2024年6月22日土曜日

選択的夫婦別姓阻む理由ない 田村委員長、首相に早期実現迫る

 夫婦別姓の国はこの100年間に沢山増えました。夫婦同姓を法律で強制しているのは今や日本のみと言われます。別姓が原則の国は中国・韓国・ベルギーなど、別姓が可能な国はイギリス・アメリカ・ドイツなどで、フランスでは通称も合法化しています。
 先に会長が選択的夫婦別姓を推奨していた経団連は21日、同制度の早期実現を求める提言を、自民党の制度賛成議員連盟の浜田靖一会長に手渡しました。
 先の党首討論で共産党の田村委員長が岸田首相に「同姓の強制により、圧倒的に女性が個人の尊厳を傷つけられ、不利益を被っている。これが事実だという認識はあるか」とただしたのに対して、首相は「女性に大きな不利益が生じていることは重く受け止める」と述べる一方、「さまざまな角度から議論を深める必要がある」などと後ろ向きの姿勢を示しました
 岸田首相が経団連の要求に耳を貸さなかったのは珍しいことです。田村委員長が記者会見で述べたように、首相が「家族の一体感に関わる」述べたのは、「家制度に根差した古い特定の価値観」に基づくものです。
 まさにそれに強硬に反対している日本会議(や統一協会)の意向を忖度したものです。
 しんぶん赤旗の記事を紹介します。
 併せてまるこ姫の記事を紹介します。
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選択的夫婦別姓阻む理由ない 田村委員長、早期実現迫る
首相、女性の不利益「重く受け止める」 初の党首討論
                       しんぶん赤旗 2024年6月20日
 日本共産党の田村智子委員長は19日、委員長就任後初となる国会での党首討論に立ち、「長年にわたる女性たちの訴え、ジェンダー平等を求めるムーブメントがついに経済界も動かした」と強調し、選択的夫婦別姓の早期実現に踏み切るべきだと岸田文雄首相に迫りました。(詳報下掲

 田村氏は、選択的夫婦別姓の早期実現を求める声は経団連からも上がり、女性の人権の問題とともに「ビジネス上のリスク」だともされていると指摘。憲法で女性の人権が認められて77年たつが、夫婦の95%で女性が結婚後に改姓し、アイデンティティーの喪失、キャリアの断絶などに直面している実態を示し、「同姓の強制により、圧倒的に女性が個人の尊厳を傷つけられ、不利益を被っている。これが事実だという認識はあるか」とただしました。
 岸田首相は「女性に大きな不利益が生じていることは重く受け止める」と述べる一方、「さまざまな角度から議論を深める必要がある」などと後ろ向きの姿勢を示しました。
 田村氏は、岸田首相が選択的夫婦別姓は「家族の一体感に関わる」問題だとの認識を示しているが、「そういう捉え方自体が特定の価値観の押し付けに他ならない」と指摘。「選択的夫婦別姓の早期実現を求める合理的な理由はたくさんある。しかし、それを阻む具体的で合理的な理由は何もない」と強調し、一日も早く法案を国会で審議するよう強く求めました。


党首討論 家制度に根差した価値観で妨害 田村委員長が会見
                       しんぶん赤旗 2024年6月20日
 日本共産党の田村智子委員長は19日、国会内で記者会見し、同日の党首討論で選択的夫婦別姓の実現を迫ったのに対し、岸田文雄首相が「さまざまな価値観がある」などと言って踏み出そうとしなかったとして、「明治時代の民法や『家制度』に根差した特定の古い価値観で選択的夫婦別姓の実現を妨害しているということが浮き彫りになった」と指摘しました。
 田村氏は、同姓が強制されているために、女性の個人の尊厳を含む基本的人権の侵害が起きている事実に的を絞って追及し、岸田首相が「女性の不利益が生じている」と認めたと指摘しました。
 その上で、選択的夫婦別姓に踏み出さない理由として岸田首相が「家族の一体感に関わる問題だ」などと述べていることをあげ、「夫婦のうち95%で女性が氏を変えているのはなぜか。夫の家に女が入るから、女が名前を変えるのが当然とされている」「家族の一体化というのは、家制度に根差した古い特定の価値観だ」と強調。「(不利益が生じている)事実を認めながら(選択的夫婦別姓の実現に)踏み出さない。自民党の孤立がいよいよ明らかになった」と述べました。

選択的夫婦別姓早く 党首討論 田村委員長の発言
                        しんぶん赤旗 2024年6月20日
 日本共産党の田村智子委員長と岸田文雄首相が19日に行った党首討論でのやりとりは次の通りです。

