2024年7月22日月曜日

22- 認知症の国(賀茂川耕助氏)

 大統領選からの撤退を求める圧力が強まっていたバイデン米大統領が、大統領選からの撤退を表明しました。

 新型コロナに感染し自宅で療養中のバイデン大統領は21日、SNSで「大統領を務められたことは、私の人生最大の名誉だ」「再選を目指す意向ではあったが、退任し、残りの任期は大統領としての職務を全うすることのみに専念する」とした上で、後任の大統領候補者としてハリス副大統領を全面的に支持することを明らかにしました。

 「耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。
 バイデンに認知症の兆候が出ていることは3年半前に大統領に当選した時点から言われていました。しかし本人や周囲の人たちが何も言わない中では、一部の人たちがそうした兆候が顕れる度に断片的に指摘する程度でした。そうであっても大統領の職がこなせるというよりも、逆にデープステート(陰の国家権力)にとっては好戦的でありさえすればその方が都合がよいという事情があったのでしょう。
 先月行われたバイデン対トランプのTV討論会でのバイデンの様子から、一気にそうした見方が広がりました。そうなると、そうした大統領を3年以上に渡ってトップに「いただいてきた」米国は一体何だったのか、それが改めて問われることになります。
 米国自体が「認知症の国」と言えるのではないかという訳です。
 実際 アメリカという国はおかしなことだらけです。
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認知症の国
                耕助のブログNo. 2210 2024年7月17日
   A Nation with Dementia   by A J Smuskiewicz
CNNや ニューヨーク・タイムズなどのマスメディア報道機関が、ジョー・バイデンが認知症であることを突然発見したかのように装っているのを見るのは面白い。これらのメディアはずっと、バイデンは「吃音」の大統領だと主張してきたのだ。
これらジャーナリストと呼ばれる組織は、以前民主党と結託して、トランプの残酷なまでに正直な笑いを誘う表現だと壊れたガラクタの山”{1}と呼ばれるものに関する真実を隠蔽してきた。しかし、90分間の生放送で世界中が見守る中、彼らは自白せざるを得なくなった。
民主党のメディアは、バイデンのひどい討論パフォーマンスと明らかな認知障害にショックを受けているように装っているが、本当にショックを受けたのは多くの米国民だ。なぜなら彼らは、無知にもバイデンの吃音という「言語障害」についてのメディアの嘘を信じていたからだ。あのCNNの討論会の間中、彼が弱々しく支離滅裂につぶやき、哀れなほど混乱しているように見えたとき、何百万人もの米国民が思い出していたのは認知症を患う年老いた親戚のことだった。彼らは、自分たちの大統領がこんなガタガタの状態にあるとは思わなかったからなのだ。
もちろんこれらの米国民は、代替メディアや、少なくとも2019年以来バイデンの認知状態が悪化していることを報じてきた主流の保守派のニュースに目を向けるだけの知的好奇心があれば、あの討論会の何年も前に真実を知ることはできた。私は、2019年に民主党の大統領候補が予備選挙キャンペーンを始めたときに、タッカー・カールソンがそれについて話していたのを覚えている。
だから今、これまで不正直だった多くの報道機関、さらには民主党の政治家、そして最も重要なことに政治資金提供者たちの数{2}{3}は、党の選挙見通しを心配するあまり実際にバイデンに候補から退くこと、あるいは即刻辞任することを求めるようになっている。今週中に何が起こるか興味深い。おそらく堰を切ったように、民主党の上下両院指導部は、オバマ大統領とともに、バイデンに去るように言うだろう。民主党はドクター ジル(バイデン夫人){4}に党の将来を左右させるつもりはないだろう!

