第2次世界大戦中、日本軍によって従軍慰安婦にされたオランダ人女性8人の体験談を集めた「折られた花」が、28日までに日本で出版されました。元慰安婦支援に携わったオランダのマルゲリート・ハーマーさんがまとめました。
日本軍が侵攻した当時のインドネシアは300年あまりにわたってオランダの植民地となっていました。オランダ(Dutch)は当時日本に対して経済封鎖を行ったABCD包囲陣の1角とされていた※ので、インドネシアに居留していた約9万人のオランダ人は敵国人として捕虜収容所に強制収容され、若い女性たちはそこから従軍慰安婦として日本軍によって強制連行されました。
※ アメリカに言われインドネシア産出石油の対日輸出制限をしました
終戦直後のオランダ軍法裁判では、被害女性は35人と認定されましたが、オランダ政府は1994年に入り、日本軍占領下のインドネシア各地の慰安所で働いていたオランダ人女性は200~300人とする報告書を出しました。
10月はじめにオランダ軍法裁判「バタビア裁判・第106号事件」に関する公的な資料が、国立公文書館(東京)に保管されていることが分かり、強制連行の証拠資料として話題になりました。
以下に東京新聞の記事を紹介します。
(関連記事)
2013年8月18日 「オランダ人慰安婦問題にはどう対処するのか 」
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オランダ慰安婦の体験出版 「折られた花」
東京新聞 2013年11月28日
【ロンドン共同】第2次世界大戦中、インドネシアを占領した日本軍によって従軍慰安婦にされたオランダ人女性8人の体験談を集めた「折られた花」が28日までに日本で出版された。元慰安婦支援に携わったオランダのマルゲリート・ハーマーさんがまとめた。
タイトルは元慰安婦のエルナさん(仮名)が2006年に書いた詩から取った。「花」は少女時代の命の輝きを象徴し、エルナさんはそれが日本軍の性的奴隷となってしまったことで「永久に折られてしまった」と表現した。エルナさんは詩をしたためた数カ月後、84歳で亡くなった。