植草一秀氏が掲題の記事を出しました。
日本では為替変動に対する輸出製造業利益の感度が高く、円安が進行すると日本株価が急騰し、円高に回帰すると日本株価が急落することが繰り返されています。
アベノミクスはまさに円安を指向したもので、それによって大企業、株主らは大儲けをしましたが、結果的に 円は暴落し円安によるインフレによって庶民の生活はいま「火の車」の状態です。
それだけでなく円の弱さにつけこまれ、外国資本による日本の不動産の買い占めが進行し、日本自体の貧困化が進みました。これは日本全体が外国資本に乗っ取られる事態であり、経済安全保障上の最大の問題に他なりません。
自民党総裁選をめぐり27日の午後3時までは、高市早苗氏優勢の総裁選動向を背景に円安・日本株高が進行しました。しかし決選投票で石破茂氏が逆転勝利すると逆に円高が進行し、それに連動して日本株価が反落しました。
たしかに総裁選中、「金融超緩和」×「財政拡張」を最も声高に叫んだのが高市氏であり、石破氏(林氏、加藤氏らも)はその対極の「財政緊縮」×「金融正常化」に分類されるものでした。 ⇒ 自民9候補経済政策を検証(植草一秀 9月24日)。
それで高市氏を支援した勢力が怨嗟の声を上げ、株価下落を石破氏攻撃の材料に使う情報が流布されているということですが、「それはまったく木を見て森を見ない」論議であり、高市氏が「自民党総務会長の役職を打診されたが固辞」した裏に「幹事長以外は受けない」との意向を周囲の者が伝えているとの報道もあり、「大人げない対応である」と植草氏は述べています。
石破氏が自民党総裁に選ばれたことは「極右の中ではマシな選択」だったかも知れません。
併せて「まるこ姫の独り言」の記事「極めつけの究極の選択、何はともあれ高市や進次郎の芽は摘んだ」を紹介します。文中の太字(と青字)強調は原文に拠っています。
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円高株安 政争の具にする負け犬
植草一秀の「知られざる真実」 2024年9月29日
すでに 9月27日付ブログ記事「総裁選裏側の自民長老優勝劣敗」https://x.gd/T2c5S
メルマガ記事「石破内閣経済政策と金融市場反応」https://foomii.com/00050
に記述したが、自民党総裁選をめぐり金融市場が変動している。
27日の午後3時までは、高市早苗氏優勢の総裁選動向を背景に円安・日本株高が進行した。
しかし、決選投票で石破茂氏が逆転勝利したことを背景に円高が進行し、連動して日本株価が反落した。
高市氏を支援した勢力が怨嗟の声を上げ、株価下落を石破氏攻撃の材料に使う情報が流布されている。まったく木を見て森を見ない論議。
高市早苗氏は自民党総務会長の役職を打診されたが固辞したと伝えられている。
幹事長以外は受けないとの意向を周囲の者が伝えているとの報道もある。大人げない対応。
「敗軍の将、兵を語らず」敗北は敗北であり、敗北を謙虚に受け止める姿勢が重要。
自民党再建に取り組む意思があるなら、どのような役職でも真摯に取り組むのがあるべき姿だ。
それでこそ未来が開ける。総裁選敗北でふてくされるようでは未来が開けない。
総裁選で高市氏を推した勢力が選挙結果発表後の日本株価下落を懸命にアピールしている。
しかし、日本の経済政策は株価上昇のために存在するものでない。
筆者が発行している『金利・為替・株価特報』https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/
では、7月末の日銀政策決定会合後の為替市場、株式市場の乱高下について詳細な解説を執筆してきている。
そのなかで株価見通し等についても予測を示してきたが、概ね予測通りの推移を辿っている。
8月5日に株価が急落したことについて「STOCKVOICE」という専門チャンネルに登場したコメンテーターは日銀に対する恨み節を爆発させていたが笑止千万である。
日銀の金融政策正常化は適正かつ当然の政策対応だ。
私は7月31日会見で植田総裁が「引き続き政策金利を引き上げていくことになる」と発言したことは行き過ぎと論評した。
この点は日銀自身が金融市場の波乱を受けて修正したが、結果として一連の変動によって日本円大暴落が大幅に是正されたことは極めて有益だった。
