2014年4月24日木曜日

集団的自衛権を考えるシンポジウムが開かれる

 集団的自衛権について考えるシンポジウムが22日夜、都内で開かれました。
 
 元防衛官僚柳澤協二さんは基調講演で、「他国の戦争に介入しないことで信頼を培ってきた日本の国際貢献の在り方を本当に変えていいのか集団的自衛権の前にどんな国を目指すのかを議論することが大切だと訴えました。
 
 そのあとのパネルディスカッションでジャーナリストの鳥越俊太郎さんは「安倍政治は情念の政治。『やりたいから、やる』という政治家で、非常に危険だ」と述べました。
 憲法問題に詳しい山口二郎法政大教授は、「内閣に憲法改正の権能を持たせるという、とんでもないことをやろうとしている一内閣の判断だけで何でも変えるのは許されない」」と批判しました。
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集団的自衛権を考えるシンポジウム
NHK NEWS WEB 2014年4月23日
集団的自衛権について考えるシンポジウムが22日夜、都内で開かれ、元防衛官僚が「他国の戦争に介入しないことで信頼を培ってきた日本の国際貢献の在り方を本当に変えていいのかを考えるべきだ」などと指摘しました。
 
シンポジウムは国際政治が専門の学者やジャーナリストらでつくる団体が開き、はじめに元防衛官僚の柳澤協二さんが講演しました。この中で、柳澤さんは「他国の戦争に介入しないことで信頼を培ってきた日本の国際貢献の在り方を本当に変えていいのか」と述べ、集団的自衛権の前にどんな国を目指すのかを議論することが大切だと訴えました。
このあとのパネルディスカッションでは、集団的自衛権を巡る憲法解釈の変更について議論され、パネリストの1人、法政大学の山口二郎教授が「近代国家は憲法に基づいて動くもので、一内閣の判断だけで何でも変えるのは許されない」と指摘しました。
会場を訪れた23歳の大学院生の女性は「実務経験者の話は現実味があり、興味深かった。集団的自衛権の議論には、もっと時間をかけるべきだと感じました」と話していました。
 
 
集団的自衛権:シンクタンクがシンポ 鳥越さんら批判
毎日新聞 2014年04月22日
 平和主義の立場から政策提言を続けるシンクタンク「新外交イニシアティブ」は22日、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認について考えるシンポジウムを国会近くで開いた。
 
 約150人の市民や国会議員が参加。パネルディスカッションでジャーナリストの鳥越俊太郎さんは「安倍政治は情念の政治。『やりたいから、やる』という政治家がリーダーになっている。非常に危険だ」と述べ、行使容認反対に理解を求めた。憲法問題に詳しい山口二郎法政大教授(行政学)も「内閣に憲法改正の権能を持たせるという、とんでもないことをやろうとしている」と批判した。
 
 これに先立ち、柳沢協二・元内閣官房副長官補が講演で「憲法によって、日本は他国の戦争に加担してこなかった。それを変えてしまっていいのか。安倍首相は、日本をどういう国にしたいのか」と問題提起した。【野島康祐】