2023年9月23日土曜日

杉田水脈氏の人権侵害認定 札幌法務局、アイヌ差別で「啓発」

 自民党の杉田水脈衆院議員がインターネット上でアイヌ民族を侮辱する投稿をしたことについて、札幌法務局が杉田氏に対し「アイヌ文化を学んで発言を注意するように」とする「啓発」の措置を取ったことが20日、分かりました。
 杉田氏は16年、国連の会議に参加したときのことについて、自身のブログで「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などと、呆れるばかりのアイヌ民族差別投稿を行いました。
 同法務局は人権救済の申し立てをした多原良子さんに対し15日、「人権侵犯の事実があったが、ブログなどが削除されたので啓発以上の措置はできない」と説明したといいます。
 ところで以前は「啓発」ではなく「啓蒙」が普通に使われていましたが、「蒙を啓く」ではあまりに侮蔑的なことから「啓発」が使われるようになりました。しかしこの件に関しては「啓蒙」の方がより適切に思われます。
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杉田氏の人権侵害認定 札幌法務局、アイヌ差別で「啓発」
                       しんぶん赤旗 2023年9月21日
 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がインターネット上でアイヌ民族を侮辱する投稿をしたことについて、札幌法務局が杉田氏に対し「アイヌ文化を学んで発言を注意するように」とする「啓発」の措置を取ったことが20日、分かりました。法務省にアイヌ女性の多原良子さんが明らかにしました。
 杉田氏は2016年の国連女性差別撤廃委員会でアイヌ女性らを撮影し、「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」などとしてブログやフェイスブックに投稿していました。
 同法務局は15日に多原さんに対し、「人権侵犯の事実があったが、ブログなどが削除さ れたので啓発以上の措置はできない」と説明したといいます。


杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先
                          日刊ゲンダイ 2023/09/21
 20日、(旧ツイッター)で「人権侵犯」がトレンド入りした。ジャニーズ事務所の性加害問題で世界中から日本の「人権」意識が問われているなか、法務省に差別発言が認定された自民党の杉田水脈議員(56)の今後が注目されている。
 杉田氏は、7年前の2016年、国連の会議に参加したときのことについて、自身のブログで「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などとアイヌ民族を差別する投稿を行った。これに対し、今年3月、アイヌの女性が札幌法務局に人権救済を求める申し立てをし、今月7日付で札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定した。
 だが、当の本人は報道で明るみに出るまで、事実を公表しておらず、報道後もコメントを出していない。
 一方、自身のXでは7日以降も通常運転"。12日には「石ノ森章太郎 テレビヒーロー大全」の写真とともに、「石垣島から山口県を経由して東京の家に帰ってきたら、届いてました!! きゃー! 家にこもってずっと見ていたい…。そんな訳にはいきません。かと言って、移動の飛行機や新幹線のなかで読んでたら隣の人にギョッとされそうで怖い」とお気楽投稿。その後もヒーローに関する投稿や、15日には「阪神優勝!おめでとうございます。…中略…セールに行っている時間は無さそうですが、どこかでお祝いモードに浸りたいです♪」と盛り上がっていた。

 また、今回の問題が北海道新聞に報じられた19日には、Xで「文京区で行われた『新しい教科書をつくる会 東京支部』主催の講演会へ。用意した席では足らず、追加した椅子も満杯になるくらい、多くの皆さんがお越しくださいました」と報告。これには《新しい歴史教科書からアイヌを削除するのはやめましょう》《政治家が教科書に介入するな。歴史学者に任せろ》などと批判の声も出ていたが、杉田議員には響いてなさそうだ。

 国民の怒りは、人権侵犯が認められた議員を総務大臣政務官に任命していた岸田文雄首相(66)にも向いている。しかも、このタイミングで、ニューヨークの国連本部で開かれている国連総会の一般討論演説でロシアのウクライナ侵攻などに触れつつ「『人間の尊厳』が尊重される国際社会を」と訴えたことから、SNSはツッコミと批判で炎上中。
 《杉田水脈議員を政務官にしたり、「政府に記録がない」と逃げたり。言行不一致も甚
  だしい》
 《差別発言を繰り返す杉田水脈を政務官に任命した癖に》
 《国連まで出かけて人間の尊厳を唱える岸田には、法務省に人権侵害を指摘された杉田
  水脈についての見解を伺いたい》
 《岸田首相、人間の尊厳を言うなら杉田水脈を最低限自民党から追放しろよ》
などと、責任を問う声で溢れている。


法務局『杉田水脈の投稿「人権侵犯」認定』しかし党は杉田を野放し
                        まるこ姫の独り言 2023.09.21
杉田は、故安倍に守られ重用されてきた。

よほど、杉田が使い勝手が良かったのか、ことが公になっても叱責らしい叱責もせず野放しにされてきた感がある。
それで図に乗っていたのが杉田で、公僕である政治家が民間人を、しかも弱い立場にある人間をこれでもかと叩いてきた。

自民党の場合、身内の議員がどんな不祥事をしようが頭を低くして、その場をやり過ごせば国民は忘れてくれると思っている。

しかしこれは自民党の特徴で、ドリル優子として名高い小渕優子を復活させてみたり、木原も違う部署に堂々と長用したり、萩生田もいまだに要職についている。

そして、政治家でありながら弱い立場の人間を誹謗中傷し叩き続けてきた杉田水脈がようやく札幌法務局で人権侵害と認定された。

杉田水脈議員の投稿「人権侵犯」認定 札幌法務局、本人に啓発 ブログでアイヌ民族侮辱
                        9/19(火) 22:51配信 北海道新聞
>自民党の杉田水脈衆院議員がブログなどでアイヌ民族を侮辱的に表現した問題について、札幌法務局が「人権侵犯の事実があった」と認定し、杉田議員側に人権尊重への理解を求める「啓発」を行ったことが19日、分かった。

元維新、現自民党の杉田水脈も、野放しにしてきた党も、まったく人権に対してのレベルが低すぎる。

現国会議員が、民間人の伊藤詩織氏に対する、いわれなき誹謗中傷も度が過ぎたが、アイヌ民族に対する敬意のかけらもない侮辱表現は、だれが考えても行き過ぎの部類で、法務局が「人権審判の事実があった」と認定するのも当然の話だ。

それでも、過激な発言で極右を喜ばせ続けてきた杉田に「人権尊重への理解を求める啓発」を行っても根性が根っから腐っている人間に何を言っても改めるわけがない。

しかし無駄だからと言って野放図にしておいてよいわけがなく、本来なら政権与党である自民党が離党させるなり、議員辞職の呼びかけなどしなければいけないのに、この杉田を、つい最近まで総務政務官に重用していたのが岸田だ。

その岸田が国連で、「人間の尊厳が守られる世界が重要」と演説したそうで。。。
だけど会場はガラガラ他国は日本の評判も現状も知っているからか。

しかも総務省といえば、ネット中傷を監視する省庁なのに、そこの政務官がネットで誹謗中傷を繰り返してきた杉田だなんてものすごいブラックジョークだ。

やっぱり上も上なら下も下で、同じような人権に無頓着な人間の集合体のようだ。

法律を作る立場の政治家がこれほど人権感覚がないというのは本当に不幸な話だ。
しかも長年政権与党。

だから夫婦別姓にも、LGBTQに対する法案も、改正入管法にしても、いまいちピントがずれているというか、世界の流れに全然追いつけない。

自民党が政権の座にいる限り、国民を幸せにするような国にはならないと思う今日この頃。