産経新聞社とFNNが29、30両日に実施した合同世論調査で、憲法改正の反対派(47・0%)が昨年4月以降初めて賛成派(38・8%)を上回りました。
両者がほぼ拮抗していた今年1月の「賛成」(44・3%)と「反対」(42・2%)と比べると、賛成が5.5ポイント減り、反対が4.8ポイント増えました。
また首相が意欲を示す集団的自衛権の行使容認についても、「賛成」42・4%(前回調査比5・3ポイント減)に対し、「反対」が41・5%(同3・4ポイント増)と拮抗状態で、憲法改正と同じように賛成が減り、反対が増加しました。
賛成した人のほぼ半数は、「憲法改正が望ましいが、当面、憲法解釈の変更で対応すればよい」という意見です。
消費税率が8%に引き上げられることに関しては、「経済に与える影響を心配している」との回答が67・3%で、「心配していない」(29・8%)の大きく上回りました。
来年10月に消費税率を8%から10%に引き上げることには、「反対」が66・7%に達しました。
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憲法改正の賛否が逆転 反対47%が賛成38%を上回る
産経新聞 2014年3月31日
産経新聞社とFNNの合同世論調査で、憲法改正の反対派(47・0%)が昨年4月以降初めて賛成派(38・8%)を上回った。
安倍晋三首相が改正に積極的な発言をしていた昨年4月は「賛成」(61・3%)が「反対」(26・4%)を引き離していたが、改正に慎重な公明党への配慮から発言を控えるようになると、賛成派は徐々に減少。今年1月には「賛成」(44・3%)と「反対」(42・2%)が拮抗(きっこう)していた。
慰安婦問題「新談話を」7割 首脳会談後の日韓関係「改善せず」73%
産経新聞・FNN合同世論調査
産経新聞 2014年3月31日
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が29、30両日に実施した合同世論調査で、慰安婦募集の強制性を認めた「河野洋平官房長官談話」の作成過程を検証する政府方針について「支持する」との回答は50・7%に達し、「支持しない」の31・5%を上回った。また、検証で新事実が見つかった場合、「新しい談話を出すべきだ」との回答が69・8%に達した。
河野談話をめぐっては、元慰安婦への聞き取り調査のずさんさや、談話の原案段階で日韓両国がすり合わせを行っていたことなどが明らかになっている。このため、政府はすり合わせの実態などを検証する方針を決めている。
ただ、政府は談話見直しについては「考えていない」(安倍晋三首相)と否定。こうした首相の姿勢を「評価しない」は45・1%で、「評価する」の36・0%を上回った。前回調査(2月22、23両日)では「見直すべきだ」との回答が58・6%に達しており、見直し容認派が依然として多数であることが明らかになった。
これに関連し、25日にオランダ・ハーグで開かれた日米韓首脳会談で、首相と韓国の朴槿恵大統領が就任後初めて会談したが、これを契機に日韓関係が改善するかとの問いには73・7%が「思わない」と答えた。
消費税率が4月1日に8%に引き上げられることに関しては、「経済に与える影響を心配している」との回答が67・3%で、「心配していない」(29・8%)の2倍以上にのぼった。ただ、同じ質問をした1月の調査より「心配」(75・4%)は8・1ポイント減少した。
増税により「4月以降、家計の支出を減らす」との回答は45・2%で、同じ質問をした昨年10月調査より13・5ポイント減少。増税前の駆け込み消費に関しても「買っていない」が69・0%に達し、国民は今回の増税を比較的冷静に受け止めているようだ。
ただ、来年10月から消費税率を8%から10%に引き上げることには「反対」が66・7%に達した。再引き上げ時には「食料品などの税率を低く抑える軽減税率を導入すべきだ」が84・0%を占めた。
首相が意欲を示す集団的自衛権の行使容認については「賛成」42・4%(前回調査比5・3ポイント減)に対し、「反対」が41・5%(同3・4ポイント増)と拮抗。賛成した人の48・8%は「憲法改正が望ましいが、当面、憲法解釈の変更で対応すればよい」とした。
ウクライナ南部クリミア半島を併合したロシアに対する日本を含む先進7カ国(G7)の制裁については「いまの制裁でよい」が50・6%を占めた。「制裁を強化すべきだ」は24・0%で、「緩めるべきだ」が15・6%だった。
内閣支持率は53・5%で、前回調査の52・9%から0・6ポイントの微増。不支持率は27・2%(前回31・9%)だった。