2014年12月31日水曜日

山本太郎議員が首相とマスメディアなどとの会食について質問主意書

 参議院議員の山本太郎氏は24日付で、安倍首相とマスメディアや民間会社のトップとの会食についての質問主意書を提出しました。
 
 質問書は、安倍首相この年間で報道関係者らとの会食実に40回以上にも及び、歴代首相の中でも突出した頻度であり、政権のトップとメディア関係者の親密な関係、政治家とメディアの癒着が、報道の中立公正公平、不偏不党の観点から批判の対象となることは、今や欧米などの先進諸国においては常識であり、安倍首相のこれらの行動は、国際的な常識から見ても極めて奇異であると言わざるを得ないとし、その事実関係について糾しています。
 
 また、報道関係者以外にも、安倍政権の推進する政策と利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部と安倍首相との「会食」が行われているとして、これらの報道関係者さらには利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部らとの「会食」に関して、政府としてはいかなる現状認識を持っているのかについて問うています。
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質問第12  
安倍首相の「会食」に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。
平成二十六年十二月二十四日
参議院議長山崎正昭殿
山本太郎
 
  安倍首相の「会食」に関する質問主意書
新聞報道によれば、安倍首相は第二次安倍内閣発足以降、全国紙やテレビキー局といった報道各社の社長等の経営幹部や解説委員、論説委員あるいは政治関連担当記者らとの「会食」を頻回に行っていることが明らかにされており、この二年間で安倍首相とこのような報道関係者らとの会食は、実に四十回以上にも及び、歴代首相の中でも突出した頻度であると指摘されている。メディア戦略を重要視しているとされる安倍首相であるが、政権のトップとメディア関係者の親密な関係、政治家とメディアの癒着が、報道の中立公正公平、不偏不党の観点から批判の対象となることは、今や欧米などの先進諸国においては常識であり、安倍首相のこれらの行動は、国際的な常識から見ても極めて奇異であると言わざるを得ない。
また、報道関係者以外にも、安倍政権の推進する政策と利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部と安倍首相との「会食」が行われている事実も報じられており、これら一般常識から逸脱した安倍首相の行いについて、安倍政権は国民に対して真撃かつ誠実な説明をすべきであると考える。
以上を踏まえて、安倍首相が行っているこれらの報道関係者さらには利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部らとの「会食」に関して、政府としてはいかなる現状認識を持っているのか、その見解を明らかにされたく、以下質問する。
 
  特定秘密の保護に関する法律(以下「特定秘密保護法」という。)が成立した平成二十五年十二月六日の十日後に当たる平成二十五年十二月十六日、安倍首相は報道関係者らと東京・赤坂の中国料理店で会食を行ったとの報道があるが、これは事実か。
事実であるならば、その会食を企画し呼び掛けた者の氏名とその所属、参加した全ての出席者の氏名とその所属及び会食に要した全金額を具体的に明示されたい。加えて、その費用を自己の飲食した割合以上に支出した者、あるいは自己の飲食した割合以下しか負担しなかった者がある場合には、その当該者の氏名及びその所属を全て明らかにされたい。特に、安倍首相が飲食したものに関する費用については、それを負担した者の氏名及びその所属、安倍首相自身が負担したのであれば、その事用の出処について具体的に明らかにされたい。また、これらの質問に対して答弁できない場合は、その理由を具体的根拠を示して国民の納得できる形で明らかにされたい。(事務局註.この茶色字の部分は二~五で共通)
 
  安倍晋三氏が首相に就任して初めて靖国神社を参拝した平成二十五年十二月二十六日、安倍首相は報道関係者らと東京・赤坂の日本料理店で会食を行ったとの報道があるが、これは事実か。
事実であるならば、・・・・・・ 国民の納得できる形で明らかにされたい。一に同じ)
 
  消費税増税が施行された平成二十六年4月一日及び翌四月二日、安倍首相は報道関係者らと東京で二日続けて会食を行ったとの報道があるが、これらは事実か。
事実であるならば、・・・・・・ 国民の納得できる形で明らかにされたい。一に同じ)
 
  安倍首相の私的語問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が集団的自衛権行使を容認するよう求めた報告書を提出したのを受けて、安倍首相自ら臨時記者会見において集団的自衛権に関する検討を公式に表明した平成二十六年五月十五日、安倍首相は報道関係者らと東京・西新橋のすし店で会食を行ったとの報道があるが、これは事実か。事実であるならば、・・・・・・ 国民の納得できる形で明らかにされたい。一に同じ)
 
  平成二十六年十二月十四日に行われた衆議院議員総選挙の二日後に当たる十二月十六日にも、安倍首相は報道関係者らと東京・西新橋のすし店で会食を行ったとの報道があるが、これは事実か。
事実であるならば、・・・・・・ 国民の納得できる形で明らかにされたい。一に同じ)
 
  新聞報道によると、安倍首相は、原子力規制委員会が九州電力株式会社川内原子力発電所(以下「九電川内原発」という。)の安全対策がいわゆる「新規制基準」を満たすとする審査書案を公表した平成二十六年七月十六日の翌々日に当たる七月十八日夜、福岡市博多区の料亭で、貫正義九州電力代表取締役会長始め麻生太郎副総理兼財務大臣の弟である麻生泰九州経済連合会会長、石原進九州旅客鉄道株式会社相談役といった九州の財界人と会食し、その席上で出席者から九電川内原発の早期再稼働を要請された際、「川内はなんとかしますよ」と応じた(以下「安倍首相発言」という。)とのことであるが、安倍首相とこの会食出席者のやり取り及び安倍首相発言を記者団に明らかにした石原進氏の発言内容は事実か。事実であるならば、安倍首相発言の真意について政府としての認識を具体的に示されたい。加えて、この石原進氏の発言内容が事実ではないとの認識であれば、政府としてこのような発言を行った石原進氏に対していかなる対応を取るのか示されたい。
 
  国会議員等と利益相反関係にある企業経営者等とが、政治資金パーテイとは異なる個別の会食等を行うことの是非について、一般論としての政府見解を示されたい
 
  前記七に関して、九電川内原発再稼働を進める政権の総理大臣を務めている安倍晋三氏と、その当該原子炉の運転等に係る原子力事業者の経営トップである九州電力株式会社代表取締役会長とは利益相反関係にはないと言えるか、政府の認識を明確に示されたい。
 
  前記六に関して、平成二十六年七月十八日夜に、福岡市博多区の料亭にて行われた会食を企画し呼び掛けた者の氏名とその所属、参加した全ての出席者の氏名とその所属及び会食に要した全金額を具体的に明示されたい。加えて、その費用を自己の飲食した割合以上に支出した者、あるいは自己の飲食した割合以下しか負担しなかった者がある場合には、その当該者の氏名及びその所属を全て明らかにされたい。特に、安倍首相が自身が負担したのであれば、その費用の出処について具体的に明らかにされたい。また、これらの質問に対して答弁できない場合は、その理由を具体的根拠を示して国民の納得できる形で明らかにされたい。
 
  首相と報道関係者、あるいは報道関係者以外であっても政権の推進する政策と利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部が懇談、会食した際に要した費用を内閣官房報償費から支出することは適切であると言えるか、一般論としての政府見解を示されたい。加えて、内閣官房報償費の会食等に関わる使途、明細等については特定秘密保護法における特定秘密に該当するか、政府の認識を明確に示されたい。
 
右質問する。