2024年6月3日月曜日

03- ラファで虐殺に虐殺が続く中、ネタニヤフを権力の座に留め置くバイデン

「マスコミに載らない海外記事」に掲題の記事が載りました。
 前掲の記事でも述べているように、イスラエルによるガザ侵攻・パレルチナ人殲滅の行為は人道の観点からも決して許されません。それを公然と容認しそのために必要な武器弾薬あるいは資金を供給しているバイデンも同罪です。
 ネタニヤフはガザ侵攻作戦が停戦になり戦時内閣でなくなれば国内法で汚職の罪で収監されると言われています。そのため断固として停戦を拒否し旧約聖書の文言を根拠に戦争継続を叫んでいるのであれば、なおさら道義的にも認められるものではありません。
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ラファで虐殺に虐殺が続く中、ネタニヤフを権力の座に留め置くバイデン
               マスコミに載らない海外記事 2024年6月 1日
                     Steven Sahiounie 2024年5月30日
                       Strategic Culture Foundation
 イスラエルは大量虐殺をしても何の罰も受けずに済む。世界の超大国アメリカがイスラエルを擁護し、責任を免除しているからだ
 イスラエル軍はラファで激しい砲撃を続け、ドローンで人々を追跡している。過去24時間に、逃げようとした際、少なくとも20人がテント内で死亡した。
 国際社会や援助団体の停止の呼びかけを無視してイスラエル軍は攻撃を続けており、水曜22日早朝からガザ地区全域で少なくとも31人のパレスチナ人が殺害された。
 5月26日にイスラエル機がテントを爆撃し、高齢者3人、子ども9人、女性12人を含むパレスチナ人45人を殺害した最初の恐ろしい虐殺から30時間も経たないうちに、ラファのテントに暮らす民間人に対しイスラエルは二度目の虐殺をした。
 5月28日、ラファ市西部の避難民テントをイスラエル戦闘機が再び爆撃し、女性4人を含む民間人7人が殺害されたとユーロ・メッド・モニターの現地チームが報じた。

 この新たな標的指定は、日曜日の虐殺を非難した全ての国際的立場を無視するイスラエルの姿勢を示している。国際法および国際司法裁判所(ICJ)の判決に対する実に甚だしい違反行為として、ガザ地区のパレスチナ民間人を根絶する意図で、イスラエルは最も凶悪な犯罪を行い続けている
 ガザ全域で、辛うじて機能している病院が負傷者の殺到に対処している。
 昨夜パレスチナ赤新月社(PRCS)はラファで殺された救急隊員二名の遺体を発見した。
 ガザ戦争中、イスラエル攻撃により看護師、救急隊員、医師を含む少なくとも493人の医療従事者が死亡し、更に多数が負傷している。

 イスラエルはどうして何の罰も受けずに済むのか?
 イスラエルが大量殺戮をしても罰せられないのは、世界超大国アメリカがイスラエルを擁護し、責任を免除しているからだ。アメリカ国務省庇護下にあるイスラエルの傲慢さのおかげで、パレスチナ人600万人の人権と自決権をイスラエルは無視できるのだ。自決権はアメリカも署名している世界人権宣言で保障されている権利だ。アメリカの署名は何の意味も持たないようだ。
 世界は南アフリカのアパルトヘイトを止めたのに、なぜイスラエルを止めないのか?
 数十年にわたり、南アフリカのアパルトヘイト政権を世界は注視してきた。アメリカやその他の自由を愛する国々は、ダイヤモンドなどの南アフリカ製品に制裁を課した。最終的に、南アフリカのアパルトヘイトは解体された。白人至上主義政権は、世界貿易から孤立したままでは経済的に存続できなかったからだ。南アフリカのアパルトヘイト政権を破滅させたのは経済だった
 イスラエルはアパルトヘイト体制を敷いており、国連は過去調査結果を報告している。イスラエルがアパルトヘイト国家であることは全世界が認めている。ボイコット・投資撤退・制裁(BDS)運動が盛んに行われているが、南アフリカの場合のようにイスラエル経済を破壊するほどの勢いは得られていない。