ジョーは去る
私は、バイデンは近々選挙戦から脱落し、大統領職を辞任することを余儀なくされ、ハリスが現職大統領になるのではないかと思っている。バイデンは足をばたばたさせ、引きずられ、叫ぶだろうが、この時点では行かざるを得ないだろう。彼はこの危機を乗り切ることはできない。あまりにも多くの党とメディアの大物たちが、この点を力説してきたため、今さら引き下がることはできない。彼らはそれを実現する方法を見つけるだろう。
この状況は1974年(私はそんな昔のことも覚えている)、共和党が辞任を求めてニクソンが辞任した時を思い出させる。ニクソンは不本意ではあったが快く辞任した。バイデンは快く辞任はしないだろうが、辞めるだろうう。たとえ彼らがバイデンを “JFK “にしなければならないとしても。これは難しくはない。彼の弱々しいコンディションを考えれば。(おっと、大統領がエアフォース・ワンの階段を転げ落ちるところだった!ああ、なんという悲劇だろう)。
その厄介な仕事が一段落した後で、民主党はハリスの副大統領候補として、広く魅力的に見える、少なくとも一般的には安心できる人物を選ぶだろう。そして、民主党とそのメディアは、カマラのイメージアップのために大規模なプロパガンダ・キャンペーンを展開し、カマラを素晴らしいリーダー、賢明な政治家、そして中年のグラマー・ガールへと、奇跡的に変身させるだろう。そしてそれはおそらくうまくいくだろう!多くの国民は、トランプが再選されれば「民主主義への脅威」となることを繰り返し聞かされてきたことを思えば、それを喜んで受け入れるだろう。「トランプ以外なら誰でもいい」のだ(できれば認知症患者でないことが望ましいが)。

米国民は簡単
米国民は簡単だ。嘘をつくのも簡単だし、胡散臭いデタラメが真実の美しい鳥のように飛ぶと信じ込ませるのも簡単だ。新著『嘘の帝国に真実を求めて:アメリカとその帝国の衰退期における政治的・社会的視点の進化』(2024年)』{5}で述べたように、どこにでもある圧倒的な政府・企業・メディアのデタラメと闘い、真実のかけらでも見えるようになるには何年もかかった。そしてそれは現在進行形である。私はまだ時々騙される。しかし、少なくとも私は、くだらないものを切り捨て、代替的なニュースソースに目を向け、自分自身の独立した意見を展開させようと努めている。
それは、私がちゃんと機能する脳を持っているからだ(多少欠陥があることは認めるが)。残念なことに米国民の多くは、その集団の脳がバイデンの脳と同じように機能しているかのように行動している。実際、政治、時事問題、世界情勢に関して言えば、多くの米国人は認知症に罹っているかのように振る舞っている。

米国の認知症の兆候
まだ車を安全に運転できると言い張るアルツハイマーの老人や、自分が「世界を動かしている」と言い張るぼけた大統領のように{6}、米国人には妄想癖がある。米国はいまだに世界を支配する万能の超大国だと思い込んでいる。バイデンが言うように、われわれは世界で唯一の「必要不可欠」{7}な国家なのだ。私たちは何でもできるし、誇りを持ってできる!私たちに嫉妬しているだけの “テロリスト を除けば、他の誰もが私たちのようになりたがっている。これが国旗を振り回し、花火を打ち上げながら多くの米国人が無知のために心から信じていることなのだ。
これらの米国人は、米国が瀕死の帝国であり、現在ウクライナで代理人は尻を蹴られており(以前イラク、アフガニスタン、ベトナム、その他諸々でそうであったように)、それでも崩壊しつつある世界の覇権を主張し、自国の深遠な文化的・社会的病理から目をそらすために世界中で戦争と混沌の炎を燃やし続ける必死の努力を続けていることを理解していない。米国人は、自国が戦争屋であり、帝国主義で植民地主義の資源強奪政策が、(帝国の属国であるヨーロッパ以外の)世界の大半で軽蔑されていることを知らない。彼らは、古き良きアンクルサムが、世界のグローバルサウスの多くで「悪者」とみなされていることを知ったらショックを受けるだろう。
世界中の人々は、米国の自称「民主主義」がでたらめであることを知っている。帝国内の外国に1,000もの軍事基地を設置したり、各国でクーデターを起こしたり、国内で政敵や反体制派を迫害・訴追したり、不正選挙を行ったりして民主主義を擁護したりしない。
米国人はあまりに妄想的で、自分たちの国が輝かしい赤、白、青の名の下で行っている世界規模の悪事を理解できない。彼らは子供の頃から、道徳的で倫理的な国だと信じ込むように洗脳されてきたからだ。米国が意図的に挑発した戦争で、何十万人ものウクライナ人が不必要に虐殺され続けているのは、自分たちの税金が原因だと知っているのだろうか?いや、もちろん認知症が進んでいる彼らは知らないだろう。彼らは、米国がこの戦争を終わらせるためのあらゆる努力を妨害していることを知っているのだろうか?いや、もちろん彼らはそれも知らないのだ。
米国人は頭が悪すぎて、自分たちの「主要な同盟国」であり、中東における「唯一の民主主義国家」が、過去80年間、米国の金と武器を使って何十万人(何百万人?)の罪のない人々を迫害し、土地を奪い、殺害してきた邪悪な植民地/入植者であり、大量虐殺を行う似非国家であることを理解できない。しかし、混乱し、無知な米国人や、同じように頭の悪いヨーロッパの手先とは異なり、他の明晰な思考を持つ世界の大半は、イスラエルの悪とパレスチナの大義の正しさを見抜いている。もし米国人がそのような視点を知らされても、彼らは信じようとしないだろう。バイデンがさまざまな現実を信じようとしないように。あのイカれた老人はABCのインタビューで、自分の最大の功績のひとつは中東に平和をもたらすことだと言った!なんだって?

