2014年12月6日土曜日

仲井真知事が辺野古移設工法変更を承認 +

 名護市辺野古新基地建設に関し沖縄防衛局が沖縄県に提出している埋め立て工法変更申請を仲井真弘多知事が承認しないよう求める「止めよう辺野古新基地建設! 12・4県庁包囲県民大行動」(同実行委主催)が4日、県庁周辺で行われ2200人が集まりました。
 これは9日が任期の仲井真知事が、工法変更申請3件のうち、(1)中仕切り護岸の追加(2)仮設道路の新設―の2件を承認する公算が強いと見られるためです。
 集まった人びとは県庁をコの字型に包囲し、「知事選で10万票の差がついたという歴史的な事実を無視することは許さない」などと訴えた。
 
 ところが仲井真知事は5日、上記の2件を承認し残り1件の土砂運搬方法の変更については審査がまだ終わっておらないため、承認の可否判断を先送りにしました。
 退任直前の承認は、当然県民から批判を浴びることになります
 
+ 天木直人氏のブログを追記します。
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知事承認阻止求め2200人県庁包囲
琉球新報 2014年12月5日
 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設に関し、沖縄防衛局が県に提出している埋め立て工法変更申請を仲井真弘多知事が承認しないよう求める「止めよう辺野古新基地建設! 12・4県庁包囲県民大行動」(同実行委主催)が4日、県庁周辺で行われた。
2200人(主催者発表)が集まって県庁をコの字型に包囲し、仲井真知事に任期中の変更申請判断をしないよう求めた。
  雨の中集まった県民は「民意は示された」「辺野古新基地NO」と記された青い紙を掲げた。県庁に向かって「県民の民意を尊重せよ」「裏切りを許さないぞ」などと、仲井真知事に変更申請承認の「(印鑑)押し逃げ」をしないよう求めるシュプレヒコールを上げた。次の行動では県庁の外側へ向かって「新基地建設を止めるまで頑張ろう」と声を合わせた。
  ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は仲井真知事が9日までの任期中に変更申請を承認する可能性が浮上していることに「知事選で10万票の差がついたという歴史的な事実を無視することは許さない」と訴えた。
  包囲行動の最後に「沖縄の将来を大きく左右する最重要課題を県民から強力な不信任を突き付けられた人が判断するべきではなく、これ以上の県民裏切りは許されない」として、工法変更申請全ての可否判断を翁長雄志次期知事に委ねるように求める決議を採択した。
  県庁包囲行動は辺野古移設に向けボーリング調査が始まった8月以降2回目。
 
 
仲井真知事が工法変更を承認 辺野古移設 仮設道路と護岸整備
東京新聞 2014年12月5日  
 仲井真弘多知事は5日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて沖縄防衛局が提出した埋め立てに関する工法変更申請3件のうち、(1)中仕切り護岸の追加(2)仮設道路の新設―の2件を承認した。残り1件の土砂運搬方法の変更については審査がまだ終わっておらず、承認の可否判断を先送りにした。9日退任の4日前での承認は、県民から批判を呼びそうだ。
 仲井真知事は5日午後、知事公舎で又吉進知事公室長、當銘健一郎土木建築部長ら幹部から2件の変更申請について「基準に適合している」との審査結果の報告を受け、承認した。
  県庁では辺野古移設に反対する県議会野党会派の議員らが、知事選で落選した仲井真氏は判断を断念するよう求めたほか、知事公舎に市民らが押し寄せ、一時混乱した。
 
(参考記事)
仲井真氏、工法変更を承認の公算 辺野古移設で2件
東京新聞 2014年12月4日
 沖縄県は4日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立て工事に向け沖縄防衛局が申請した工法変更3件のうち、2件の審査手続きを終えた。9日に任期が満了する仲井真弘多知事が退任直前に2件を承認する公算が大きい。実際に承認すれば、辺野古移設反対派の反発激化は必至だ。
 
 2件は工事用仮設道路の追加など。法的にも特段の問題はないとみられ、仲井真氏は周囲に「むやみに先延ばしはしない」との考えを示しているため、5日以降に承認に向けた起案書の作成を指示するとみられる。 (共同)


最後まで沖縄県民を裏切って去っていく仲井真知事とは一体何者なのか
天木直人 2014年12月6日
 きょう12月6日の各紙が小さく報じていた。
 12月9日で退任する仲井真沖縄県知事がきのう5日、政府(沖縄防衛局)が申請していた辺野古移転埋め立て工事関連工事の変更3件のうち2件を承認したと。
 いくらなんでもこれはないだろう。
 辺野古移転反対のオール沖縄の民意が表明されたばかりだ。
 せめて「自分はもうすぐ辞めていく身分だ。承認の判断は新しい知事にゆだねたい」ぐらいの事を言うのが常識というものだ。
 思えば仲井真知事はこれで三度沖縄県民を裏切ったことになる。
 一度目はもちろん辺野古移転反対を訴えて知事選に勝ったのに、知事になったらあっさりそれを反故にして辺野古移転に寝返ったことだ。
 二度目はあつかましくも知事選に再立候補したことだ。
 そして今度の裏切りだ。
 それにしてもと思う。
 ここまで沖縄県民の民意を裏切り続けて恬として恥じない仲井真弘多(なかいまひろかず)という人物は何者なのか。
 七十数年間のその人生は何だったというのか。
 いまの日本を象徴するような良識の欠如である(了)