 イスラエルは支援する価値があるのか?
 イスラエルは中東にある非常に小さな国だ。裕福な近隣諸国のようには石油やガスを産出しない。
 アメリカは2024年4月にイスラエルに約260億ドルを拠出すると約束しており、そのうち約40億ドルはイスラエルのミサイル防衛システムの補充に充てられる予定だ。
 どの大統領が就任しているか、どの政党が大統領職を出しているかに関係なく、イスラエルは「中東唯一の民主主義国家」なので支援する価値があるという話をアメリカ国務省はアメリカ国民に売りこんでいるこれは全くの空想で、現実に何の根拠もないが、アメリカ国民はそれを丸ごと鵜呑みにしている。
 民主主義においては、誰もが平等に発言権を持ち、代表権を持ち、選挙権を持ち、生命、財産、平等な正義を尊重する法制度を有する。
 イスラエルでは、ユダヤ人として生まれた人には民主主義と人権があるユダヤ人として生まれなかった人には人権も法的権利も財産権もない。自分に対する告訴を知る権利も、自分の事件を担当する弁護士を雇う権利も、家族と面会する権利も、自分の刑期や刑務所での服役期間を知る権利もない

 アリエル・シャロンの悪夢
 イスラエル将軍で、2001年から2006年までイスラエル首相を務めたアリエル・シャロンは、かつてアラブ軍がイスラエルを攻撃し破壊するのを懸念していないと語ったことがある。彼は、アラブの統一は決して起きないと語った。しかし、彼が本当に恐れていたのは、アメリカとイスラエルの関係に予期せぬ出来事が起こり、アメリカがイスラエル支援をやめ、イスラエルの消滅につながることだった。

 イスラエルのせいで、バイデンは選挙に負けるだろう
 2024年は選挙の年で、ジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ大統領の支持率は拮抗しているにもかかわらず、バイデンは依然ガザの虐殺場支援に固執している。「ラファの屠殺者」とはジョー・バイデンのことだ。バイデンとヒラリー・クリントンは大学の抗議行動参加者たちを無知と呼んだ。しかし、世界中の行動参加者たちも皆無知なのだろうか? バイデンとクリントンによると彼らだけが賢いのだ。
 バイデンがイスラエルにガザ戦争の停止を強く求め、イスラエルへの武器供給を止めたら、人権と自由をアメリカの中核的価値観とみなす教養があり道徳心あるアメリカ人から相当数の票を獲得していたかもしれない。イスラエルによるガザでの大量虐殺を擁護し、2024年の選挙をトランプに譲るバイデンの選択は歴史に残るだろう。世界にとって「生命と自由」の松明としてのアメリカの地位をバイデンは消滅させた。彼はアメリカ合衆国の名を回復不能なほど汚し、世界中の人々はうんざりしている

 アメリカの大学キャンパス抗議と世界都市の抗議
 ガザにおけける無辜の非武装民間人虐殺にアメリカの大学生たちが抗議し始めた時、アメリカ・イスラエル公共問題委員会AIPACは直ちに行動を開始した。彼らはAIPAC支援のおかげで議席を維持しているアメリカ議員連中に連絡を取り、抗議の原因は反ユダヤ主義だと非難し始めた。若く高学歴のアメリカ人たちが、突然暗闇の中で暮らし、ユダヤ人に対する盲目的で不当な憎しみのためだけに抗議する気が狂った人々だと言われたのだ。古風な反ユダヤ主義の考えを持つ人々はいるが、アメリカ中の大学のキャンパスを埋め尽くすほどではない。
 AIPACは、下院議員エリーズ・ステファニックを、三人の大学学長に質問する議会委員会委員長に選出した。ステファニックは大成功を収め、一人は辞職し、もう一人は職務から解かれた。ユダヤ人だと自称した学長は職を維持した。

 イスラエル国民は国を去りつつある
 最近、テルアビブのベングリオン空港は国際ジャーナリストの到着でにぎわっているが、海外で新生活を始めるため飛び立つイスラエル国民で更ににぎわっている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる右翼過激派政権はイスラエル人全員を代表しているわけではない。平和を愛し、自分たちが享受しているのと同じ権利をパレスチナの隣人にも与えたいと考えるイスラエル人も多い。イスラエル人の多くは高等教育を受けており、海外旅行、居住、留学を経験し、そこでイスラエルに対する世界の意見に直面している。イスラエル・メディアは国内政治の一面だけ伝え、パレスチナ人の窮状や抑圧を決して報じない。イスラエル国民は子供の頃から、自分たちだけが権利を有するに値する人間で、ユダヤ人として生まれない他の全ての人々は劣っていると教えられる。イスラエル人はユダヤ人として生まれていない人々名前を持っており、この民族的優越感は妄想の一種だ。人種は一つしかなく、それは人類だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/05/30/massacre-upon-massacre-in-rafah-while-biden-keeps-netanyahu-in-power/