今年のコロナ(オミクロン変異株「KP.3」)は、夏の厳しい暑さが増した6月以降、南の沖縄、鹿児島、宮崎等で感染が拡大し、7月に入ってから大流行の兆しを見せているということです。
昨年夏の感染拡大は9月初旬の全国平均20人をピークに収束へ向かいました。今年も9月まで感染拡大が続く恐れがあるということです。
特殊な症状は見受けられませんが、咽頭や喉頭、声帯の不調が目立ち、4人に1人は熱がないということです。
しかし重症化リスクが高い恐れがあるということなので、十分に注意する必要があります。
※ なお、コロナ5類移行後も暫定的に継続していた治療薬の公費負担が3月末で打ち切られたので、医療費の窓口負担が3割の人はおよそ1万5500円を自己負担することになるということです。すべては防衛費43兆円を捻出するための施策です。
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変異株「KP.3」が猛威!要注意「感染爆発の夏」新型コロナ禍に逆戻りの兆し、発熱しないケースも
日刊ゲンダイ 2024/07/19
円安・物価高の影響で今年の夏は旅行やレジャーを控える傾向にあるようだが、家計だけじゃなく健康にも優しいかもしれない。暑さの厳しさが増した6月中旬ごろから、ジワジワと新型コロナの感染が拡大。7月に入って大流行の兆しを見せ始めている。「感染爆発の夏」にご用心だ。
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厚労省の集計によると、全国約5000の定点医療機関から今月1~7日に報告されたコロナ感染者数は3万9874人。1医療機関あたり全国平均8.07人で、最多は沖縄の29.92人。鹿児島(23.13人)、宮崎(19.74人)が続いた。九州・沖縄に集中しているが、全国的に感染者数は9週連続で増え続け、1カ月前の約2倍に急増している。
昨年同期より1医療機関あたりの感染者数は少ないものの、右肩上がりの傾向は同じ。昨年夏の感染拡大が9月初旬の全国平均20人をピークに収束へ向かったように、今年も9月まで感染拡大が続く恐れがある。
医療現場も警鐘を鳴らしている。東京都医師会の尾崎治夫会長は16日の定例会見で「(感染者数は)このペースでいくと1カ月後に3~4倍になる可能性がある」と指摘。札幌市の下水サーベイランスやモデルナ社の地域別流行データを踏まえ、「(昨年と比べて)今回の感染者数はもう少し増えるのではないか」と危機感をあらわにした。
重症化リスク高い恐れ
夏の大流行が危惧される中、「第11波」の襲来に医療現場はキリキリ舞いだ。
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長が言う。
「6月中旬から陽性率が40%に達し、今月に入って陽性率50%を超えました。爆発的に増えていると言っても過言ではありません。エアコンによる乾燥や不十分な換気、暑さによる免疫力の低下などが拍車をかけているのでしょう。発熱や咳、倦怠感などの症状を訴える患者さんが急増したため、午前から昼過ぎまでを通常診療、夕方から夜までを発熱などの患者さんの診療に分けざるを得なくなりました。発熱外来はキャンセル待ちの状態が続き、パンク寸前。5類移行前のコロナ禍に逆戻りしたような感じです」
足元で猛威を振るっているのがオミクロン株の派生型「KP.3」。新規感染者の約8割を占めているとみられ、従来のオミクロン株よりも重症化リスクが高いといわれている。なかなかに厄介だ。
「過去の変異株に比べて感染力が極めて強く、従来のワクチンで培った免疫が通用しないといいます。今のところ特殊な症状は見受けられませんが、咽頭や喉頭、声帯の不調が目立っている印象です。発熱や頭痛を伴うケースもありますが、4人に1人は熱がない患者さんもいらっしゃる。喉の調子が悪いだけでも『KP.3』に感染している可能性があるので要注意です。手洗い・うがいはもちろん、1時間に10分だけ換気したり、こまめに水分補給したり、熱中症に気を付けつつ基本的な感染対策をお願いしたいです」(伊藤院長)
これから夏休みシーズンに突入する。ハメの外し過ぎは禁物だ。