田村 女性が個人の尊厳を傷つけられ、不利益を被っている。事実を認めるか
首相 女性に不利益が生じていることは 重く受け止める

田村 10日、経団連が、夫、妻、おのおのが希望すれば、生まれ持った姓を、戸籍上の姓として名乗り続けることのできる制度、つまり選択的夫婦別姓の早期実現を求める要望書を政府に提出するに至りました。要望書では、アイデンティティーの喪失、あるいは不都合や不利益が女性に偏っているという女性の人権の問題とともに、通称使用によってトラブルが起きている。企業にとって、ビジネス上のリスクだということも指摘されています。
 これらは長年にわたる女性たちの訴えそのものであり、ジェンダー平等を求めるムーブメントがついに経済界を動かしたことに心からの敬意を表したいと思います。個人の尊厳、法の下の平等、婚姻の自由、夫婦同等の権利、日本国憲法で女性の人権が認められて77年ですね。
 ところが夫婦の95%で女性が名前を変えている。その中には、同姓の強制によって女性が名前を変えることが当たり前にされているために、違和感を口にすることができないまま名前を変えた女性も多くいます。そして、アイデンティティーの喪失、キャリアの断絶、名称変更の煩雑な手続き、海外では通称は使えないなどの不利益を圧倒的に女性が引き受けている。これが日本の現実です。
 総理にお聞きします。同姓か別姓かを選択できない、同姓を強制されることによって、女性が個人の尊厳を傷つけられている。不利益を被っている。これが事実だという認識がありますか。世論調査とか、さまざまな意見とか、そういうことじゃない。あなたの認識でお答えください。
首相 ご指摘の経団連の提案は重く受け止めたいと思います。そしてその提案の中にもあったと記憶しておりますが、女性の方を中心に大きな不利益が生じている、こういったご指摘がありました。
 預金口座の開設ですとか、不動産登記ですとか、海外におけるこのダブルネームによって疑いを得てしまう、こういった不利益があるということについては重く受け止めております。私もそういった事実があるということは強く認識しております。
 ただ、ビジネスの面だけではなくして、この問題についてはさまざまな角度から議論する必要がある。だからこそ世論調査が割れているということを申し上げております。
 今言った点について認識はしておりますが、それ以外の方面からも角度からもこの問題について議論を深めていく必要を今まだ感じております。

田村 「家族の一体感にかかわる」問題との捉え方自体が特定の価値観の押し付け
首相 さまざまな価値観、立場の方々 が影響を感じ、意見を言っている
田村 選択的夫婦別姓実現の合理的理由はあるが、阻む合理的理由は何もない

田村 一昨日のテレビ中継のあった国会質疑の場では、そのさまざまな理由の中で、「家族の一体感」、こういうことを言われました。
 しかし、既に事実婚の家族というのは、何百万と存在しています。家族の一体感とか、あるいは子どもの利益ってこともおっしゃいました。子どもの幸せに関わることもそれぞれの家族の営みに関わることです。
 この選択的夫婦別姓についての議論の中で、家族の一体感に関わる問題ということを指摘される。そういう捉え方をすること自体が、私は特定の価値観の押し付けに他ならないと思う。いかがですか。

首相 ご指摘の選択的夫婦別氏制度ですが、これは国民生活、そして多くの国民に幅広く影響するものであります。この一定の価値観に基づいて判断しているのではないかというご指摘でありますが、そんなことは決してありません
 だからこそ再三申し上げております。国民の世論調査を見ても、今の同姓を維持するという答えに27%。今の同姓を維持した上で、別称の制度を法制化するべきであるという意見が42%、そして夫婦別氏制度を実行するべきだというのが28%。世論調査でもわかれているのは、今おっしゃったように、さまざまなこの価値観、さまざまな立場の方々がこの問題について影響を感じ意見を言っている。こういったことであるからだと思っております。

田村 事実としてあるのは、女性の個人の尊厳が傷つけられているということです。選択的夫婦別姓の早期実現を求める合理的な理由はたくさんある。しかし、それを阻む具体的で合理的な理由は何もない。一刻も早く法案の審議を国会で行うべきだと求めて討論を終わります。


「首相、選択的夫婦別姓なお慎重」国民の幸せを妨害する自民党
                        まるこ姫の独り言 2024.06.19

この頑迷な思考はどこから来るのだろう。

国民の多くが「選択的夫婦別姓」を支持し、自民党のお友達の経団連まで声明を何度も出しているのに、まだ煮え切らない自民党政権

結局岸田は、国民の悲痛な叫びは全く耳に入らず、日本会議や統一教会の意向や声は良く届くようだ。

げに恐ろしきはカルト教団系だ。

洗脳されてしまったのか、カルト票が喉から手が出るほど欲しいのか、今なお「選択的夫婦別姓」導入は慎重にと言う岸田。

この前、成立したLGBTQ理解増進法」より、よほどハードルが低いのに、いまだに自民党だけNOを突き付ける。

首相、選択的夫婦別姓なお慎重 「家族の一体感に関わる」
                        6/17(月) 19:43配信 共同通信
>岸田文雄首相は17日の衆院決算行政監視委員会で、経団連が提言した選択的夫婦別姓
の早期導入に慎重な考えを改めて示した。
>「家族の一体感や子どもの利益にも関わる問題であり、国民の理解が重要だ」と述べ、
引き続き議論が必要だとした。
>経団連は旧姓の通称使用の場合、契約や海外渡航でトラブルが発生して「ビジネス上の
リスクになる」としている。

そういえば、ヤフーニュースを見ていたら芸能人の橋本マナミが「私は…一緒の苗字がいいです。やっぱり好きで結婚したから」と言ったのがニュースになっていたが論点のすり替えじゃないか。

個人の話ではなく、どうしたら女性が生きやすくなるか、社会に進出しやすくなるかの問題で、そのために「選択的」とあるのに・・・・

好きで一緒になった夫の姓が良いと思う人は夫の姓で良いし、ビジネス上のリスク回避やもろもろの事情で旧姓でありたいと考える人は別姓で良いし、選べるんだから何が問題なのか。。

自民党の結婚している女性議員の多くは、旧姓(通名)で仕事をしているのに「選択的夫婦別姓」は反対だと言う。

「選択的」と付いてもなお反対なら男性の姓で仕事をすればよいのに。
それとも自民党女性議員と結婚した男性は、すべて女性議員の姓に入っているのだろうか。

自分たちは旧姓で仕事をしているのに「選択的夫婦別姓」に反対は、すごく矛盾していると思う。

もういい加減に、多数の国民への嫌がらせや抵抗勢力になるのを止めて、世の趨勢に乗ったらどうか。