2024年7月8日月曜日

アメリカ大統領が認知症である意味を真剣に考えよう

 バイデンに認知症の疑いがあることは、4年前の大統領選の時に多くの事例を挙げてそう言われていました。先月のバイデン対トランプのTV討論会ではそのことが一層顕著になったため、さすがに次期大統領候補になるのは問題だという見方が広がりました。極めて当然のことで、逆にそういう懸念があったにもかかわらずこれまで放置され、さらに今後少なくとも半年間 大統領職に留まることが容認されること自体が問題なのでした。
 ケイトリン・ジョンストンは、こうした事態が容認されているのは、米大統領が米国を支配しているのではなく、舞台裏の「帝国管理者(デープステート)」に運営されていることを米国民が既に知っているからだと述べています。「アメリカの選挙は、権力に意味のある挑戦を挑むような本当の変化を米国民が推進するのを阻止するための単なる気晴らしで、米国民は既にこのことをある程度知っている」からだと。
 驚くべき事態なのですが、実は日本にも「デープステート」はいたのでした。
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アメリカ大統領が認知症である意味を真剣に考えよう
              マスコミに載らない海外記事 2024年7月 6日
   現職アメリカ統領が認知症を患っている事実ではなく、バイデンの認知症に悩まさ
   れる討論会での出来映え
が、彼の再選の可能性について何を物語っているかという
   ことに皆が注目しているのは実に示唆に富んでいる。
                 ケイトリン・ジョンストン 2024年6月28日

 皆が現職アメリカ統領が認知症を患っている事実ではなく、バイデンの認知症に悩まされている討論会での出来映えが、彼の再選の可能性について何を物語っているかに注目していることは、非常に示唆に富んでいる。
 討論会を見逃した幸運な人のために言っておくと、バイデンは大いに混乱して、ぼんやりしていたため、CNN視聴者の圧倒的多数がトランプが勝ったと言い、「認知症」という言葉がTwitterのトレンドになっただけでなく、民主党工作員リベラル・メディア評論家連中も一様に、これは恐ろしい惨事だったと認め、今や大統領は選挙戦から撤退すべきだ広く提言している
 しかし会話はほぼ全て大統領候補としてのジョー・バイデンを中心に展開しており、この人物が今まさに大統領だという事実にはほとんど注目が集まっていない。全員がバイデンがアメリカ有権者に大統領になる資質があると保証できるかどうかについて話しているが、彼が既に大統領で、あと半年大統領であり続ける事実は誰もさほど気にしていないようだ。
 これが示唆しているのは、既に人々はアメリカ大統領が実際にアメリカを支配しているわけでないことを、ある程度知っているものの、大統領選挙で誰が勝つかを気にするほどには、この現実から精神的に切り離されているということだ。
 大統領が国を運営していると国民が本気で信じていれば、気が狂ったバイデンがソ連への攻撃を命じたり、ムアンマル・カダフィを殺すためリビアを核攻撃したりするのではないかと国民はパニックに陥るはずだ。これが起きると国民が心配していないのは、実際政府は選挙で選ばれていない舞台裏の帝国管理者に運営されており、バイデンはその作戦の公式の顔に過ぎないと知っているためだ。
 つまり、リベラル派は、主流世界観を維持するために(A) 実際は選挙で選ばれていない帝国経営者に国が運営されているので、大統領が誰だろうと問題ではない、(B) 討論会でのバイデンの出来映えは、トランプが大統領になることを意味するので非常に懸念される、という二つの完全に矛盾した概念を同時に抱えているのだ。
 もし彼らが(A)を放棄すれば、もはや彼らの国は学校で教わった通りに機能するという主流世界観にはないことになる。そして、もし彼らが(B)を放棄すれば、もはや彼らは大統領選挙が超重要で、国の全ての問題はアメリカ人が間違った投票をした結果だという主流世界観ではないことになる。だから彼らは両方にまたがって、それらの間の明らかな矛盾は余り深く考えないようにしているのだ。そうした矛盾点を余り詳しく見れば経験するはずの圧倒的な認知的不協和を避けるためだ。

 現実に、公式の大統領が終始スイスチーズのような頭脳なのにもかかわらず、アメリカ帝国はいつもの堕落を続けている。ガザでの大量虐殺や世界を脅かすロシアとの代理戦争やバイデンの前任者より遙かに強硬な対中政策を連中は遂行している。帝国殺人機構は、世界的暴政を強める休みなしの作戦を一歩も休むことなく着実に続けている
 こうしたことが起きているのは、アメリカ統領選挙が偽物で選挙結果などどうでも良いからだ。アメリカ国民がラブラドール・レトリバーを選んでも、タバスコの瓶を選んでも、帝国はいささかの中断もなしに前進し続けるはずだ。戦争は続くはずだ。経済的不公正は続くはずだ。権威主義の高まりは続くはずだ。寡頭政治と腐敗は続くはずだ。環境破壊的な資本主義は続くはずだ。帝国主義の搾取は続くはずだ。
 アメリカの選挙は、権力に意味のある挑戦を挑むような本当の変化をアメリカ国民が推進するのを阻止するための単なる気晴らしで、アメリカ国民は既にこのことをある程度知っている。彼らが既に漠然と認めているこの事実から目をそらすのを早目にやめて、現実を直視すれば、自国と世界両方に健全さをもたらせるようになる。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/06/28/really-think-about-what-it-means-that-the-us-president-has-dementia/