自民党の野田毅氏と村上誠一郎氏が16日に立ち上げた「アベノミクス批判」の勉強会には60人が集まりました。その勉強会は財務官僚が裏から手をまわして作らせたものと見られているということです。
かつて民主党政権時代に菅内閣のあとを野田内閣が継ぎましたが、有力とは見られていなかった野田が代表選で当選した背後には財務省の強力なサポートがあったからと言われています。
そのために野田内閣は財務省のいうがままの政策を展開したので、結局 民主党=現在の民進党は完全に国民の支持を失って現在に至っています。
それはともかくとして財務官僚は議員に対してもそれ程の影響力を持っているわけです。
ところでアベノミクス批判は大変結構なことですが、財務省の本当の狙いは実は「消費税率10%へのアップを確実に実施させることにあると見られています。
安倍首相がこれまで消費税率10%の実施を見送ってきたのは彼の唯一の取り柄だったので、アベノミクスが終止符を打ったとしても、消費税率が10%になれば国民生活は大打撃を受けます。
アベノミクスは当然止めるべきですが、税制については消費税を引き下げ、その代わりに所得税の累進課税率を上げ、併せて大企業優遇税制を廃止することが必要です。
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財務省も動くか “反アベノミクス勉強会”に自民議員60人
日刊ゲンダイ 2017年5月26日
ついに、正面切って安倍政権を告発した前川喜平前文科事務次官。文科行政を歪めただけでなく、存在する文書を「ない」と言い張る安倍官邸にガマンができなくなったようだ。
どの省庁も、人事権をかさに着た安倍政権の強権支配に不満をためているだけに、この先、義憤に駆られた第2、第3の前川喜平氏が現れる可能性はゼロじゃない。いま、安倍官邸が密かに恐れているのが、財務省の造反だという。
自民党の野田毅氏と村上誠一郎氏が16日に立ち上げた「アベノミクス批判」の勉強会は、財務官僚が裏から手をまわしてつくらせたものだとみられている。
「野田毅さんを代表発起人として発足した勉強会は、まるで “反主流派” “反アベノミクス” の巣窟です。表向き、財政や金融政策、社会保障の立て直しを勉強することになっていますが、真の目的は、公約通り安倍首相に消費税増税を実施させることでしょう。驚いたのは、自民党議員が約60人も参加したことです。野田さんも村上さんも、一匹狼のような存在で、自分で人を集めるようなタイプではないし、あの2人が声をかけても簡単には人が集まらない。60人も集まったのは、財務省が裏で動いたからでしょう。実際、野田さんも村上さんも、財務省に近いですからね」(政界関係者)
財務省に近い野田氏と村上氏が「反アベノミクス」の勉強会を立ち上げたことで、永田町には「財務省も安倍降ろしに動きだしたのか」と疑心暗鬼が広がっている。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「財務省が安倍首相に不満を強めているのは間違いありません。2回も念願の消費税増税を先送りされていますからね。そのうえ、森友疑惑ではドロをかぶらされている。もし少しでも安倍政権に陰りが見えたら、一気に倒閣に走ると思う。霞が関の強みは森友疑惑や加計問題で安倍政権の弱みを握っていることです。官僚組織が本気で “反安倍” で動いたら、政権はあっという間に倒れる可能性が高いですよ」
驕れる者久しからず。「安倍1強支配」にほころびが見えはじめている。