2023年4月22日土曜日

岸田大軍拡異議あり 9条は合理的な安全保障 神戸女学院大 景山佳代子准教授

「岸田大軍拡異議あり」シリーズに、神戸女学院大の景山佳代子准教授が登場しました。
 岸田政権の敵基地攻撃能力の保有と大軍拡は事実上の憲法9条の破壊だと考えているとして、戦争はより強い者の論理を優先し、より弱い者を切り捨てることが当たり前にされる「不等号の政治」だと述べます。
 そして憲法9条は合理的な安保障策であり、国際社会での日本の安全を保障するのは軍拡ではなく、軍事力をもたないと国際的に宣言する憲法9条を活用した平和外交であると訴えます
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岸田大軍拡異議あり 9条は合理的な安全保障
神戸女学院大学准教授 景山佳代子さん
                       しんぶん赤旗 2023年4月20日
 今回の岸田政権の敵基地攻撃能力の保有と大軍拡は、事実上の憲法9条の破壊だと考えています。
 安倍政権が、教育基本法改悪や秘密保護法強行、それに安保法制を強行したとき、自分の生きてきた世界が、足元から崩れていくような感覚に襲われました。特に安保法制をめぐっては、憲法の解釈を一内閣が勝手に変えてしまう前例″をつくっことが問題でした。国会も議論も軽んじる政権によって、民主主義への信頼は大きく損なわれました。「どうせ声をあげても無駄」というあきらめが、政治への無関心を層加速させています。岸田政権も同じようなやり方で大軍拡を進めています。

 戦争は「不等号の政治」だと考えます。より強い者の論理を優先し、より弱い者を切り捨てることが当たり前にされるからです。戦争は多様性や民主主義とは真逆です。そんな社会で一体誰が幸せに生きられるのでしょう
 日本の人口動態、食料自給率、貿易統計などを冷静にみれぱ、国追随の軍拡競争への参加は、米国の国益にかなっも、日本の国益にはなりません。日本がおかれている条件にらせぱ、憲法9条は一つの合理的な安保障策だと考えます。国際社会での日本の安全を保障するのは、軍拡ではなく、軍事力をもたないと国際的に宣言する憲法9条を活用した平和外交です。 (聞き手若林明)