2023年9月27日水曜日

大阪・関西万博 大阪府民・国民へさらなる負担増許されない

 25に迫った大阪・関西万博の会場建設費は、誘致を決めた当初は1250億円でしたが、それが2300億円程度になる案が出ているということです。金額の上振れは2度目で、当初見積額の約2倍、1000億円超の増額です。
 万博を主導してきた維新首長らは、これまで会場建設費について「1250億円は厳しめに見積もっている」と述べ、1度目の増額の際には「1850億円の予算の範囲内で収めていきたい」などと語ってきました。
 共産党の小池晃書記局長は25 記者会見し、会場建設費が約2300億円に膨らむ見通しとなったことについて、「夢洲を拠点に巨大開発を進める大阪・関西万博は中止すべきだ」と述べました。
 そして会場へのアクセス道路高速道路淀川左岸線の2期事業にもふれ、「当初1162億円から25倍の2957億円に膨れ上がっている」と指摘関連施設を含めると「総費用は1兆円近くになるという指摘もある」、「国策として進めている万博を口実にカジノのためのインフラ整備費が上乗せされている」と述べました。
 小池氏は、「いま事業を止めないと大阪府民、市民、そして国民がさらなる負担を強いられることになる」「(万博中止の補償費は)参加国や国際万博協会への補償の上限額は来年412日までに中止すれば約325億円」で、「いま中止することで負担は少なくなる」と強調しました。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
万博 会場建設費2300億円 450億円増、上振れ2度目
                       しんぶん赤旗 2023年9月26日
 2025年大阪・関西万博の会場建設費について、これまで見込んでいた1850億円から450億円増え、2300億円程度とする案が出ていることが25日、関係者への取材で分かりました。資材価格や人件費の高騰などが要因とされ、上振れは2目となります。
 政府は、日本国際博覧会協会(万博協会)に会場建設に必要な金額の精査を指示し、その結果によって増額分の一部を23年度補正予算案に盛り込む方向で調整しています。協会は精査を続ており、増額幅は変わる可能性があるといいます。
 会場建設費は、国、大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担するルール。誘致が決まった際は1250億円の計画でしたが、暑さ対策の強化などを理由に20年12月に1850億円に引き上げられました。
 万博を主導してきた維新首長らは、これまで会場建設費について「(1250億円は)厳しめに見積もっている」(18年11月、松井一郎大阪府知事=当時=)、 「1850億円の予算の範囲内で収めていきたい」(22年10月、吉村洋又府知事)などと語ってきました。


大阪・関西万博 大阪府民・国民へさらなる負担増許されない
                       しんぶん赤旗 2023年9月26日
小池書記局長「中止いますぐ」
 日本共産党の小池晃書記局長は25日、国会内で記者会見し、大阪・関西万博の会場建設費が約2300億円に膨らむ見通しとなり、当初より1000億円超も増えている問題について、「東京オリンピックの建設費を思い起こさせる膨張だ」と指摘し、「夢洲(ゆめしま)を拠点に巨大開発を進める大阪・関西万博は中止すべきだ」と述べました。
 小池氏は、大阪・夢洲へのアクセス道路である高速道路淀川左岸線の2期事業にもふれ、「当初の計画1162億円から2・5倍の2957億円に膨れ上がっている」と指摘。駅の整備や道路の施設など各種インフラ整備費用も膨れ上がっていることをあげ、「総費用は1兆円近くになるという指摘もある」と述べました。
 小池氏は、万博開催後の夢洲が、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の会場にされることをあげ、国策として進めている万博を口実に、カジノのためのインフラ整備費が上乗せされているということだ」と説明。「日本維新の会は、身を切る改革というが府民、市民の身を切ってカジノのための大規模開発を進めるものではないか」と批判しました。
 小池氏は、万博の建設費用について、国と大阪府市と経済界で3等分すると閣議了解されていることにふれた上で「いま事業を止めないと大阪府民、市民、そして国民がさらなる負担を強いられることになる」と指摘。さらに海外パビリオンの建設工事が遅れている問題で、建設労働者に対して時間外労働の上限規制を適用しないよう日本国際博覧会協会が政府に要望したことが報じられているとし、「労働者を犠牲にした突貫工事は、“いのち輝く未来社会のデザイン”という大阪・関西万博が掲げるテーマにも反する」と述べ、中止を求めました。

 また、万博中止の補償費について、「参加国や国際万博協会への補償の上限額は来年4月12日までに中止すれば約325億円だ」と説明。「いま中止することで負担は少なくなる」と強調しました。