つまりバイデンは妄想癖があり、いまの現実について無知であり、米国人も同様に妄想癖があり、世界で一体何が起こっているのかについて無知なのだ。しかし、米国人が苦しんでいる認知症の症状はこれだけではない。彼らはまた、過去の出来事についてもすっかり忘れてしまっているようだ。
米国人は、新型コロナについて政府やメディアがいかに嘘をついたか、すでに忘れてしまっている。予防のためのワクチンやマスク、ソーシャルディスタンス、そしてファシストの命令で仕事をクビになるなどというナンセンスなことすべて……それとも彼らはとても鈍いので、まだこのことに気づいていないのだろうか?
米国人は明らかに2020年の不正選挙を忘れている。さもなければトランプにしろバイデンにしろ誰でも今年の選挙にあれほどの希望と期待を抱くことはないだろう。それともまだそのことに気づいていないのだろうか?彼らは本当に米国の選挙制度が公正で正直だと考えているのだろうか?それを信じるには認知症を患っていなければならないだろう。
米国人が繰り返し忘れているように振る舞っていることは他にもたくさんある。いかに米国政府とメディアが過去数十年間、何度も何度もウソをついてきたことだ。ケネディ暗殺について、ベトナムについて、ウォーターゲート事件について、9.11について、イラクとアフガニスタンとリビアについて、1月6日について、その他数え切れないほどのことがある。米国人はこれらのことを忘れてしまったに違いない。なぜなら、彼らはいまだに政府やメディアが延々と垂れ流すデタラメを信じ続けているからだ。

認知症?それとも愚かさ?
米国人は病的な認知症なのか、それとも単純に愚かなのか、と問うことは妥当なことかもしれない。両方かもしれない。トランプは、亡くなった親友のテッド・ケネディが、バイデンを「上院で最も間抜けな男」と呼んでいたという話をよくしている。それは数十年前のことで、認知症になるずっと前のことだ。しかし私は、私のお気に入りの政治ライターであるケイトリン・ジョンストン{8}によく同意する。彼女は米国人が愚かであることが問題なのではなく、彼らが知的怠惰であることが問題なのだと指摘した。まあ、知的怠惰も認知症の兆候のひとつと言えるかもしれない。脳はあまり働かないし、なんだか弱々しくて疲れている感じだ。
したがって、私は米国(米国人の集合体)はまさに認知症の国であるということを支持する。しかも、バイデンはそのような国の完璧な代表なのだ。そう考えると、彼は残るべきだ。辞めないで、ジョー!あなたは私たちであり、私たちはあなたなのだ!私たちにはあなたが必要なのだ、ジョー!
でももしかすると民主党は、バイデンの最終的な後継者を、国内に数多くある老人ホームの瀕死の後期アルツハイマー型認知症患者をスカウトすることから始めるべきかもしれない。そこには、このアメリカ帝国の衰退期に指導的地位にふさわしい、未開発の才能がたくさんいるはずだ。
Links:
{1} https://www.theguardian.com/us-news/article/2024/jul/04/trump-golf-cart-video-biden-kamala-harris
{2} https://www.axios.com/2024/07/06/angie-craig-biden-withdraw-minnesota-swing-district
{3} https://www.nytimes.com/2024/07/04/us/politics/biden-donors.html
{4} https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/jill-biden-president-election-family-b2573871.html
{5} https://www.ajsmuskiewicz.com/a-j-s-essays/searching-for-truth-in-the-empire-of-lies
{6} https://scheerpost.com/2024/07/06/biden-im-running-the-world/
{7} https://www.rt.com/news/600561-joe-biden-running-world/
{8} https://caitlinjohnstone.com/
https://www.unz.com/article/a-nation-with-dementia/