日本円暴落は深刻な問題を引き起こしている。日本円暴落で日本が外国資本に買い占められる事態が進行している。これが日本の経済安全保障上の最大問題である。
経済安全保障担当相の高市氏が日本円暴落誘導の政策を提言している時点で経済安全保障担当相失格である。
為替変動に対する輸出製造業利益の感応度が高い。
このため、円安で株価指数が上昇、円高で下落の反応を示す。
高市氏だから株価が上昇し、石破氏だから株価が下落するのではない。
7月以降、顕著に観測されているのは日本株価が為替変動に過剰に反応するという現象である。
円安が進行すると日本株価が急騰し、円高に回帰すると日本株価が急落する。
これが繰り返されている。
輸出製造業は円安進行大歓迎だが、日本の経済政策は輸出製造業のために存在するものでない。
一般消費者、労働者、生活者は円安進行によって大きなマイナスの影響を受けている。
日本全体が外国資本に乗っ取られる事態も進行している。
購買力平価から激しく乖離した日本円大暴落を是正することが政府の重要な責務である。
株価下落は、石破氏が金融正常化を肯定し、金持ち優遇の金融所得課税見直しを示唆したことも影響していると見られる。
岸田首相は2021年の総裁選で金融所得課税強化を提示したが、株式市場が不安定化して、すぐに撤回した。
石破氏は9月28日のフジテレビ番組で
「今の金融緩和の方向性は、これから先も維持していかなければならない」
「金利をうんぬんかんぬんと言ってはいけない」と述べて、政策金利の引き上げに慎重な姿勢を示した。 https://www.fnn.jp/articles/-/765577
適正な対応だ。週明けの金融市場は徐々に落ち着きを取り戻すことになるだろう。
石破内閣は歪んだ経済政策を是正する責務を負う。
経済政策が株価上昇のために存在するものでないことを認識し、日本円暴落を回避する適正な経済政策を遂行することが求められる。
(後 略)
極めつけの究極の選択、何はともあれ高市や進次郎の芽は摘んだ
まるこ姫の独り言 2024.09.28
石破は軍拡主義者であるが故、とても怖いところがあるが、一応、自民党内においては常識的に見える石破が総裁になったことで賞味期限が切れかかった自民党は、またまた延命してしまったのではないかと思ったりして・・・・
さすが崖っぷちになると嗅覚が効くという事じゃないか。
転んでもただ起きない自民党。
党内で石破は嫌いだが背に腹は代えられないとか?(笑)
それでも自民党の中にいては、真の改革は絶対にできない。
ネトウヨに絶大なる人気を誇る高市や、頭スッカラカンお花畑の進次郎が総裁にならなかったことは、国民としては由とするか。
総裁となって、自民党をどう取りまとめるのか分からないが、9人中、一番まともに見える。
一カ月もの長期間、メディアが加担してのテレビジャックをし続けてきた総裁選。
総裁として初めは進次郎、そしてその次には高市の名が高かったが、土壇場で自民党は少しは正気を取り戻したというか。
しかし長期間の総裁選も、進次郎の頭スッカラカンのところが可視化されたことは唯一の功であったかもしれない。
河野太郎は、前回と大違いでブービー賞のようだし。
そして、安倍とソックリの高市早苗をやたら応援するネトウヨたち。
一時は高市が総裁になるのではないかとの大方の見立てだったが、軽いアンちゃん進次郎と違って、この高市だけは、国や国民に取って百害あって一利なしの魔物の様な議員の一人で、土壇場でひっくり返されていい気味と思っている人も多いのではないか。
腐臭漂う自民党議員の中でも、高市だけは群を抜いて腐臭を放っている。
分かっているだけでも下記の支援者たち。
橋本琴絵、阿比留瑠比、百田尚樹、有本香、門田隆将、加藤清隆、西村幸祐。ほんこん、ナザレンコ・アンドリー、杉田水脈、はすみとしこ、杉田水脈、石井孝明、田母神俊雄、暇空茜、山口敬之、高橋洋一、高須克弥、櫻井よしこ、本間奈々、小川榮太郎、新藤加菜、維新の石井苗子等々
豪華キャスト(笑)
そうそうたる腐臭漂うメンバー
WILL、Hanada、正論の常連さんばかり
よくもここまでのメンバーが集まったものだ。
石破が総裁になって、ネトウヨ、安倍信者、高市信者たちは半狂乱らしい。