朝日新聞社が行った憲法に関する全国郵送世論調査で、集団的自衛権について「行使できない立場を維持する」が昨年の調査の56%から63%に増え、「行使できるようにする」の29%を大きく上回りました。
「行使出来るようにする」とした人のうち「解釈を変更することでよい」と考える人は回答者全体の12%なので、安倍首相の方針に同意する人は1割しかいないことになります。
憲法9条を「変えない方がよい」も昨年の調査の52%から64%に増え、「変える方がよい」の29%との差を広げました。
その他の項目については下記のとおりです。
・自衛隊を国防軍にすることに 「反対」64%、 「賛成」25%
・非核三原則を 「維持すべき」82%、 「見直すべきだ」13%
・武器輸出の拡大に 「反対」77%、 「賛成」17%
・憲法を変える必要が 「ない」50%、 「ある」44%
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集団的自衛権、行使容認反対63%に増 朝日新聞調査
朝日新聞 2014年4月6日
安倍政権が集団的自衛権の行使容認に向けた姿勢を強めるなか、朝日新聞社は憲法に関する全国郵送世論調査を行い、有権者の意識を探った。それによると、集団的自衛権について「行使できない立場を維持する」が昨年の調査の56%から63%に増え、「行使できるようにする」の29%を大きく上回った。憲法9条を「変えない方がよい」も増えるなど、平和志向がのきなみ高まっている。
安倍内閣支持層や自民支持層でも「行使できない立場を維持する」が5割強で多数を占めている。
安倍晋三首相は政府による憲法解釈の変更で行使容認に踏み切ろうとしているが、行使容認層でも「憲法を変えなければならない」の56%が「政府の解釈を変更するだけでよい」の40%より多かった。首相に同意する人は回答者全体で12%しかいないことになる。