ではない。「どだい」に副詞用法もあるが、否定的な文脈で使われる。 
 
 大辞林を刊行する三省堂辞書出版部の山本康一さんは「確かに『そもそも』の説明に『どだい』を入れ、『どだい』の説明に『基本』を入れている。だがそうは言っても『そもそも』がすぐに『基本』と結びつくとは言いにくい」と話す。 
 「そもそも」=「どだい」=「基本的に」は、どだい無理な解釈だ。答弁書を読む限り「そもそも」=「基本的に」とする辞書はなかったのだろうそれを強引に取り繕うのはおよそ教育的とは言えず、国語への悪影響が懸念される。