2024年7月31日水曜日

維新の“オワコン化”は決定的!吉村府知事と藤田幹事長のお膝元首長選で連敗街道ヒタ走り

 かつて維新は大阪府の市長選などで破竹の勢いで勢力を伸ばしたので、その上の全国政党になるべく党勢拡大を図ってきました。それがここにきて吉村府知事の地元での市長選で候補者を立てられず、府議補選に敗れるなど連敗しています。
 藤田幹事長の地元・衆院大阪12区(大東、寝屋川、四條畷)の各市長選でも4年前の四條畷、昨春の寝屋川、今年4月の大東市長選で軒並み維新候補が敗北しました。
 日刊ゲンダイが「驕れる者も久しからず」と揶揄しました。そういえば馬場代表については、かつて週刊文春が「社会福祉法人の乗っ取り疑惑」を報じましたが、それを否定することもなく、それに対する説明はまったくされていません。
 それでもかつての名残で、維新はいまも府内43市町村のうち21市町長を占めていますが、一時の勢いはどこへやらで、万博に加え、兵庫の斎藤知事のパワハラ告発問題も重なり、維新はいまダブルパンチを浴びています。

 また21年の兵庫県知事選で維新推薦を受けて初当選した斎藤元彦知事は、維新系の最初の知事として維新が誇りました。それがいまはパワハラ疑惑などで県議会による百条委員会で調査される立場となりました。自死に追い込まれた元県庁局長は、斎藤氏のパワハラや職権乱用等を7項目に渡って告発しています。関係者からは知事の辞職要求が出されていますが、任期を1年残している斎藤氏は頑として辞職を拒んでいます。
 彼は知事になると精力的に自分の活躍をSNSで発信するなどして、大いに活用していたようです。それが皮肉なことに今ではSNSでは同知事を批判・非難する動画で溢れています。
 こうした斎藤氏の在り方も大いに維新にダメージを与えているように思われます。
 
 日刊ゲンダイが報じました。
 併せて同紙の記事「ほんまダサいで維新…野党第1党獲得正直難しいと白旗、大阪万博も政治改革もグダグダ」を紹介します。
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維新の“オワコン化”は決定的!吉村府知事と藤田幹事長のお膝元首長選で連敗街道ヒタ走り
                          日刊ゲンダイ 2024/07/30
「驕れる者も久しからず」とはよく言ったもので、全国政党を目指して党勢拡大を図る「維新の会」の足元がグラグラだ。幹部連中の“お膝元”の首長選挙では連敗街道をヒタ走り、維新系知事は内部告発を受けて進退きわまる。自業自得の問題噴出で、維新はオワコン化を避けられそうにない
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 28日に投開票された大阪府議補選(河内長野市=定数1)は、前市議で「大阪維新の会」の新人・西田善延氏が、同じく前市議で諸派新人の道端俊彦氏に敗北。約4000票差だった。
 河内長野は大阪の吉村府知事の出身地。維新は6月の同市長選で候補を擁立できず吉村氏は自身の地元である強みを生かせないまま「不戦敗」を喫した。
 そんな経緯があるだけに、今回の府議補選は絶対に落とせない戦いだったが、吉村氏は27日に予定していた応援演説の前日に新型コロナ陽性が判明。いいところを見せられないまま市長選に続けて連敗し、維新の共同代表としてのメンツは丸潰れだ。現地取材したジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「日本維新の馬場代表や大阪維新の横山幹事長(大阪市長)が応援に駆け付けるなど、かなりの力の入れようでした。横山幹事長が演説で『ここで負けたら、維新は落ち目だと言われる。負けるわけにはいかない』などと気炎を吐いていたのが印象的です。来年開催の大阪・関西万博に対する逆風について『選挙への影響があるのでは』と尋ねると、横山幹事長は『大丈夫だ』と強がっていましたが、無残な結果に。昨年の統一地方選で見せた“躍進”も、今では見る影もありません」
 異変は日本維新の藤田幹事長のお膝元でも起こっている。藤田氏の地元・衆院大阪12区(大東、寝屋川、四條畷)の各市長選は軒並み維新候補が敗北4年前の四條畷、昨春の寝屋川、そして今年4月の大東市長選での3連敗である。

