2015年4月30日木曜日

各地で平和憲法擁護の取り組み

 憲法記念日を間近に控え、各地で平和憲法擁護の集いが行われたり、企画されています。

 和歌山県のみなべ「九条の会」26日、同町の公民館で憲法9条を語るつどいを開き約140人が参加しました。いつもは60~70人ですが、今年は2倍の人たちが参加し、町長も来賓として出席しました。
 
 宇都宮市では5月3日に、平和と憲法の在り方を考える記念集会が開かれます。
 集会では、1957年の砂川事件の裁判で弁護に関わった内藤功弁護士が「九条と憲法を武器に闘った70年」と題して講演するほか、須藤博弁護士が栃木県内の護憲運動の現状と課題を報告します
 
 群馬県では気軽に憲法を学ぶ「憲法カフェ」が広がっていて、昨年8月以降、前橋や高崎、安中などで13回開かれました。参加者の多くは女性です
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参加者、例年の2倍 憲法9条を考えるつどい
紀伊民報 2015年4月27日
 和歌山県のみなべ「九条の会」(柳田孝二代表世話人)は26日、同町芝の南部公民館で憲法9条を語るつどいを開き、約140人が参加した。初めて実施した町民によるリレートークでは、10~80代の6人が平和への思いや憲法9条に関する意見を述べた。
 
 同会は2005年10月に結成。平和学習などの集会を定期的に開いている。この日は戦後70年、68回目の憲法記念日を前に、戦争をしない平和な日本をどう守っていくかを町民とともに学び合いたいと開いた。同会によると、いつもは参加者が60、70人だが、皆の関心が高まっていることがうかがえたという。
 
 柳田代表世話人はあいさつで「憲法の9条により戦争をしない、軍備を持たないという誓いを全世界にしたが、最近は再び戦争に巻き込まれることを心配せざるを得ない。町民の思いを聞き、来年実施予定とされる国民投票に向けて幅広い議論を積み重ねて正しい判断と行動ができるようにするきっかけとしたい」と述べた。
 
 来賓の小谷芳正町長は「9条についていろんな機会に勉強し、自らの頭で考えてもらいたい。子どもや孫に話し、判断材料を与えてほしい」などとあいさつした。
 
 リレートークでアルバイトの玉口徹さん(西本庄)は「戦争になれば戦地に行かされる可能性がある。敵を殺せるのか、無理だと思う。友達や後輩も人を殺させる所に行かせたくない。9条を守るためには勉強をしていかなくては。皆さんの子、孫、同じ世代に思いを伝えてもらえれば」と語った。
 今春、中学校教諭を定年退職した神谷克彦さん(埴田)は「米国の戦争に巻き込まれることが現実味を帯び、不安でいっぱいだ」などと話し、教諭時代に学校でした平和教育の内容や、みなべ九条の会初代世話人代表の本多立太郎さんが生前に語った戦争体験談などを披露した。
 本誓寺前住職の赤松宗典さん(清川)は、生き物を殺すなというお釈迦(しゃか)様の一番目の教えや沖縄の人との交流から学んだ「出会えば兄弟」「命こそ宝」「すべてのものをようこそと受け入れる心」を紹介して「日本国憲法、9条こそが人間としての良心で、普遍的立法だと確信している」と述べた。
 旧南部川村と合併後のみなべ町の両方で首長を務めた山田五良さん(晩稲)は、戦後40年の時に戦争体験談を集めて作った冊子を紹介した。首長時代、毎年春に営まれた招魂祭に27年間参列したことを振り返り「毎年平和の誓いをした。その約束を捨てるわけにはいかない。憲法を大切に守っていかなければいけない気持ちは皆さん以上だ」と述べた。
 イラストレーターの松下恭子さん(埴田)が、絶滅危惧種の動物を紙に描いて「すべての生き物と仲良く暮らせる地球になれば」と語るビデオでメッセージを寄せた。
 今春高校を卒業した坂北瑞歩さん(芝崎)については作文を代読。「勤務先の介護施設で何十年も前の戦争体験を涙を浮かべて話す。心に大きな傷を負っていると感じる。もう一度戦争をしていいのだろうか」などと訴えた。
 
 最後に和歌山弁護士会元会長の由良登信弁護士が「今、九条を考えるとき」と題して講演し、憲法を変える国民投票をめぐる動きや今後の展望を紹介した。



平和と憲法考える 宇都宮で記念集会
東京新聞 2015年4月29日
 平和と憲法の在り方を考える記念集会「閣議決定で『戦争する国』許さない」が、憲法記念日の五月三日、宇都宮市中今泉の東市民活動センターで催される。入場無料。
 集会では、旧米軍立川基地(東京都立川市)の拡張に反対する学生らが逮捕された一九五七年の砂川事件の裁判で弁護に関わった内藤功(いさお)弁護士が「九条と憲法を武器に闘った七十年」などと題して講演する。このほか、宇都宮市に事務所を構える須藤博弁護士が、県内の護憲運動の現状と課題を報告する。
 戦争や平和に関する勉強会を県内で続けている市民有志「平和・民主・革新の日本をめざす栃木の会(栃木革新懇)」が主催。安倍政権が昨年、閣議決定で集団的自衛権の行使を認め、現在は新たな安全保障の法整備を進めていることへの危機感から計画された。
 集会は午後一時半~四時二十分。問い合わせは、栃木革新懇の担当者=電028(658)4671=へ。
 
「憲法カフェ」広がる 県内で昨夏から 若手弁護士ら提唱 
上毛新聞 2015年4月29日
 茶や菓子を口にしながら気軽に憲法を学ぶ「憲法カフェ」が群馬県内で広がっている。昨年8月から前橋や高崎、安中などで13回開かれ、参加者の多くは女性だ。国会で憲法改正をめぐる議論が盛んに行われる中、子どもの将来に不安を抱く母親世代を中心に憲法を知ろうという「知憲」の意識が高まっているようだ…
※詳しくは有料記事のため非公開
           
 
      ○×クイズで憲法を学ぶ参加者