「『我がまちも戦場であった』 その歴史を後世に伝えていく責務がある」、大分県宇佐市はそうした思いで、「平和の大切さと命の尊さを感じる施設」を目指して、旧宇佐海軍航空隊などの戦争遺構や資料を保存・展示する「平和ミュージアム」(仮称)を作ります。
市の構想委員会が基本構想と基本計画をまとめて市長に提言しました。
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宇佐市の平和ミュージアム、20年度開館へ 構想委が基本構想・計画
西日本新聞 2014年12月20日
(大分県)宇佐市が建設を目指す旧宇佐海軍航空隊(宇佐空)などの戦争遺構や資料を保存・展示する「平和ミュージアム」(仮称)の構想委員会(委員長=佐藤誠治・大分大名誉教授)は19日、基本構想と基本計画を是永修治市長に提言した。候補地として宇佐空周辺の5カ所を挙げ、戦闘機を格納した城井1号掩体壕(えんたいごう)付近(同市城井)を最適地とした。
提言書を手渡した佐藤委員長は「平和の大切さと命の尊さを感じる施設にしてほしい」とあいさつ。是永市長は「基本構想の意義をしっかり踏まえて取り組みたい」と応じた。市は基本設計や候補地選定、用地取得などを経て、2020年度内の開館を目指す。
基本構想では「我がまちも戦場であった」歴史を後世に伝えていく責務があるとし、「平和の大切さと命の尊さ」を考える機会を提供することを目的とした。
基本計画によると、建設候補地は同掩体壕付近のほか、▽柳ケ浦駅南付近▽農村公園周辺▽空襲でできた爆弾池隣接地▽森山中型掩体壕周辺。構想委は「本物が体感できる場」「交通アクセス」-など5項目で採点。城井1号掩体壕付近は、他の掩体壕や爆弾池、滑走路跡などの戦争遺構が近隣に点在し、宇佐空跡地を一望できることや主要幹線が近いことも評価された。
構想委は佐藤委員長のほか、広島県の呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)の戸高一成館長ら学識経験者や宇佐市議、市民団体関係者ら計16人で構成。昨年11月に発足、計9回の会合を重ねてきた。