2018年1月20日土曜日

新宿で「慰安婦」問題アピール行動

 韓国の慰安婦問題が再燃しました。日本政府は15年12月末の日韓合意に「最終的にかつ不可逆的に解決した」とあるのを盾に、1ミリも動かせないという態度です。
 日韓合意で不思議なのはこの「不可逆的に」という言葉が用いられていることで、古来こんな文言が入っている例はないのではないでしょうか。

 これについて韓国側の「日韓合意 検討委員会」が調査したところによると、これまでは日本のある内閣が慰安婦問題を謝罪しても、別の内閣になるとそれを取り消すということが起きたので、今後はそういうことがないように「不可逆的な謝罪(取り消すことのない謝罪)」でなければならないの意味で韓国側が提案したのでした。しかし日本側は「不可逆的」の文言を「解決する」の副詞句的に用いて「不可逆的に解決した」の文章にしたということです。
「不可逆的に解決」は通常用いられない表現なので、これは韓国側の説明の通りなのでしょう。因みに日韓合意は、日韓双方がそれぞれ国民に口頭で説明する形式をとり、合意文書にはなっていません。

 この問題は日本政府のように「不可逆的に解決された問題だから絶対に動かせない」と強弁するのではなく、日韓合意が慰安婦問題の解決のための基準とされている「事実の認定、謝罪、賠償、真相究明、歴史教育、追慕事業、責任者処罰」から大きく逸脱したものであるという認識から出発する必要があります。
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 17日、新宿で「慰安婦」問題解決・水曜行動戦時性暴力問題連絡協議会主催が行われ、韓国側の日韓合意検証結果の内容を説明し「日本は加害国の責任を果たすべき」であると訴えました。この行動は毎月第3水曜日に行っており、今回で6回目です。

 水曜日にしたのは、韓国ではソウルの日本大使館前で毎週水曜に元慰安婦の支援団体による抗議集会開始から26になる)が開かれているので、それに倣ったものと思われます。
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「日本は加害国の責任を果たすべき」〜
新宿で「慰安婦」問題アピール行動
 レイバーネット 2018年1月18日
 1月17日、新宿での第6回「慰安婦」問題解決・水曜行動が行われました。主催は戦時性暴力問題連絡協議会。今回は、韓国の「日韓合意」検証結果と新方針が出た後で、街行く人々がどんな反応をするかとても心配でした。とくに日本政府もマスコミも、一斉に「合意は一歩も引かない」とか「約束を破る韓国が悪い」という悪宣伝をしたので、通行の人たちはどう思っているだろうか?!

 そんななかで、マイクリレーの方々は、検証結果の内容を懸命に説明し、「日本は加害国の責任を果たすべき」としっかり訴えました。それぞれが日本の人権事情などと繋げて、分かりやすく訴えたのも、効果があったかもしれません。またこの間、この行動に参加して下さっている方々も少しづつ定着してきました。

 特筆すべきは、韓国から来ていた高校生が討論に加わり、若い息吹を感じさせました。道行く人々の反応も悪くはなかったと感じました。今後とも【「日韓合意」では解決しない、日本政府は加害責任を果たせ!】としっかり訴えることが必要だと思います。

 雨にも降られず、新しく作った黄色の「のぼり」も立て、はつらつとした行動ができました。もっともっと参加者を増やして間違った世論をただして行きたいです。来月2月も第3水曜日の21日(水)12時半~13時半、です。新宿西口・小田急百貨店前に集まりましょう!(喜多村憲一)