■足引っ張る兵庫のパワハラ知事
 いまだに府内43市町村のうち21市町長を維新が占めているものの、一時の勢いはどこへやら。万博に加え、兵庫の斎藤知事のパワハラ告発問題も重なり、維新はダブルパンチを浴びている」(横田一氏)状態だ。
 斎藤氏は2021年の兵庫県知事選で維新と自民から推薦を受けて初当選。馬場氏が「維新スピリッツを持った首長」と太鼓判を押すなど、維新とはツーカーの関係だ。
 斎藤氏によるパワハラ疑惑などを告発した元西播磨県民局長の男性職員は懲戒処分を受けた後、「死をもって抗議する」との言葉を残して自殺。疑惑の数々は県の第三者委員会や県議会の百条委員会が調査中だ。ある兵庫県議がこう明かす。
「職員が自死する異常事態を招いたのに、知事は『県政を前に進めることが私の責任』と、平然と公務をこなしています。涙を流して辞職を表明した副知事に至っては、裏で『あの会見、良かったやろ?』とうそぶいているとか。酷いもんです。こんな人物を副知事に重用し続けた斎藤知事が居座る限り、維新県議団も批判を免れません。維新の盛衰に関わる事態です」
 馬場氏は斎藤氏への内部告発について、「もし今報道されていることが『すべて事実である』と判明すれば、維新の会としてしかるべき判断をするように本人に直接話をする」と留保を付けて煮え切らない。
 こんなダサい態度では、オワコンになって当然である。
  ◇  ◇  ◇
 ついに馬場代表自ら、次期衆院選の「野党第1党獲得」野党第1党獲得に「正直難しい」と白旗宣言。


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                          日刊ゲンダイ 2024/06/17
 やることなすこと、ほんまにダサい。「維新の会」の面々のことである。
 16日放送のBSテレ東番組で、「日本維新の会」の馬場代表が次期衆院選の「野党第1党獲得」の目標について「正直言ってなかなか難しい」とホンネをポロリ。「与党の過半数割れの方が手が届きやすい」と強がってみせたが、ほぼギブアップ宣言である。
 維新人気に陰りがあるのは当然で、端的に言えば「ダサい」からだ
 調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)をめぐり、馬場氏は「使途公開と残金返納を義務付ける立法措置」を盛り込んだ岸田首相との合意文書にサイン。政治資金規正法改正の自民修正案に衆院で賛成したものの、自民側に「旧文通費の見直しは今国会中の成案が困難」と見事に裏切られた。
 カンカンの馬場氏は15日、自身のXで〈人を騙したりウソをついたりした方が責められなくて騙されたりウソをつかれた方が責められるような社会ってエエんでしょうか?〉と恨み節を炸裂。当然「エエわけない」のだが、社会福祉法人の乗っ取り疑惑がくすぶる馬場氏がエラソーに言えた義理ではない

口は達者な吉村知事
 ダサいのは、馬場氏と並んで共同代表を務める大阪府の吉村知事もまたしかり。
〈空飛ぶクルマは空の移動革命になる〉〈万博時には人を乗せて商用運航の実現を〉〈必ず実現させる〉──。2025年大阪・関西万博の目玉である空飛ぶクルマについて、吉村知事は3月末に自身のXで、そう意気込んでいた。それから3カ月足らず。空飛ぶクルマの運航事業者の「スカイドライブ」が14日、商用運航を断念すると発表した。
 吉村知事は昨年8月のイベントで「普通の人が自転車に乗るみたいに、空飛ぶクルマに乗ってぐるぐる回っているのを、万博でやります」と豪語していたが、全然ムリだったわけだ。ただただダサい。
 明るいニュースとばかりに吉村知事が飛びついたのは、時給2000円の万博スタッフに想定の10倍以上の応募が殺到したこと。自身のXで〈想定を超える多くの応募を頂きました〉とアピールしたが、大阪府内の最低賃金(1064円)の倍にあたる“ニンジン”をブラ下げれば、そりゃ人も集まるだろう。ちなみに募集人数は120人程度と、そもそも少ない。

 維新といえば、東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)で小池知事に「知事選で独自候補を出さない代わりに、来年の都議選で都民ファーストとのすみ分けを求めた」(都政関係者)ものの、結局は袖にされたという。「政治とカネ」の改革も万博準備も、まるで維新は締まらない。ダサすぎやで、しかし。